9話 冒険を始めよう
武器がナイフだけってハードモード過ぎるだろ・・
使えるかわからないが、せめて鉄の剣だけでも欲しかったな。
「まぁそれはそれとして、カード使ってみるか」
そう思いカードを並べ、ナイフを手にした。ナイフで軽く指先を刺し、卵以外のカードに血を垂らす。
すると血を垂らしたカードが光ったと思ったら光の粒子となり俺の中へと入ってきた。
これで、使えるようになったのかと疑問に思ったので試しに「どん○よ出ろ」念じてみたら目の前にいい匂いがする出来立てのどん○と箸が出てきた。
ぐ~とお腹が鳴り、そういえば昼から何も食べてない事を思い出した俺は空腹に耐えきれずどん○を食べた。
至極の食事タイムも終了し、二つ問題が発生した。一つは・・・ゴミどうしよう
まぁカバンの中に突っ込んどけばいいかと思いゴミを手に取ると、ポシュンっと音を立て消えた。
・・自動ゴミ回収システムだったのか。無駄に便利だな。
ここで一つの問題が解消されたのでもう一つの問題へと向き合う
さて、卵をどうするか、今すぐ実体化してもいいがカバンに入らなかったら荷物になるしな・・ここでギャンブルしてもしょうがないか。現状を打破して余裕ができたら実体化させるかな。
そう考え、身の周りに散らばっていた衣服や荷物と共にカードをカバンの中にしまった。
腹も膨れたし、そろそろ冒険を始めようと考え片手にナイフを握りカバンを背負った。
「とりあえずは、あの穴がどこに繋がっているのかを確認してから、人里を探すか」
軽くだが今後の方針が決まり行動を始める。
改めて穴へ潜る為に中を確認すると向こうが明るく、出口までのそこまで距離がないのを確認できたので、穴の中を進む。
穴から出るとそこは岩壁に囲まれた、先ほどよりも広い空間があった。
地面には所々に枯木や岩が散乱し、上を見上げると遠くに青空が広がっており空の近くの壁から木がいくつか生えていた。改めて壁を登り脱出することが困難なことを実感させられる。周りを見渡すと壁に、入れそうな窪みがいくつかあり中央には大きな穴があった。
俺は中央にある大きな穴へ近寄り中を覗き込むように寝転がる。空が晴れていたこともあり、光が底を照らしていた。
「深いな、底まで10mはあるんじゃないか?幅も家が一軒軽く入りそうなほど広いし」
落ちないように気を付けなきゃなと考え身を起こすとズンと地面が揺れた。
慌てて何が起きたのかと周囲を見渡すと、入ってきた穴の前に10mを超える巨大な人型の岩がいた。その巨体ゆえに一瞬唖然としたが、その巨人が突然動き出したことに驚き、慌てて穴の反対側に移動する。
穴を挟み、巨人と一定の距離をとれたこと確認すると改めて巨人を観察する。すると相手のステータスを観ることができた。
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【裏のガーディアン】
Lv : 300
HP :25/25
MP :0
筋力 :3100
耐久 :5000
素早さ:10
器用 :5
賢さ :10
運 :0
称号
【守護者】
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・・・おいおい
素早さや器用はいい勝負だが、筋力や耐久が異常だ! レベルが300もあるから当然なのかもしれないが、あの巨大な腕で殴られでもしたら大地に赤いシミを作ることになるぞ。
などと考えているが、巨人があれから一向に動かないのを不思議に思った。
これはもしかしたら対話ができるんじゃないかと思い試してみる。
「あの~、道に迷ったのですが出口教えてくれません?」
と話しかける。すると巨人は緩慢な動作で、近くに落ちていた軽自動車程の大きさがある岩を持ち上げ、こちらに向かって投げた。
ッ!ヤバい!!
ヒューーン、チュドン!!
まるで隕石でも落ちたのではないかという衝撃と小さなクレーターがそこに出来上がった。
俺は死ぬ気で横に飛び岩を避けたが、岩が落ちた衝撃で飛んできた拳大の石が俺の横っ腹に直撃し、今まで体験したことのない衝撃が体を襲った。耐えきれず横に転倒した。
ガハッと肺の中の空気が外に追い出され、その場に蹲る。蹲っていると転倒時に口内を切ったのか、口の中を血の味が占領した。
石が当たった処を確認しようと、腹部を見ると一部が赤黒く変色していた。これは肋骨折れたなと思い急いでステータスを確認した。
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Name: フィリウス
Lv : 1
HP :10/50
MP :10/10
筋力 :20
耐久 :15
素早さ:10
器用 :20
賢さ :25
運 :0
加護
【城砦の一時】
スキル
【テイマーLv:Max】【神眼 】【言語理解】
称号
【神をボコりし者】
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石が当たっただけで一気にHPが40も減ったぞ・・・
なんで【城砦の一時】が発動しなかったんだ?石では即死しないとわかっていたのか?というより即死攻撃でなければ発動しないのかよ・・説明では“命の危機に瀕した際”って書いてあったのに騙されたよという思いでいっぱいになった。
ステータスの確認が終わり顔を上げると、目の前に唸り声を上げ片足を持ち上げた巨人がいた。
「ォォォォオオオオオ!!!!」
こいつ、俺を踏み潰す気か!?
慌てて逃げようと立ち上がるが、腹部の傷が痛み足を縺れさせて尻餅をついてしまった。その間にも、俺を踏み潰そうと足が迫ってくる。もうダメだと、頭を守るように腕を交差し目を瞑った。




