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北斗は命華に告白したいけど勇気が足りない

(前回のおさらい!)楓くんバージョン

天界に行くことになり、何故か先輩がモテモテ。

先輩の一言に傷付いたけど、大丈夫です!今回は矢野原先輩と傘風先輩のお話です!


☆→☆→☆→☆→☆→☆楓視点

「楓くん、起きてー。」


先輩に体を揺さぶられる。

何回もやってくるからさすがに目が覚めた。


「起きた!女の子な寝方するんだね」

「してません!」

「楓ー、相談するんだろ、来いよ」


はい。と言ってから矢野原先輩について行く。

矢野原先輩って、こんなに大きかったんだ。

頼もしい背中だ。


「で、相談って?」

「先輩って、矢野原先輩の事、好きなんでしょうか・・・あと、先輩は僕の事、どう思っているんでしょうか?」

「水無月は多分、楓のこと好きだと思うし、アレはからかいだと思うけど。」


その言葉を聞いて、安心した。


「俺さ・・・こっ、告白・・・しようと思ってて・・・その、なんて言えばいいんだろうって」

「こっ、告白!?」


☆→☆→☆→☆→☆→☆北斗視点


楓に聞いてみたところ、シンプルに好きっていえばいいって言われたけど、そんなもんなのかな?

まあいいや。


「何ぼーっとしてんのよ。妖怪屋敷よ、ここ」

「ぼーっとなんかしてねーよ!馬鹿」

「一言多いのよ!阿呆」


なんで素直になれないんだよ!

そう思っていたら、首もとにつるんとした生暖かいものが当たった。


「ひゃうっ!」


思わず変な声が出てしまったが、よく見るとこんにゃくだ。

古過ぎない!?


「北斗、あそこ見てきてよ。」

「無理無理無理!こんにゃくでも怖いから!無理に決まってるだろ!水無月が行けよ!」

「え?無理に決まってるでしょ」


見るからに怪しい障子の部屋。

絶対になんかある!


「北斗と命華で行けばいいじゃん」

「無理だよ!」


命華が即答する。

俺も首を横に振った。


「分かったわよ!行く!」


命華が視線に耐えられず、吹っ切れ気味にそう言った。

まぁいいか。


障子を開けて、中に入る。

暗いし寒いし、怖いし最悪。


「怖い怖い怖い!ヤダ!入るんじゃなかった・・・北斗ー・・・」


腕にしがみついて来る。

よし、告白のチャンス・・・

好きって言えばいいだけだ!頑張れ矢野原北斗!

って、そんな勇気あるならここにすぐ入ってた!

無理だ、言えない!言えるわけない!


「命華、あのさ・・・」

「何・・・?脅かしたら殺すわよ?」

「す、す・・・」

「何?早く言って」


あぁ、言えない!言えるわけないよ!

馬鹿、俺の馬鹿!

意気地無しっ!


「なっ、なんでもない!そこに幽霊居るぞ!」

「殺す!殺すからねっ!」


腹に膝蹴りを入れられる。

死ぬ。死んだな、俺


「何座ってんの!1人じゃ怖いの、早く来なさいよ!」

「帰ろ、早く帰ろうよ。」

「男が情けないわね!しっかりしなさいよ!」


もう1回蹴られる。

魔法でテレポートしようっと。


「テレポート!」


「先輩!?てっ、テレポート出来るんですか?」

「魔法使いだからね」


(結局、告白出来なかったな・・・)


命華は怖かったー、と水無月に抱きついている。

楓はこっちをまじまじと見てきた。


「告白、したんですか?」

「してない・・・ていうか、出来るわけない」

「どうしてです?」


また純粋な眼で見てくる。

よく見たら楓って、綺麗な青い瞳をしている。

水無月と一緒だな。

答えてください!と楓が言っているけど、流石に情けないので、言わない事にした。


「楓は告白しないのか?」

「え、あの時はもうしたも同然です。」

「ウソつけ、あれは水無月の中ではなかったことになってんぞ。」

「酷いです!」


楓がファイアボール!と唱えた。

・・・俺めがけて。

俺はギリギリ避けたけど、楓の様子が変だ。

ふらふらしていて、急に倒れた。


「楓くん!?どうしたの!?」

「すみません、炎系使うと、気分が悪くなっちゃうんです。」

「楓くん、あっちで休もう。誰かエナジードレイン出来たりしない!?」


水無月が楓を連れていく。なぜかお姫様抱っこで。

楓も、いつもなら暴れるはずだが、ぐったりしているのでおとなしかった。


命華が近くに来た。

口が勝手に開く。


「好きだ、命華。」


突然のことに命華はびっくりしていたが、俺の真っ赤で熱い頬に手を当てた。

命華はいつもなら俺に見せないくらいの可愛い、いやそんなんじゃ表せない位の天使な笑顔を見せた。


「私も」


葉屋海と相澤が見ているのも忘れて、俺は片思いが実ったのであった。

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