実力
こんにちは煎れ為替派です。
今回も面白い内容になっていますので、楽しんで読んでいただけたら幸いです。
コメント、評価の程宜しくお願いいたします。
「春人、春人』
母に揺さぶられながら目を覚ます。
『ん?ああ、何?母さん?」
窓の外は暗く月の光が差し込んでいる。
随分と長い間寝ていたようだ。
(そう言えば何で家に居るんだっけ?)
長く寝ていたせいか上手く思い出せない。
まあいいか、思い出せないという事は大して重要では無いのだろう。
『おじいちゃんが読んでるわよ、道場に来なさいだって怪我して来ないでね。』
『分かってるよ、じゃあちょっと行ってくるね』
部屋着のまま外に出る。
道場は家の敷地内にある。
武闘家である祖父が無理矢理作ったのだ。
『急に呼んですまないな』
『いや大丈夫だよ、それよりどうしたの?要がなければ呼ばないでしょ?』
祖父は頑固な人だ、自分から人を呼ぶなんてあり得ない。
『そうじゃったな、春人、今からわしと組み手をしてくれ』
『な、何で?今までだって一度も勝てたことがないじゃ無いか?』
祖父は俺が生まれてくる前から、霊長類最強などと言われてきた人だ。
勿論俺なんかが勝てる訳がない。
結果的に今まで勝てた試しがない。
『いやちょっと試したいことが出来てな』
(もしあの子の話が本当なら今春人は人の領域を遥かに凌駕しているはずだ)
話は遡る。
夕方茶を飲んでいると家のチャイムが鳴り、ドアの前には一人の女子高生が居た。
髪は茶髪で、出るところはしっかり出ている大人しそうな子だった。
彼女は焦った様子で「春人くんは居ますか?」と言った。
春人の恋人かとも思ったがそれにしては様子がおかしかった。
『どうしたんだ、少し上がりなさい、君が落ち着かなくちゃ、わしらも分からん』
そう言って彼女を家に上げた。
茶を飲み落ち着いてきた彼女は少しずつ語ってくれた。
今日学校で何が起こったのかを。
彼女の話はハルトを知っているわしらからしたらとても信じきれる物では無かった。
春人が虐められていただなんて気付いてすらいなかった。
祖父であるわし、そして実の母親もだった。
(だが春人はいつの間にそんな力を身に付けたのだろうか)
わしらに実力を隠していたのか?
じゃが春人は昔から不器用じゃった。
勿論自分の実力は中々隠せるものでは無い。
(確かめるしかあるまいな)
『お嬢さん、少し帰るのが遅れると親御さんに連絡をしなさい』
お嬢さん、那珂川翠はわかりましたと返事をした。
読んでいただきありがとう御座いました。
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感想、評価の方いただければ幸いです。
ではまた5話で会いましょう。
Have a nice day.
煎れ為替派




