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2人のサイコパス  作者: アズキ
第5章

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6,葬式

事件は志村が真犯人ということで幕を閉じた。

マスコミは警察への不満をあらわにし、ネットでも数日間の間、不満の声が鳴り止まなかった。


事件の話題が尽き、日常を取り戻した数日後、白鷺加奈子の葬式が行われた。

葬式は小規模だった。

無差別殺人を起こしたものの葬式など、マスコミが知れば、また面倒なことになりかねない。


家族だけで行われるものであったが、事件に関わった何人かはその場に来ていた。

川原井、川島、黒崎だ。

白鷺礼司は娘の死と犯人だということを知った時、ショックのあまり泣き崩れてしまったという。

生きていたと知っていた母親も自殺を知った時、心が壊れてしまったことだろう。


これも全て志村という男と出会ったしまったことによるもの。

とも、言いがたかった。

家庭の環境、親の不祥事がなければ、こんな事件は起きなかったかもしれないのだ。

加奈子の母親である紗英はまだ礼司と結婚した状態を保つのだろうか?

お互いに浮気をしている仲というなんとも奇妙な関係をズルズル引きずっていくのか?

人の事情に首を突っ込むのはやめようと川原井は思った。


しかし、川原井は腑に落ちないことがあった。

志村に対して、どうも気になることがあったことだ。

奴がサイコパスで犯人であることは認めるがパズルの1つのピースが欠けているように思えてしまうのはあのせいであろう。


白鷺加奈子の自宅を尋ねた時に大家から言われた男の存在。

志村の見た目の印象からは程遠いように思えた。


「コウ」


「どうした、ケン」


「終わったら、久々に飲みに行かないか?

昔みたいにさ」


川原井は承諾した。

川島は、飲みを通じて謝りたかったのだ。

昔、事件が起きたとき、支えてやれなかった不甲斐ない自分が許せなかった。

軽くでもいいから、川原井のことを支えてやりたいと思っていたのだ。

川原井には別の形となる。

事件の1つの欠けたピースのことが頭から消え、悩みが1度消えたのだ。

その時点で川原井は川島に感謝していた。


車に乗りこみ、飲み屋を目指そうと車を動かした時、とあるものが目に入る。

白鷺紗英の姿だ。

紗英だということは確実に分かった。

だが、紗英の近くにいるもう1人の男は誰だかわからなかった。

髪型は整い、スラッとした体格。

一瞬、礼司だと思ったが、髪型が一致しなかった。


これから飲みに行くのに、変なことを考えたくはなかったが、1つ変な疑問が浮かんだ。


白鷺加奈子も浮気を知っていた状態で復讐をするために知らないフリをしていたのだと。



事件当時の白鷺紗英のスマホにて。

『次、いつ会える?』

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