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銀の糸  作者: Sato Tekawana
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第7章 : フャルヘイムルの盟約 (1)

フャルヘイムルへ到着する前に、みおとヤルンはマーナスコーグルを通り抜けた。

村へ入ると、二人はミサオの母、ニレイアを探した。

彼女は住まいの縁側に座っていた。まるで、松の木々の静寂が、この瞬間のために彼女をそこへ留めていたかのようだった。

みおは髪の束を両手に握り、震えながら歩み寄った。


「ニレイア……私、みおです」


声は震えていた。


「これを、形見として渡します」


「記憶を失ってからずっと、ミサオは私と一緒にいてくれました……私にとって、母親のような存在です」


「二度も、私を救ってくれました」


「ごめんなさい……これだけしかできなくて……避けることができませんでした」


ニレイアは潤んだ瞳でみおを見つめ、深い静けさを湛えた声で答えた。


「みお……ミサオがあなたを選んだのなら、それは、あなたがもう彼女にとって血のつながり以上の存在だったということです」


「ミサオをそんなにも愛してくれて、ありがとう。いつでも、私を頼ってください」


涙は何の前触れもなく溢れた。まるで、もうその中に、それを止めるものが何も残っていなかったかのように。

みおは古い根に縋るように、ニレイアを温かく抱きしめた。

震える手で、みおは二人の間に赤い糸を編んだ。

それは、感謝と喪失、そして言葉にされなかった約束を結ぶ、目には見えない絆だった。

森はその瞬間を見守り、髪の束は、二人が分かち合うその絆の象徴となった。

触れ合いを終えると、みおはミサオの髪で編まれた腕輪を手首へ押し当てるように握りしめた。

それは飾りではない。

これから彼女が戦うたび、その傍らにある、生きた記憶だった。

それからようやく、別れの重みがまだ生々しく残る中、みおとヤルンは先へ進んだ。

フャルヘイムルの酒場では、みお、ヤルン、アオイ、ニジが、旅人たちのざわめきと暖炉で薪が爆ぜる音の中に座っていた。

エイナルはすでに近くまで来ていた。そして、彼が下した決断の緊張が、空気の中に重く漂い始めていた。

近くのテーブルでは、気品ある佇まいのエルフが、五人の仲間とともに夕食を取っていた。

その髪は、クリスタルの中に閉じ込められた陽光の糸のように輝き、青いマントの上へ流れ落ちていた。ランプの光が、その顔立ちの繊細さを際立たせている。

深い緑色の瞳は、まるでガラスのようだった。酒場の光を捉え、それを好奇心と穏やかさに満ちたものとして返している。

仲間の一人を見るとき、その静けさはさらに深くなった。まるで、一つ一つの仕草が、目には見えないチェスの一局を構成しているかのようだった。

数分が過ぎ、酒場のざわめきが再び空気を満たした。

木の扉が開き、エイナルがモモとアミナを伴って入ってきた。

その顔に緊張はなかった。

彼が最初にしたことは、仲間たちを抱きしめることだった。

ヤルン、アオイ、ニジを、同じ強さで抱き寄せる。

その抱擁には、「俺たちはここにいる。俺たちはまだ一緒だ」と告げるような力があった。

みおのために、いつも温かな場所を残していたモモとアミナも、微笑みながら加わった。その笑顔が、張り詰めていた空気を和らげた。

そして、みおが一歩前へ出た。

両手でエイナルの顔を包む。

その仕草には、別の時代から流れてきたかのような繊細さがあった。

みおは彼の額に自分の額を重ね、目を閉じた……穏やかに。

初めて、世界から盗み取ったこの場所を、自分に許した。

それは告白ではなかった。

古く、忍耐強い愛情だった。

ようやく外へ出る隙間を見つけた、影を貫く一筋の光のようなものだった。

額を重ねたまま、エイナルの温もりと鼓動を感じながら、みおは呟いた。


「エイナル……ごめんなさい」


「ミサオは、もう一度、私のために自分を犠牲にしました」


その声には、記憶と感謝が込められていた。

言葉は彼女の唇を擦るようにして出てきた。荒く、重かった。

それでも、通り抜けた。

エイナルは言葉では答えなかった。

ただ、みおを強く抱きしめた。

その仕草だけで、周囲のすべてを元へ戻せるかのように。

その抱擁の沈黙には、深いものがあった。

ただの慰めではない。

穏やかな確信。


「ここにいる」という、口にする必要すらないものだった。


二人はほんの少しだけ離れた。

温もりが、夕暮れの煙のように消えていくのを感じながら。

一行は席に着いた。

料理が運ばれ、ジョッキが満たされ、間を挟みながら乾杯を重ね、穏やかなひとときを分かち合った。

そのとき、ヤルンが口を開いた。


「俺たちの旅の途中で、偉大な鍛冶師、イヴァルディに出会った」


低く重い声だった。


「彼は俺たちに三本の鍵を渡した。そのうち一本は、今、リエルとライラの手にある。二人はエルドリヴィクの境界へ向かっている」


「そこには封印された扉が待っている。領域と領域の間に開いた裂け目で、スヴァルタールファヘイムにある彼の工房へつながっている」


「鍛冶師は、俺たちの武器を鍛え、そして防御を強化するための魔法の品々を作ると約束した」


深い悲しみが、みおの光さえも暗くしているようだった。

彼女は残る二本の鍵をエイナルの手に置いた。

エイナルはそれをしばらく握った。

まるで、ただの金属ではなく、一つの運命の重さを測るように。

そして、それをモモとアオイへ渡した。

命令というより、絆を結ぶ仕草だった。

エイナルはテーブルに両手を置き、一人ずつ、その顔を見渡した。

自分自身の決意の残響を探すように。


「俺たちが子供の頃、英雄になることが夢だったのは知っている」


その静かな声が、空気を切り裂いた。


「俺たちはそれを叫んだ。涙を流しながら約束した。まるで、世界そのものがそれに懸かっているかのように」


「その炎は、今も俺の中で燃えている……そして、お前たちの中でも燃えていることを、俺は知っている」


「それを消してほしくない。数字を、心よりも評価する階級制度に、その炎を明け渡してほしくもない」


エイナルは両の掌を木のテーブルへ押しつけ、身を乗り出した。

その声に、判決のような重みを持たせるために。


「大司教テアから、俺は一つの使命を託された」


「ギルドと王家を一つにすること。各地域に代表権を与えること。そして、アフィニティとレゾナンスを評価し、単純な数字で測られる栄光を評価しない秩序を築くことだ」


視線を合わせたまま、沈黙にその言葉を封じさせた。


「お前たちに誓いを破れとは言わない。今回は、俺がその重荷を背負う」


「そして、俺のせいで、お前たちがその二つの勢力に追われることは絶対にさせない」


彼は皆をじっと見つめた。


「これから何が待っているのか、ずっと考えていた」


「二つの勢力は話し合わない。一緒に何かを築こうともしない」


「そして、彼らが功績と呼んでいるものは歪んでいる。それは、どれだけの善を成したかを測るものではない。自分の名を高めるために、いくつの依頼を積み重ねたかを測っているだけだ」


「何も変えない仕事を評価する。いつもの者たちだけに利益をもたらす経歴を評価する」


ほんの一瞬で、彼の声にはさらに鋭い刃が宿った。


「その郷愁だけでは、もう足りない」


表情を硬くしながら、エイナルは続けた。


「俺は、もっと超越したもののために戦いたい」


「称号でも、役職でもない」


「一人の人間の価値が、何年を背負っているかでも、どんな血を受け継いだかでもなく、何をもたらしたかによって測られる未来のために」


「価値があるのは、俺たちが共に築き上げる仕事、そのものだ」


エイナルは目を上げた。

その決意は、新しい炎だった。

秩序の外で灯された炎。

みおは強い眼差しで彼を見つめていた。

一つ一つの言葉が、自分の内側に残り火を刻み込んでいくかのように。

彼女は何も言う必要がなかった。

その眼差しだけで、静かな盟約を封じるには十分だった。

ヤルンが最初に静寂を破った。

規則の向こう側まで見通す者の落ち着きを湛えて。


「俺は、ギルドや政治で何が起きているかには、これまで興味がなかった」


「だが、誰かが真実と公正をもって語っているとき、それを見分けることはできる」


「お前の戦いが道を開くなら、俺はそこにいる。その道を支えるために」


みおは決意を込めて頷いた。

その声は短く、それでも明瞭だった。


「あなたの言うことを信じます。ギルドの外にいることなんて関係ありません。あなたの大義は正しい。私も一緒に歩きたい」


残りの仲間たちも視線を交わし、頷いた。

その瞬間は、一つの盟約となった。

ただし、全員がそれに従えるわけではなかった。

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