終幕 禁忌の結末
〜今であれば引き すことは可能だろう。しかし、 奇心に溢れんばかりの者らはその 告すら届かぬもの。歴史 繰り返す、そういうものだ〜
赤舘「行くのは決まった。やけど、なんも準備せんと行くがかぁ?なんか作戦とか考えなアカンがやない?」
蓮川「まぁ普通はそうなんやけど。俺が思うに、盟神太刀村に十千国があるんじゃないってこと。多分やけど、風聞に出てきたこの十千山周辺にあるんじゃないんかな?って」
4人同時「あぁ〜!!!言われてみれば!」
店員「あぁ、またお客様たちでしたかぁ。前にもお伝えしました通り、お客様たちだけではございませんのでご協力の程よろしくお願い致します」
5人同時「はい、申し訳ありません!」
夫婦川「そういえばそうだったね笑次々に起きてたからすっかり忘れてた笑」
蓮川「やろ笑だからまたあの村に行くことはないってこと」
産葉川「そっかぁ。でもさ行くとして、翠蓮の はもう無理なんじゃないん?」
女藤「ホンマやん、神露木さんもおらんし」
夫婦川「それに関しては大丈夫!車を出してくれるみたいやから!」
女藤「いや、さすがに申し訳ないわ笑今度は俺たちが出すから!」
蓮川「そうそう、俺たちだって金がないわけやないんやから」
夫婦川「大丈夫やってぇ笑気にせんで笑」
産葉川「毎度毎度ごめんな!ありがとう」
夫婦川「家族がみんなのこと大好きって言ってて、あたしもそこまでしなくていいんじゃない?って言ったんやけど聞かんくて笑甘えててくれたら家族も喜ぶから笑」
4人同時「いつもありがとう!!夫婦川さん/ 蓮!」
蓮川「実際夫婦川さんのお陰で、盟神太刀村に行けたし予期せぬ情報を手に入れることが出来たんだから」
赤舘「よっしゃ!明日十千山に行くって決まったことだし、今日はこの辺でお開きにして明日の準備しようぜ!!」
女藤「そうやなぁ、赤舘の言う通り今日はこの辺にして明日へ備えるか!」
産葉川「そうやね!明日は前と違って、色々大変やと思うし帰って体力温存しとかないと」
夫婦川「あそうそう笑明日はどこ集合にする?また女藤くん家?」
女藤「おん!それでええよ!」
産葉川「女藤〜、明日寝過ごすなよ〜?笑」
女藤「産葉がそう言うなら、寝過ごそうかな笑」
産葉川「調子に乗んな笑」
赤舘「じゃあそれで決まりやな!」
5人は会計を済ませ、それぞれ帰路に着いた。
昼飯を作っている最中、蓮川は言い表すことの出来ないモヤモヤに襲われていた。それがなにかは分からない、それは他の3人も同じだった。唯一違ったのは赤舘千賀だ。嬉々として、明日の準備をしながらおにぎりを食べていた。今、時計の針が始時から終時になった。刻一刻と終へ歩み続ける。
当日女藤の家に4人は集合し、夫婦川家が出してくれた車に乗り込んだ。一行は十千山へ向け出発した。道中、夫婦川が4人にあることを伝える。
夫婦川「昨日ね。家族に一連の出来事と神露木について聞いたの。そしたらまずは無事に帰ってこれたことにお互い泣き合って、そんで神露木に感謝してたの。で、その神露木は、私が寝室に入ってから辞表を提出したみたい」
蓮川「産葉川さんがいる状態で提出したら否定されると思ったからなのかもな。おそらく、主人にも本当の理由は伝えてないんやろなぁ」
夫婦川「うん。自分の健康を理由に辞めたみたい。お父さんにもホントのことは伝えてないんやと思う」
女藤「でもさ神露木さんは、なんでこのタイミングで提出したんやろ」
産葉川「あ、ホンマやん!普通やったら一緒に、十千山へ行くやんな」
これまで窓を見てなにも発しなかった者が会話の中に入る。
赤舘「そりゃあ、自分はまだやり残したことがあるからそれを優先するために敢えて行かなかったんやないが?私怨で動いてすみませんでしたって言ってたし、守るのも優先やけど個人的感情が第一になってしまったから」
女藤「もうちょっと別の言い方出来んかったん?夫婦川もさ悲しい思いしてるけど、元気に振る舞ってるんやからそれくらい千賀も分かるよな?」
赤舘「別の言い方?この言い方のどこがおかしいんが?神露木さんの気持ちを言っただけがや」
産葉川「女藤、千賀!そこまで」
空気の入れ替えをするように夫婦川が言った。
夫婦川「あとね!今日十千山まで運転してくれるのが津森よ」
津森「みなさま、初めまして。津森と申します。神露木の後任としてお嬢様の運転手をしております」
4人同時「今日はよろしくお願いします!」
津森「十千山に関して、私の方で調べましたところ周辺に集落などはありません。それに神露木のような事態になる可能性もあります。私も同行致しますが大丈夫でしょうか?」
女藤「気にしませんよ!大丈夫で〜す」
津森「よかったです、十千山まであと30分ほどかかりますのでそれまでごゆっくりなさって下さいませ」
段々と景色が街並みから山々になり、5人は会話を続けていた。程なくして十千山に到着した。
津森「ご到着致しました。あそこに見えますのが十千山でございます。それでは行きましょうか」
赤舘「津森さん、ありがとうございました!」
津森「…いえいえ、千賀様体調は大丈夫でございますか?皆様も」
赤舘「…はい、俺は大丈夫です!」
4人同時「はい!ご心配には及びません!」
湿気に包まれ今にも、霧が出てきそうな雰囲気が漂っている。5人は雰囲気に負けないよう、会話をしながら十千山に足を向けたときだ。
赤舘「待つがぁ」
産葉川「ん?どしたん千賀?」
赤舘「…あごめん笑笑気にせんでええが笑」
4人は驚きつつ口々になんだぁ〜、驚かすなよ〜と言った。が、赤舘は密かになにかをポケットから取り出し天高く放り投げた。
バァ〜ン!!不吉な轟音が山々にこだまする。
すると突然森の茂みから足音がする。
顰 「ほほぉ笑やはりここに来ておったがかぁ笑先に待ち伏せしていてよかったがぁ笑ちい!ようやった!」
産葉川「え…!?な、なんで…」
夫婦川「う、嘘でしょ……」
女藤「な、なにしてんねん……」
蓮川「まさか…奇襲に遭うなんて…どこで漏洩したん…」
ソノ「その、まさかがでぇ。ちいようやった。これも友達のためやきぃ!」
女藤「ふざけんな!なにが友達のためや!!こんなんのどこがやねん!」
顰 「うっせいがぁ〜!誰が喋ってええ言うたがやぁ、小童共っ!!覚悟せぇやぁ!」
村民A「ある村である旅人が風聞を語ったそうなぁ」
村民B「そんな見え見えの風聞を信じて、訪れる者多かったのぉ笑」
村民A「ホンマじゃあ笑笑今もこの5人が信じて来ちょる笑笑」
蓮川「どういう意味?それは」
顰 「冥土の土産として教えちゃるぅ。この名もなき民族というのは…儂ら盟神太刀村の者を指すがよぉ。それに、おまんらが知ったっちゅう本は、儂らの村のもんが書いたがよ笑」
4人同時「え……?!?!な、え!?」
産葉川「ど…どういうこと」
顰 「まだ分からんがかぁ笑旅人は偽りじゃあ笑其の実、この名もなき民族自体が余所者を来させる名目にすぎん!盟神探湯は崇高な儀式じゃあ笑それを余所者にさせる快感っ!!これほど、気持ちのえぇもんはないわぁ〜〜〜!!!はははははは!のぉおまんら!ちい!」
赤舘「…じいちゃ〜ん笑ホンマにあれは、快感じゃあ笑あはははは」
ソノ「ひひひひひ笑ホンマにおもろいがぁ〜笑」
村民全員「ははははは〜〜!!ホンマがやな、村長!!なんで俺らの子どもらにせにゃいかんがぞ!!」
気味の悪い笑い声が山々に響く。得体の知れない人間というのはまさに、この者らのことを指すのだろう。正常を保っていない者、正気に非ず。此れ何と申す、故に記そう。異常者と言わずしてなんと申そう。我らは異常者に目をつけられたということ
女藤「おい千賀!!お前、結局そっちに寝返るんか!!」
赤舘「裏切る?なに言うがで笑笑元々から俺はこっち側じゃ笑そのために、誰彼構わず仲良くしてきたがよ笑これまで何人もの友達っちゅうもんを連れて来ては、儀式に使うた笑あのときの快感忘れられんがで〜笑翔真!お前の叫び声と他の奴らの叫び声聞かせろや!はははは笑笑」
夫婦川「神露木はどうしたの!!」
顰 「あぁ笑なんやそんな輩もおったがなぁ笑
どっかで野垂れ死んどるんとちゃうか?笑あの若造も調子に乗った笑あいつもよう声出しとったわぁ笑」
村民C「お嬢様ぁ〜言うてな笑笑」
ソノ「そうそう笑笑」
村民B「お嬢様ぁ〜申し訳ございませぇん笑笑」
夫婦川「神露木を侮辱するなっ!」
津森「お嬢様!なりません!みなさん!今すぐ車に乗り、ここを脱出しましょう!乗ってください!」
顰 「同じ轍を踏むと思うちょるんかぁ!!その車を包囲してこやつらを捕まえぇ!その津森って女を殺せぇ!!はははは笑」
津森「車は無理です!お嬢様!みなさん!山を降りるように行ってください!そうしましたら、国道に出ます!ここは私めが!」
夫婦川「津森!必ず追いついてね?」
津森「お嬢様、ご安心を!」
4人は山を降りるため走り出す。後ろを振り向かず、ただ走ることに集中した。また1人、 ブーの生贄となった。だから 告をしたのだ。 き添えを らうのは御 だと。
女藤「産葉!俺の手を握れ!離すなよ!」
産葉川「離さんよ…早く生きた心地を味わいたいから…」
蓮川「夫婦川さんは俺が」
夫婦川「ありがとう…冬真くん…」
村民D「待たんかぁ!!儂らの獲物〜!!!逃さんがぞぉ!!!はははは笑」
蓮川「クソ、アイツらなんであんなに速いんだよ…これじゃあ追いつかれる…」
女藤「諦らめんな!!冬真、なにか方法ないん?」
蓮川「今考えてる!ちょっと待て!」
時は1582年。京本能寺にて織田信長は倒れた。討った人物は明智光秀、三日天下と称される彼は何故敗れたのか。場所は京都府大山崎町と長岡町周辺にて、山崎の戦いが勃発した。理由は羽柴秀吉による中国大返しにて早期に畿内へ戻り、準備万端ではない明智勢は蹂躙されてしまった。奇しくも盟神太刀村は戦いでも1番激戦だった場所だったのだ。現在これらの登場人物は、姿、形、立場を変え、まるで似た状況に陥っているようだ。
顰 「女ぁ、容赦せんぞ笑はははは笑賽は投げられたんや笑」
赤舘「じいちゃん」
顰 「どしたんやぁ千賀笑んッ!!な…なんでや千賀…お前もがか…」
ソノ「ちい…なにしてるがで!!!」
津森「千賀さん、なんでですか?」
赤舘「先生は知ってるがやろ。ここの村出身なんやから。それに、俺の小学校のときの担任の先生やん」
津森「覚えていらしたの、千賀ちゃん」
ソノ「ちい…いくら孫でも許せるもんと許されへんもんがあるがや!!じいさんをよくも…!!」赤舘「これが殺された者の気持ちやきぃ!!ちょっとは分かったがやない?ばあちゃん」
そう言い終わると、ポケットから煙幕を取り出し地面に叩きつける。辺りは煙になり、視界が消え2人はその隙に逃げた。
蓮川「そうや!ここは確か山やけど、竹林が多い所だった気が。あっ!あそこ!!あそこの藪に逃げろ!」
女藤「分かった!」
村民D「ちっ、明智藪に逃げよったか…しゃーないなぁ、おまんら!嫌やけどそのまま入れ!」
夫婦川「冬真くん…大丈夫なの…?」
蓮川「安心して、夫婦川さん。大丈夫だから」
すると、藪内で村民達の叫び声が1つ、また1つと徐々に消えていく。一体何があったというのか、4人はその方向へ行く。驚く光景を目にする。老婆が村民達を埋めているではないか。即座に老婆の視線と合った。
老婆「……汝らはここへ惑ったか…?」
蓮川「…ど、どういうことです…?こ、ここは藪の中ですよね、?」
老婆「……なにを申しておるぅ、笑よう辺りを見渡してみよ…」
女藤「いや辺りもなにも、ここはや…ぶ?は?」
夫婦川「え…ここ藪じゃなくない…?どういうこと…」
老婆「……ここは十千国と云う……汝らは何処から参った…それと、藪と申しておるはわでと会うた場所を言っとるんかぁ?」
蓮川「え…は…?十千国…?!ここが、?」
老婆「ひょっひょっひょっ!あの猟奇的な人間どもがほざいとるのは史実じゃ」
夫婦川「…私たち十千山から国道に降りるため、村民から身を隠すために藪に入りました」
産葉川「そ…そうです…お、お婆さんと会った所です…」
藪だと思っていた場所は突如として姿を変え、4人は老婆が云う十千国に誘われたのだ。藪の中で会った老婆は一体何者なのか。老婆は不敵な笑みを浮かべながら4人を見つめている。
老婆「…もしや禁忌に触れたか?その者旅人、風聞を生業にし、真か否かそれすらも分からぬ、まことしやかに囁かれる所へ、耳を傾け人々を翻弄す、信ずか信ずらぬ二心、終に決めるは汝なり」
和歌のように流れるように詠む老婆。詠み終わった後、老婆はまたしても笑う。
蓮川「もしかして、神露木祝人の母畏実さんですか?」
老婆「ほほぉ、何故判る…」
蓮川「声と顔がそっくりだったからです。あと神露木さんから聞きました。母畏実はまだ存命しており、きっと力になってくれると」
畏実「…ということは、祝人は犠牲になったんがやな……名答じゃ、わでが畏実や…」
女藤「ちょ、ちょっと待ってください。犠牲って…どういうことですか…!」
畏実「…名もなき民族というのは、盟神太刀村を指すんじゃ。それは国からも存在を消され、周囲の人たちからも見放された村じゃ。故に独自の風習やお互いを監視し合いながら助け合うものへと変化を遂げた。それが今の者たちのように助長することを分かっていながらな…わでの夫は顰に問い詰めた。何故他の家に生贄として強制させているのに、この名もなき民族の犠牲が我らの子どもなんじゃと。そしたら周りに示しが付かん、儂の立場が無くなり歴代村長を輩出したこの家が断絶するといった身勝手で保身的な意見を言ったんじゃ。生贄の件は顰単独で判断していたこと。わでらも子どもを犠牲にされて分かったんじゃ。そして顰に、太占と盟神探湯にて炙り殺されたんじゃ」
蓮川「神露木さんが言ってましたけど、その太占とはなんなんですか?」
畏実「太占とは本来、鹿の肩甲骨を波波迦の木で焼き表面に現れた割れ目で吉凶を占う神聖な儀式のことよ。それをあそこの者たちは悪用したんじゃ。盟神探湯もそうじゃ」
そう5人が話していると後方から歩く音が聞こえ、5人はそれぞれに身構えた。
津森「お嬢様!ご無事でしたかぁ?」
夫婦川「津森…!あなたも無事だったのね!よかった…」
女藤「それは分かるけど、なんでアイツがいんの」
津森「実は裏切ったのはパフォーマンスだったのです。千賀くんは、事前に行くことを伝えられておりそのとき連絡用にと音を鳴らす物を受け取っていたらしく、疑惑を抱かれないためにわざとしたのだそうです」
赤舘「…ごめん…友達なのに伝えられなかった…怖い思いをさせて、裏切る行為をして許されないって分かってる。でも謝らせてほしい…ごめんなさい」
蓮川「……分かった。千賀くんは千賀くんの正義を貫いたんだ、これで縛るものは完全になくなったと思うから謝らなくていいよ」
女藤「ま、冬真がそう言うならまた仲に入れてやるよ笑」
産葉川「次同じことをしたら、ホンマに許さんで?仏の顔も三度までやからな?」
赤舘「分かってる…笑ありがと!んで、このお婆さんは誰?」
畏実「わでは神露木祝人の母の畏実じゃ」
赤舘「え?!こんなとこで会うってどんなんだよ笑」
産葉川「そう笑うちたちも驚いてたの笑」
畏実「十千国を誠の意味で滅ぼしてほしい…そのためにはあることをお願いすると共に、あることを伝えねばならん」
夫婦川「あること…?」
畏実は十千国と云われている国を ように言われた5人。これを 添えと言わずしてなんという。
畏実「十千国に冥途神社がある。そこで5人で祝詞を詠い、祓ってほしいんじゃ。神社に逝く道中も詠うんじゃぞ…今まで名もなき民族がしてきた犠牲者たちのためにも…」
蓮川「十千国の行き方は確か、太占?でしたよね?」
畏実「そうじゃ、祝詞をこう奏上するんじゃ。十千冥神その猛き心を抑え、荒ぶる魂、共に鎮まり給え清め給えと白す(まをす)事を聞こし食せと、恐しこみ恐しこみまをすぅ」
夫婦川「それ!神露木が朝いつも欠かさず言ってたやつだ」
畏実「あの子まだ覚えてたのかぁ笑これは祝人が小さい頃からいつも言ってたのぉ…」
女藤「これを神社に着くまで言って、神社の中に入ったときにも言えばいいんですよね?」
畏実「その通りじゃ。あと、冥途神社に行く手前に冥途川という川が流れておる。そこにはある仕掛けがされているんじゃ。この古い地図を渡す、ここに記されている記号は名もなき民族独自に作られたもの。左上にあるんはおそらく方角じゃ、それ以外の記号のことはよう分からん。頼むで」
赤舘「確かにめっちゃ古い。それに、この記号見たことねぇ!」
女藤「マジで…?ホンマや!なにこれ!」
産葉川「はいはい!見るのはそこまで!行く前からはしゃぐなって笑」
畏実「一連が終わったら、来た道を戻ればいい。そのうち自分たちのいた場所に帰れるから。安心せぇ」
夫婦川「よかったぁ笑まぁそりゃそうだよね笑」
蓮川「ちょっと話が良すぎますよね?もしこの解読や儀式を少しでも違えば、当然リスクはありますよね?」
畏実「鋭いのぉ。確かに全員違えば、それ相応の代償を払うことになるのう。それは…生贄にならんといけんことじゃ」
女藤「…!?生贄って…え、は?」
蓮川「化け物でもいるんですか?」
畏実「あ〜いる。じゃが、間違えなければいいだけのこと」
産葉川「そうやん…!間違えなければいいだけ」
を喰らうのは だとあれ程念を押しておいたはずだったのだが…もう時すでに遅しである。果たして、無 に 功し終えることが出来るのか、ただ を飲んで見守ることしか出来ないのが難点である。
蓮川「やっぱり…みんな覚悟は出来てる?」
女藤「俺はいつでも行ける」
赤舘「俺も覚悟は出来てる」
産葉川「…全員いれば大丈夫やんな…うちも出来てる…!」
夫婦川「うん!神露木の無念晴らしたいから大丈夫!」
畏実「……ありがとうな、こんなこと頼んでしまって…わではここで還りを待っとる。無事に還ってくるんじゃ」
5人「無事に帰ってきます」
そう畏実に告げた後、5人はまず指された方角へ歩み出す。果たして無事に えることが出来るのか、、、まさに顛末は” ”のみぞ知る、である。
幾分か時が経った頃、第一目的地に到着した。
蓮川「おそらくここやな」
夫婦川「ここで太占をすればいいってこと?」
蓮川「うんそうやね。じゃあみんな準備しよ」
女藤「円になった方がええん?それとも横1列?」
蓮川「横1列やな」
そして5人は横1列になり太占をした。すると轟音が鳴り前が凄い光を放ったかと思うと、そこは先ほど居た場所ではなく所謂十千国に来たのだ。
女藤「こ、ここが、、、」
5人「十千国…」
5人が立っている目の前には古びた鳥居が目の前にあり、その先は暗闇で見えずまるで封印から解かれたかのようだ。
産葉川「…ここまで来たんだから、もう先に進むしかないやんね…!みんな行こ!」
夫婦川「そ、そうやね…ずっともじもじしてても始まらんやんね!」
蓮川「その意気だよ夫婦川さん!じゃあ行こう」
赤舘「でも薄気味悪いなぁ、空気もジト〜ってしてるし鳥居も独特の雰囲気出してるしぃ」
産葉川「千賀!せっかくうちら勇気出してんのに、空気悪くするようなこと言うなって笑」
赤舘「あごめんごめん笑笑ついつい笑」
そして古い橋が見え5人が渡る。ギィギィメキメキと今にも崩れるかのような音が鳴り響く。
女藤「もしかして、この下で水の音がしてるのって冥途川ってやつ?」
夫婦川「あ、ほんとだ。多分そうなんじゃない?」
蓮川「あまり身を乗り出しちゃまずい。ここは日本だけど日本じゃないんやから」
女藤「それもそうか。なにがあるか分からんもんな。」
夫婦川「ねぇねぇ!あそこが冥途神社なんじゃない?」
赤舘「あホンマや、あそこやな」
5人の前に現れたのは、古びた神社だった。重い空気が流れ、呼吸をするのも忘れるほどだ。
蓮川「…じゃあやろうか」
産葉川「そうやね、間違えちゃアカンで?」
夫婦川「緊張するなぁ、でも大丈夫」
赤舘「うん、間違えたら一巻の終わりやもんな」
女藤「俺たちなら大丈夫やって、恐ろしい村からも逃れたし遭遇しても助かったんやから」
蓮川「当たり前やけどチャンスは一度、じゃあやるで!」
5人「十千冥神その猛き心を抑え、荒ぶる魂、鎮まり給え清め給えと白す(まをす)事を聞こし食せと、恐しこみ恐しこみまをすぅ」
うぉぉぉぉ…生ける者……お腹いっぱいになれる……
4人「え…あまち、ちょ…なにあれ…たす!」
夫婦川「嘘…」
〘一言一句違えてはならぬ、あの 告を緊張でか飛ばして んでしまった。そしてあなたも詠み間違えてしまった。 き添えを らいたくないと再三伝えてきたのに”こいつら”のせいで間違えてしまった。もう遅い、十千冥神は誰一人として零すことなく使命を遂げる。このタブーの犠牲者になったのは数知れず。あの畏実は一体どちらの人間なのだろう、、、ではこの本は何故存在しているのだろうか〙
時が流れ、またある風聞がSNSで話題を呼ぶ。
〜この話は真か否かそれすらも判明せぬ、日本の”タブー”と申すかはたまたそう申さぬのかは、、、
最後まで読んだ あなた が決めることです〜
時を同じくして、別の時間軸が動き始める。
次の犠牲者を覓めて、、
終幕『禁忌の結末』
〜完終〜




