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ランクと金貨の価値の差異

「それで、どの魔獣ですか?」

素材を換金してくれる場所はギルドの少し奥まったところにある。多分、実力を見られたくない人への気遣いだろう。

俺は、素材の換金スペースに入りながら、そう思った。

「換金して欲しいのはフェンリルの素材なのですが…。」

そう言いながら、俺は収納魔法の中からフェンリルを取り出す。フェンリルはなかなかの巨体なので、小さめな換金スペースがいっぱいになってしまった。

「…え?」

受付嬢が固まっている。何があった?

「フェンリル…ですか。」

「はい。」

何かおかしかったか?

「フェンリルなんてSSランクの魔獣、初めて見ましたよ。それに、SSランクの魔獣の、傷ひとつない完全な状態に払えるだけの金貨は、たとえ最前線の城塞都市にあるうちの冒険者ギルドでも払えません。」

……、ここ、最前線の城塞都市なのか!?いや、そこもだが、今はそこじゃない。フェンリルがssランクだって!?嘘だろ!?

「後、フェンリルのインパクトで霞みましたが…、どこから出したんですか!?」

「いや、どこって収納魔法に入れていたものを出しただけですが?」

この人は何を言っているんだ?収納魔法なんて普通だろ。

「しゅ、収納魔法なんて…、伝説の魔法ですよ!恐ろしいほど魔力総量を使うので、誰も魔力が足りなくて、今まで使える人なんていませんでしたよ!」

なん…だと。収納魔法の使用量なんてたかがしれてるだろ!?何か別の効率の悪い魔法でも広まったか?いや、それでも魔力総量を全部使うなんてことはないはずだぞ。一体、この5000年で何が起きたんだ?

「と、とりあえず全部を丸ごと買いとるだけのお金がないので、一部分だけ買取をし、残りは後日ということで。」

さすがプロ。切り替えが早い。

「どこがいいですかね?」

「一番高く買い取れるところは”牙”ですよ。」

「では、そこで。」

「では、金貨100枚です。」

それにしては金貨100枚か。そんなに多くないな。ってそうじゃなくて、ランクだ。E級冒険者だと何がクエストの対象になるんだ?

「参考までにお聞きします。E級冒険者が受けることのできるクエストの対象魔獣はなんですか?」

「ウィークスライムだけです。」

なに!?あのスライム種の中でも何もして来ないウィークスライムだけだと!?本当に何があったんだ!?

「できることなら、あなたをすぐにでもS級冒険者にしたいのですが、昇格の特例は異世界から召喚された勇者以外に認められていないので…。」

俺、異世界から来た勇者じゃん。まあ5000年前のだけど。って今の時代でも勇者召喚やってるんだな。それに、今回の外出は観光がメインだ。戦闘をする気はあまりない。

「大丈夫です。ウィークスライム討伐からコツコツやりますよ。」

「そうですか。」

「では私はこれで。」

「有難うございました。また素材を持ってきてくださいね。」

そんな声を聞きながら、俺は換金スペースと冒険者ギルドを後にしたのだった。












あ、ここが最前線の城塞都市のところを詳しく聞きそびれた。

5000年前の通貨ーオリハルコン貨   今の通貨ー金貨  約1000000円

        ー  ミスリル貨       ー無し   約100000円

        ー     金貨       ー銀貨    約10000円

        ー     銀貨       ー銅貨     約1000円

        ー     銅貨       ー鉄貨      約100円

        ー     鉄貨       ー石貨       約10円 です。


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