21/21
第23話
今日は、天気予報通り、快晴。
少しずつ、雪解けが始まって、まだ寒いのに、春の気配が近づいてくる。
スクールバスでの登校期間は終わり、明里は再び自転車通学になった。
いつもと同じ時間。
いつもと同じ場所。
いつもと同じ黄色。
だけど、明里の心は、晴れていた。
鞄の中には、記入済みの進路希望の紙。
昨夜の両親との会話。
私が「外国語大学に行きたい」なんて発言を聞いて、とても驚いていたけれど。
こんなにハッキリ言う明里は初めてだ、って。
(お父さんとお母さん、嬉しそうだった…。)
思わず、口元に笑みが広がる。
そんな事を思い出しながら、遠くにいる男を眺める。
一台の軽トラが、荷台に長細い鉄の棒を沢山積んで、その男の横を通った。
男は拾い続ける。
明里は、顔を上げ、空を見上げた。
光が、少し眩しい。
思い切り、空気を吸い込む。
あぁ、
今日も、私の町は綺麗だ。




