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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第四章 元勇者パーティーの新たな道
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第121話 かつての仲間との再会

今回から新章スタートです!

「はぁ……」


 アムルス王国の首都「キャピタリアス」。そこにある宮殿では、マール姫がため息をついていた。

 勇者パーティーが壊滅してから、一人になると時々ため息をついてしまう。特にケンジがタマズサによって死んでしまった事がとてもショックであり、今でも時々ため息をついてしまうのだ。


「アイリンについては無事でホッとしているけど、ベティとメディは捕まったまま……大丈夫なのかしら……」


 マールがベティとメディの事でため息をついた途端、兵士の一人が駆け付けてきた。その様子だと大変な騒ぎである事は確かで、どうやら何かを伝えに来たみたいだ。


「姫様! 先ほどクローバールから情報ですが、ベティ様とメディ様の二人が脱走に成功し、今はギルドに到着しているとの事です!」

「あの二人が……無事で良かったです……!」


 兵士からの報告を受けたマールは涙を流しながら、ベティとメディが無事である事に安堵していた。

 彼女にとってベティとメディは大切な仲間の一人なので、彼女達まで死んだら精神的に追い詰められてしまう。それが回避できただけでも良かったと言えるし、大切な仲間を失いたくない気持ちが強くなるのも無理はないだろう。


「無事であるならそれで良かったです。何れクローバールに赴いて彼女達と再会するだけでなく、新たな勇者候補にも会う必要があります」

「そうなると……予定としては一週間後でございますな」

「ええ。アルス、これからが忙しくなりそうですね」


 マールはベティ達と再会するだけでなく、ブレイブエイトの戦士達にも会う事を決断。それを一週間後に実行する事になり、兵士のアルスと共に国王へ報告しに向かい出した。


 ※


 地球にあるお台場の屋敷。その地下室にあるトレーニングルームでは、零夜達が戦闘服の姿でプロレスの特訓をしていた。

 DBWに参戦する事が正式決定されてから、プロレスの特訓が日々欠かせない様になってきた。更に悪意もプロレス技を使う者が続出しているとの情報もあるので、プロレスにはプロレスで対抗しなければならないのだ。


「はっ!」

「甘い!」 


 倫子の強烈なハイキックがエヴァに襲い掛かるが、彼女はしゃがんで回避した後、強烈スピアーで倫子を押し倒す。彼女の体格はとても大きく、無限のパワーを持っている。そんな彼女の強烈タックルを喰らえば、強烈に押し倒されるのも確実と言えるだろう。。


「いつつ……まさか強烈スピアーを喰らうなんてね……」

「こう見えてもパワーは天下一品だからね!」


 倫子は頭を押さえながら苦笑いしていて、それにエヴァはウインクで答えていた。

 するとアイリンと組手をしていた零夜のバングルに通信が入り、彼は組手を中断してバングルを起動する。同時にウインドウも召喚され、画面上にはメリアが映っていた。

 それを見た倫子達もトレーニングを中断し、すぐにウインドウの周りに集まる。


「メリアさん、どうしたのですか?」

『皆さん、嬉しいお知らせです! なんと……ベティさんとメディさんがギルドに帰ってきました!』

「ベティとメディが帰ってきたの!?」


 メリアからの嬉しい報告に、アイリンは興奮しながらウインドウに接近してきた。かつての仲間が無事である事に、黙ってはいられなかったのだろう。


『はい! 新たな仲間であるプラムさんを連れて、悪鬼のAブロック基地から脱出しました!』

「良かった……彼女達が無事で……」


 アイリンは嬉し涙を流しながら喜んでいて、日和は笑みを浮かべながら彼女の頭を撫でる。

 タマズサ討伐の際にバラバラになった仲間が、見事基地から脱出して無事である事が判明。当然安堵するのは勿論だが、嬉し涙を流さずには居られなかったのだろう。


「となると、何れにしてもハルヴァスに向かわないとですね」

『ええ。突然の展開となりますが、すぐにクローバールに来てください! 修復作業も終わり、新しく生まれ変わりましたので!』

「分かりました! 向かいます!」


 零夜はバングルの電源を切ったと同時に、すぐに全員に視線を移す。その様子だとハルヴァスに向かう決意を固めていて、話しかける必要は無いだろう。


「久々にハルヴァスへ向かわないとな」


 零夜の掛け声に全員が頷き、そのままトレーニングルームの片付けに入る。今の話を聞いた以上はトレーニングどころではなく、早急にハルヴァスへと向かわなければならないと感じているのだ。


(早くベティとメディに会わないと。二人共私の事を待っているんだから……)


 アイリンは心から思いながら、汗で濡れた床を雑巾で拭き取り始める。ベティとメディの二人と再会できる日を、心の底から待っていながら……。


 ※


 その後、零夜達はお台場にある屋敷からワープホールで転移し、ハルヴァスにあるフルーダス平原へと到着する。久々に訪れたハルヴァスの空気はとても美味しく、懐かしさを感じるのも無理はないだろう。


「久々ね。この世界に来るのも」

「はい。すぐに皆が待っているクローバールへ向かいましょう!」


 日和の合図に全員が頷き、一斉にクローバールへと向かい出す。すると目の前にゴブリンの群が姿を現し、彼女達に襲い掛かってきた。しかもその数は五百。


「ゴブリンなら……これでも喰らいなさい!」


 日和はすぐに二丁拳銃を構え、次々と発砲しながらゴブリンを倒す。ゴブリンは次々と進化に変化して、地面に落ちてしまったのだ。


「まさかゴブリンが来るなんてね! アローショット!」

「アックススラッシュ!」

紅蓮斬(ぐれんざん)!」

「ブリザードスラッシュ!」


 トワの弓矢、エイリーンの長斧、マツリの刀、エヴァのクロー攻撃もゴブリン達に炸裂し、次々と倒れて金貨に変化しまくった。

 彼女達にとってはゴブリンは敵ではなく、一撃で簡単に倒せるレベルとなっている。彼等がどれ程束になって掛かろうが、あっという間にやられるのがオチだ。


「私達もやるわよ!」

「当然! これ以上黙ってはいられないからね!」


 アイリンとハユンは持ち前の格闘技術を駆使し、次々とゴブリン達を倒していく。仲間が次々と倒されていくのを見ていた残りのゴブリン達は、背を向けて逃げ出そうとしていた。


「ゴブリン達が逃げるぞ!」

「逃がすか! 水神波動斬(すいじんはどうざん)!」

「ジャック、ロブ、エイミー! 奴等をお願い!」

「「「了解!」」」


 零夜の村雨による斬撃、倫子が召喚したゴブリンヒューマン達の猛攻も決まり、この場のゴブリン達は全て全滅。彼等は素材と金貨の山となってしまい、倫子達は其れ等を全て回収した。


「これで全ての敵は倒したな」

「そうね、ヤツフサ。後は……あっ!」


 アイリンはすぐにクローバールへ向かおうとしたその時、前方から誰かが走っているのを見かける。その姿をよく見ると、なんとベティとメディが急いで駆け付けてきたのだ。

 二人はアイリンの気配を感じ取り、急いで会いに向かって来たのだ。3人の絆がとても強いからこそ、すぐにこの世界に来たという事を感じていたのだろう。


「ベティ! メディ!」

「「アイリン!」」


 アイリンは我慢できずにベティとメディの元に駆け付け、3人は抱き合いながら涙を流す。ようやく彼女達が無事に再会した事で、我慢できずに大泣きしたのも無理なかった。


「会いたかったわよ……心配かけてごめんね……!」

「私達の方こそ、迷惑かけてごめん……!」

「無事で良かったです……! うわーん!」


 3人は大泣きしながら再会を喜び合い、その様子を見ていた倫子達も貰い泣きしていた。零夜とヤツフサは頷きながら微笑んでいて、アイリン達が落ち着くまでその様子を見守っていたのだった。

かつての仲間と再会したアイリン。良かったですね。

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