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乱世を駆け 夢想を描く  作者: 飛龍


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2話

天文23年(1554年)

「大和守家謀反! 御屋形様お討ち死にで ございます!」


義貞の心中に広がる不安が、次第に恐怖へと 変わっていく。


仲間たちが集まる


「どうする?ここは清須に戻り大和守家と一戦交えるか?」

「無理だ!ここにいるのはわずか30人、しかも碌な具足もない」「ならどうする!」


仲間たちが口論が起きる、そこで義貞は

「皆! 本来の役割を忘れたか? 我らは若君を守るためにここにおる!」


義貞は力強い声で 言い放った。その声には、自身の決意が染み 込んでいた。

仲間たちは一瞬の静寂に包まれる。義貞の真 剣な表情が、彼らの心に響いた。


「若君を守ることが我らの使命だ。この 場から逃げることはできない。我々の力を 合わせ、若君のために戦おう。たとえ数が少 なくとも、心を一つにして戦えば、道は開ける!」


義貞の言葉は、仲間たちに勇気を与えた。彼 らは彼の真撃な意思を感じ取り、心が一つに まとまるのを感じる。


「そうじゃ!我らの目的はただ一つ。若君の命を守ることである!」と一人の仲間が応じた


「そうだ、若君を守るために、身をもって守 るのだ! 共に力を尽くそう!」と続ける者もいる


皆をまとめ上げた義貞元に若君 斯波義銀が近づいてくる。


「義貞、いかがする。どこに向かうのじゃ?」


「はっ!これより若には那古屋に速やかに御動座いただきます」


それを聞いて、義銀は驚く

「那古屋じゃと!まさか信長を頼るのか!」


「はい!織田弾正忠殿はこの尾張において大きな力を持っております、彼を頼れば必ずご助力いただけます。信友はここにも追手を差し向けましょう。速やかなご決断を!」


周囲の仲間たちもその驚きを隠せず、ざわめ きが広がる。「まさか、あのうつけに頼るの か...」との声が聞こえる


「しかし、今は彼しか頼れる者がおらん。」 と他の者が続け、意見が乱れる。


義銀は周囲の動揺を感じ取り、自らも決断を下す必要があることを理解した。


「信長 は確かにうつけと聞くが、だが2年前に大和守家を戦で破っておる。此度こそ、信友めを討ち取ってくれるだろう」


「あいわかった、信長を頼ろう」と義銀は決断する


皆も義銀の決断を聴き、決意を固める。それを見て義貞は


「これより、我らは那古屋を目指す。信友の追手も迫って来るであろう。だが若君には指一本触らせてはならんぞ!」


「「「おう!」」」


義貞は先頭に立ち、若君義銀を護るべく道を 進む。仲間たちが後ろについてくる。街の道 を駆け抜けながら、彼の心には一つの強い志 が宿っていた。それは、義銀を守り、彼の未 来を明るいものにするという決意であった。


一行は歩みを進めている中、後ろから声が響く


「追手だ!信友の追手が来たぞ!」


その叫び声が響き渡ると、義貞の心臓が大き く脈を打った。瞬時に仲間たちの表情が硬くなり、緊張感が辺りを支配する。義貞は振り返り、迫る影に目を凝らす


「皆!急ぐぞ!」と義貞は指示を出す。

そこに1人の仲間がやってるくる。


「次郎!お主は若を連れ急いで那古屋に向かえ!」

「何を言って…」


「若をお守りするには多くの者が残るしかない!そこで次郎!お主は若を連れ那古屋に行き、織田弾正忠殿に助力を乞うのじゃ!そして御屋形様の敵を取れ!」


「すまぬ」


義貞は数人のお供と義銀を連れ那古屋に走る


「此処から先は1歩たりとも敵を進ませるな!」

「「「おう!」」」

残った者たちは自らの命を顧みず戦う。

織田大和守家の兵たちは、そんな死兵同然に 戦う彼らに恐れを抱く。薄暗い道に響く刀や 槍の音、仲間たちの気迫に軍団は一瞬足を止 め、疑念が広がる


「フン、こんな連中に怯える必要はない!」

指揮官の一人が叫び、戦闘に再び拍車を かける。しかし、抵抗は続く。


だが多勢に無勢、残った者たちの奮戦虚しく全滅した。しかし大和守家の軍勢も無傷では済まなかった。多くの兵が死傷した事で追撃を中断せざる負えなかった。




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