交渉
俺は黒い人に話しかけてみた。
「すいません、ここはどこですか?」
「ここは死後の世界。」
その人の答えに俺は驚いた。
「死後の世界!?俺は死んだのか!!死んでしまったのか!?」
俺のアタマの中にはいろいろな疑問が飛び交った。
そして、その人にもう一度質問をぶつけた。
「あなたも死んでしまったのか?」
「いや、俺は神の側近。」
神の側近はそう答えた。
「その神の側近さんがなんでここにいるんですか?」
「お前に頼みごとをするように神に命令されてきた。」
「俺に頼みとは?」
「お前に異世界に行ってもらい、農業を広めて貰いたい。」
「異世界ていうのはホントにあったのか!?」
「あぁ、お前が生きてた世界を含めると5つある。その世界を全てを見ているため、暇じゃないのだ。」
「だから、私が来た。」
この側近は自分が暇だと言うことを何故か暴露してきた。
「なんで俺なんだ?知識がある農家のじいさんのほうがいいんじゃないんですか?」
俺は側近に聞いてみた。
「10年前、神もそう思い老衰で死んだじいさんを異世界に送ったが、魔物を倒すのに精を出して農業なんて全くしていない。」
「第2の人生を謳歌しているんだよ。」
側近は呆れた顔しながらそう答えた。
「だから、神様は次は若者がよいという判断を下した。」
「若者よ、異世界で転生して農業してくれないか?」
側近は俺に否定したら殺すぐらいの気迫で俺に聞いてきた。
「待って、待って、待って、なんで異世界で農業を広めないといけないんですか?」
「13年前、あっちの世界では魔物が消えた時があってな、そのとき餓死やら栄養失調で人口が半分減った。」
「そのとき神は農業を広めなきゃいけないと思ったんだ。」
俺はなるほどと思い決心を固めた。
「分かりました。神の頼みごと受けましょう。」
側近は力強くうなづいた。
「うむ、いい答えだ。神はお前には3つの力を捧げるとおっしゃった。あまりにも強い力は与えられないがそれ以外だったら、なんでもいいぞ、言ってみろ」
「三つの力か…、少し考えさせてください。」
俺は多分だが、15分は考えた。
「よし、まとまりました。」
「ひとつ目は疲れない体をください。」
「それは無理だ。それは叶えられない願いだ。」
側近は残念そうに答えた。
(ちっ、意外とケチやな)
「では、腰痛と筋肉痛にならない体をください。」
「それならばいいだろう。ひとつ目の願いはわかったぞ。」
「ありがとうございます。」
「では、ふたつ目は欲しい知識をすぐに取り出せる力をください。」
「うむ、いいだろう。ふたつ目の願いはわかったぞ。」
「では、最後の願いはなんだ?」
「最後の願いは物を自由に取り出せる力をください。」
「その力は…少し待っていろ」
神はどこかに走っていった。
5分後帰ってきた。
「神に聞いてきた。その能力は確かにできるが条件がある。」
「1つ、お前にものを売り、お前が買った物を取り出すことが出来る。2つ、食料と兵器は売っていない。3つ、あちらの世界にない素材は売ってない。」
「これが条件だが、どうだろうか?」
(ちっ、急にせこくなったな。)
「わかりました。」
俺はしぶしぶ了承した。
「では、『強靭な肉体』『脳内図書館』『いつでもコンビニ』この三つをお前に授けよう。」
「異世界でしっかり農業広めてこい」
俺の目の前は真っ暗になっていった。




