魔弾の煌めきで俺を撃ち抜かないで
その銃弾のような魔法の弾丸は、便利なような、怖いような?
「ば〜ん!」
可愛いいガンマンポーズ付で、指先から放たれた炎の魔法を兎系魔物の頭に撃つ。
炎魔法を圧縮。
弾丸のように石魔法で固め。
風魔法と高速魔法でそれを対象に撃つ。
まさに魔法の弾丸、魔弾だ。
鉄砲と違い、弾丸自体はあらかじめ作成し。
アイテムボックスに保存可能で。
なおかつ魔法で扱うので、指先からコントロールしたり、空中に浮かべて対空戦の追撃アイテムとしても使える優れものだった。
しかも、通常の拳銃のような着弾から。
対象物の内部で炸裂する炸裂弾タイプまで作れるんだそうだが、なんか効果が怖いな。
ちなみに、詰め込む魔法は属性ごとに効果が変わる。
炎なら普通に拳銃的な感じだし。
雷ならまさに電撃ショックガンから落雷的な魔法まで様々だ。
水は凍らせたり癒しのシャワー効果になり。
風は切り刻んだり、こちらも癒しのそよ風とかの効果がある。
植物の魔物の種を埋め込んだ吸いとる魔法的な危険なのも有るらしい。
中には、支援効果を詰め込む事も出来るのだが。
弾丸の石の硬さ調節が厄介とかで。
そちらは研究中らしい。
流石ネイヤさんは魔法のプリンセスだな。
いや、魔王だと男だし、いくら推定15歳のロリババアだとしてもだ。
美少女外見だから、マジプリでいいじゃん。
2000歳くらいらしいさ。
と、俺は勝手に脳内納得して置いた。
つーか、本当エルフ種族系は長寿だよなぁ。
なんでも、どちらも美形が多いが。
ハイエルフ種族は、白人緑髪貧乳モデル体系が多く。
ダークエルフ種族は、黒人銀髪巨乳が多いそうな。
ノーマルのエルフ種族は、人との交流で血が混ざり。
髪色も肌色もバラエティに飛んで居るとか。
ちなみに、他の異世界と違って。
それぞれのエルフ種族は、基本平和的かつ仲良しです。
人族だけが、能力劣るわりに人類至上主義が多く居て。
しょっ中戦争おっぱじめてしまい。
時々エルフ領地にも、飛び火被害が来るそうな。
そして、ネイヤさんが誕生してから。
自称神様を名乗る人間が、彼女の魔力はこの異世界一なのを知り。
人類に災厄をもたらすだろうと言う嘘で宗教を作って人類を煽り。
ここ数百年で数を広げ。
元々有ったこの異世界の神々の教えを疎かにし。
現在、少しづつ人類領地から、神々の加護が薄れて居た。
元々エルフ種族は長寿で子供が出来辛いのに対し。
人種族は短命だが獣人程ではないが、子供が多く産まれる。
それ故に、人口でジワジワと逆転し始めていたのも、勢力図が変わった要因になっている。
今では世界樹イグドラシルの加護の強さと、エルフ種族や獣人種族。
魔物の強さで、この世界の普通の人種族では。
このトトエ大陸に至ることすら難しい。
召喚された時に見た女神は、神格化された自称神なのだそうだが。
神々からの罰で、狭間世界に閉じ込められており。
力も弱い為、自力では出られない。
幽閉から逃れるためには、本物の神を殺しえる勇者を欲した。
じわじわと神々の力が弱まり、自称神が召喚を促して今回の召喚事故が発生したそうだ。
俺がその召喚に弾かれたのは。
産まれる前の俺に加護を与えた神様が、かなりの強い古代神とかで、力の弱い者では悪戯が出来ない仕様になっているとかなんとか言われた。
あと、この異世界の本来の神々からの介入も多少は有ったらしい。
加護?
ラノベで大流行な俺様チートアッタノ?
あんなに不遇な苦労人生い立ちなのに?
これはアレか?
スペシャルデリシャス能力と言うより、トラブル引き付ける的なチートなのか?
つーか、神々とか神もどきとか古代神とか、俺に纏わる神様の大盤振る舞い過ぎて、何だか茫然としてしまった。
この異世界で、俺に何させたかったんだ?
ネイヤさん倒すのもう無理だよ?
可愛いし、すっかり仲良しだしな。
流れで恋人っぽくなってるけど、俺は元の世界に戻るつもりなのは話してある。
置いて行くのは気が引けた。
だが、全くネイヤさん気にして居なかった。
「異界渡りは私も出来るわよ?」
なんてこったい。
流石チートマジプリ、隙は無かった。
寂しかったらついて来るそうな。
ぶっちゃけ榛名さん達の事がなきゃ、直ぐにでも転移出来ると言われた時は、ちょっと彼女に お し お き しておきました。
早く言えよ!うわぁぁぁん!
お仕置したら、何故かネイヤさんに惚れなおされた。
強気のイエヤスも素敵。
とか何とか言われた。
うん、ネイヤさんのストライクゾーンが良く分からないよ。
いやそれよりも、なんでそんなにもネイヤさん詳しいのか?とか思ったら。
エルフ種族は、本来有翼人種族と共に。
世界樹の大精霊や神々に仕える、神官や巫女や神殿的な機能を持って居て。
神々のお告げで、事の顛末を掻い摘んで知らされたらしい。
それはともかく。
彼女は色々使い勝手の良い魔法と、魔改造したオリジナル魔法を沢山知っていた。
俺はこの世界の知識が少ないので、かなり優秀な先生ですな。
「ほら、イエヤス!沢山狩れたぞ!
この前作ったシチューとやらを又作れ。」
どうやら、俺ネイヤさんの胃袋もつかんじゃったらしいよ?
普通逆じゃね?
とか思うのだが。
まぁ、ネイヤさんだしなぁ。
で思考停止した。
彼女は何でも出来る。
だが、育ちが良すぎるのか、家庭的な作業が壊滅的なのだ。
「私イエヤス(の作ったご飯が)無いと生きて行け無いわ。」
と言う副音声被せた愛の囁きを、数回聞かされた。
…何だろう、ネイヤさんの事は、可愛いし情熱的で熱烈な愛情表現に、翻弄されっぱなんだけど。
これはあんまり嬉しくない。
やはり、家庭的な女性の方が好きと言うか、憧れるんだろうな。
と、思った事を言ったら殴られた。
うん、ごめん。
俺が悪かった。
何か理不尽な感じだけど。
こう言う時の女性は、怒りを引きずるから怖いんだよ。
だから、俺が悪くなくても謝る。
うん?なら余計な事を言うなって?
そうだな、口は災いの元だな。
兎型魔物を大量に血抜きして、大きな槍の先に戦利品をぶら下げていた。
実にワイルド。
魔王と言うより、ジャングルのアマゾネス。
あの細身で、ドデカイ熊とか龍とかも軽々持ち上げるのだから、すごいギャップ。
ああ、こう言うのをギャップ萌えって言うのかな?
え?違います?
そんなこんなで、俺はトトエ大陸での日々を終えようとして居た。
一方その頃。
「ぐっ、オノレ魔王め…家康は渡さ無いわ。
アレは妾が見つけた神殺しの勇者。
あの忌々しい神々を、やっと始末出来ると思ったのに!
何故妾を拒むのか。」
家康の封印拒絶の反動で、力が削がれて蹲っていた。
やっと立ち上がった時に、ふと気付いて召喚陣の中に倒れた榛名を見る。
「ふむ、巫女姫か…。
うふふ、良い事を思い付いたぞ。」
そう言って、女神もどきのシュリネラは、榛名の身体に降臨する事にした。
「使えるものは使わなくてはね?」
ニヤッと笑いつぶやくと、狭間世界から精神だけを榛名に降ろす。
そこには、抜け殻の身体だけが、残された。
次に目覚めた時、榛名の人格は彼女の心の片隅に追いやられ、封じられた。
魔王改めマジカルプリンセス→マジプリのネイヤさんと、この異世界の神々と神もどきの争いに関する事柄を色々聞かされた家康君ですた。
ネイヤさん相当なチート実力者なのですが、家康君にはかなり能力抑えて対応して居る為気付かれてませんし。
気付かれて怯えられ無いように、かなり気を使われてます。
ネイヤさんは寂しがりやの甘えたで。
かなりお人好しで騙され易いから、偽神の一件以外でも苦労重ねてます。
魔王とか因縁ふっかけられ怨まれる要素が本来なら薄いタイプだから。
明るく人当たりの良い家康に、相当依存し始めてます。
家康は、そこまで重いタイプとは気付いて無いけどね。
それでは又




