番外編 おでんのおまけ~お見舞い余話~
入院した知人に差し入れを買って病院に行く途中、面会までまだ時間があったので、時間つぶしとして久しぶりに古着屋に行った。
バイパスの出口をひとつ手前で降りて、通りを南下した。しばらくすると右手に古着屋が現れた。具体的に欲しい物があるわけではないので、ふらっと入っていった。店内を見回すと、どうやらこの店は、ブランドごとに並べておらず、衣服の種類でここは上着、あっちはズボン、そっちはTシャツなどと大雑把に、陳列されていた。好みのブランドの衣服を探すのに面倒くさいので、もっと店舗努力をしてほしいと思うが、今回は「時間つぶし」が目的なので、雑然とハンガーにかかっている上着のコーナーを右から左へ眺めていった。
ジャケット、ブルゾン、スタジャン……。玉石混交の宝探しは、嫌いではない。だが、もう少し探しやすいように展示できないものか。店員にとっては、商品の陳列の労力が減るだろうが……。
その中から、ジャージを見つけた。ラックから取り出すと、フレッドペリーのジャージだった。胸と背は赤、ラグラン袖は白である。内側のタグを見るとポルトガル製とあった。値段は、5800円。購入するには微妙な値段だ。ちょっと迷ったが、赤のジャージは既に持っているので、ハンガーラックに戻した。
別の上着のコーナーも衣服の種類がまちまちだった。左から右に眺めていくと、Gジャンが目に留まった。ラックから引き出すと適度に着古された(ウォッシュ加工された?)Gジャンで、右胸に「YOKOHAMA」、左胸に「Hard Rock Cafe」の黄色の刺繡が施されていた。
値段は3900円。「Gジャンが欲しい。」と若い頃から思っていたが、購入せずにこの歳まで来た。しかも、一度は行ってみたいと思っていたカフェのオリジナルGジャンである。同額でリーバイスのGジャンもあった。だが、へそ曲がりの私は、「Hard Rock Cafe」を選び、人生で初めてのGジャンを購入した。いまだ行ったことのない場所への憧れも一緒に。
じーちゃんが Gジャン羽織り 中二病
Gジャンを身に纏い、「Hard Rock Cafe」に颯爽と入っていく自分を妄想しながら、古着屋をあとにした。
古着屋を出てから、差し入れのおでんを買おうと、おでん屋に行った。おでんのネタを6つ容器に入れ、出汁粉と青海苔を振った。クルマに持ち込むとおでんの匂いが車内に広がった。差し入れのおでんは5つになった。




