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第26話

ラムさんは昨日、閉じ込めれており疲れているのだろうから休んでも問題ないと伝えたのだが、もう大丈夫だと言うので一緒に登校することにした。


一度、自分の部屋に帰りシャワーを浴びたいと言うので、寮の入り口でラムさんを待っていたら、向こうから来るのは、アルファード様?


「体の調子はどうかな? もうなんともないの?」


相変わらず、無駄に爽やかな笑顔なんですね、他の方になさればよろしいのに。


「私は大丈夫ですわ、辛い思いをされたのはラムさんで私ではありませんので」


「何を言ってるんだ、階段から落ちて怪我をしたのはシェリーじゃないか、君が医務室で目覚めなかった時には心配で何も手につかなかったんだから」


はあ、嫌味も通じないんでしょうか? この方は。

それに、治癒魔法で寝ているのに起きる訳ないじゃありませんか。


「ご心配をおかけして申し訳ありませんでした」

「いいんだ、シェリーが無事だったのならそれで、ああ、ラムさん君には迷惑をかけてしまった部屋からね、体の調子はどうかな?」


シェリーとアルファードが話しているのを見て、近寄りがたく少し離れたところで立っていたラムに気付いたアルファードが声をかけたのだ。


「は、はい、シェリー様にも気遣っていただきましたが、私は大丈夫です、部屋から出られなかっただけですから」


うわあ、王太子アルファード様とシェリー様、美男美女でお似合いです! 


「ラムさん、今朝に比べるとだいぶ顔色も良くなったようで良かったわ、でも無理はダメですよ」


緊張して何を話したのかもよく覚えていないけど、あっという間に学校に着いちゃった、もうちょっと一緒にいたかったな、そう言えば元々のシェリー様を応援するって話はどうなるのかな。


「あの、シェリー様、選挙の応援ってどうなるんですか?」

「まあ、ラムさんはあんな目にあったのに私を応援して下さるんですの?」


なんていい方なんでしょう! ラムさんて。


「もちろんです、全力で応援させていただきます」

「ありがとう、ラムさんみたいないい方に巡りあえてとても嬉しいわ、シエンタにも感謝しないとね」


アルファードとシェリーはラムを教室まで送って、自分達のクラスに戻って行った、クラスに戻るとカルーアが駆け寄ってきた。


「シェリー様、もう大丈夫ですか、心配してたんですよ」


ウルウルとした目で見上げるカルーア、彼女のせいでラムさんが閉じ込められたのに彼女は何も思わないのかしら?


「ラムさんにもとても迷惑をかけてしまって、私、本当に申し訳なくて……、ラムさんは登校されていらっしゃるんですか?」


「ええ、私と一緒に登校してきたので、今はクラスにいらっしゃいますよ」


「私のこと、きっと恨んでいらっしゃるのでしょうね、私のせいで酷い目に遭われたのですから」


見上げながら、ポロポロと大粒の涙が零れてきたカルーア、やっぱり気にしていたのね、そうよね、このゲームの本来のヒロインなんですもの、優しくて可愛らしいカルーアなのだから。


「大丈夫よ、ラムさんは本当にいい方なのできちんと話せばわかって下さるわ」

















































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