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恋愛ゲームのシナリオはログアウトしました。  作者: 月嶋のん
恋愛ゲームの主人公と暗殺者の日常。

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277/280

恋愛ゲームの主人公、恋と花とイベント。27


突然現れたいかにも怪しい男性から現れた黒い影‥。

駆けつけてくれたシヴォンさんが手からバチバチと稲妻を出し、黒い影に投げつけると、ドン!!と、ものすごい大きな音と衝撃に驚いた。雷を当てた?そちらを見れば黒い影はユラッと揺れているだけだ。



「‥なるほど、これは厄介だ」



シヴォンさんが今度は手から炎を出すと、バタバタと後ろから足音がしてそちらを振り返ればミッツさんがウィリアさんや騎士さん達を引き連れて走ってくるのが見えた。


「ミッツさん!?」

「馬鹿者!勝手に走って行っては危険だろう!まったくこの冷静沈着な私がいたからよかったものの‥」

「あ、皆さんを呼んできてくれたんですね」


ミッツさんえらい!私は蝶に誘われるまま歩いてしまった‥。

ウィリアさん達が剣を構え、男性の周りを囲うように立つと、黒い影がググッと体を大きく風船のように膨らませ始めた。隣にいたミッツさんがぎょっとした顔をして「なんだあれは!?」と、言うけど私にもわかりません!


と、黒い影から無数の口がパカッと開き、



『彼女が欲しい!!!』

「「「「え」」」」



今、何つった?

その場にいた人達が目を丸くしてその黒い影を見ると、黒い影はなおも叫んだ。


『俺に相応しい綺麗な彼女だ!手に入れたい!』


そう言うと、私とノイエさんの方をぐるっと振り返った。

ちょ、ちょっと待て?確かに私は恋愛ゲームの主人公だけど、まさかこんな時に私を狙うなんてない、よね?チラッと隣にいるノイエさんが真っ青な顔をしていて、咄嗟に見えないように立ち塞がった。


ノイエさんは絶対ダメ!


なにせダンさんが好きなんだ!ダンさんもノイエさんが好きなんだ!

ギロッと黒い影を震える足で睨むと、黒い影は突然手足を大きく伸ばし、こちらへものすごい勢いで飛んできた。



『そいつは俺のだぁああああああああ!!!』



瞬間、シヴォンさんが黒い影にものすごい業火のような炎を当てると、黒い影がよろけて壁にぶつかった!そこへウィリアさん達が剣を突き立てるも黒い影の一部がものすごい勢いでこちらへ手を伸ばした。


まずい!捕まる!

と、ダンさんが叫びながらこちらへ駆けてきて黒い影に体当たりした!


「ダン!?」

「早く逃げろ!!!」


ダンさんが黒い影を押さえつけている隙にミッツさんが私とノイエさんを引っ張った。


「待って!離して!ダンが!!」


ノイエさんがダンさんの方を見るも、ダンさんは黒い影をものすごい力で抑え付けていて「早く!!」と、もう一度叫んだ。ルルクさん‥、そうだルルクさんを呼んでくればなんとかなるかも!


「ノイエさん!ともかく一度逃げましょう!助けを呼ぶんです!!」

「助けを‥」


ハッとした顔をしたノイエさんの足が動き、私とミッツさんで急いで明るい通りへと駆け出すも、黒い影の一部が伸びて、ギュッと私の足を掴んだ。


「あ」


捕まった!!

その時、ふわりと私の横をスローモーションのように通り過ぎたルルクさんが目に入った。



「誰のものに触ろうとしてんだ」



両手に持っていた剣で黒い影に思い切り突き立てた。

一瞬の間があって、その次の瞬間に黒い影が思い切り叫んだ。


『俺の!!!俺の!!!』


黒い長い手がルルクさんの腕に手を伸ばして掴もうとすると、ものすごい速さでジャンプし、壁を蹴ってクルッとシヴォンさんの方へ着地した。



「あいつに水を降らせられるか?」

「水?!」

「この液体と一緒に降らせろ」

「は、はぁ?!」



ルルクさんがぽんと投げた瓶には液体が入っていたけど、あれって何だろう‥。と、黒い影がまた私達の方へ腕を長く伸ばし、再び掴もうとした所をダンさんが蹴り飛ばした。


「ノイエやユキさんに触るな!!」

「ダン‥」


ノイエさんが目を見開き、ダンさんを見上げたその時、ものすごい量の水がザッとバケツをひっくり返したように黒い影の上に降り注いだ!



『ああああああああああ!!!』



ザッと黒い影がみるみるうちに溶けていく。

セリアさんを溶かした時のように黒い影はあっという間に形がなくなり、ついには倒れていた男性だけがそこに残されていて‥、私は口をあんぐり開けていると、ウィリアさんとシヴォンさんも同じように驚いた顔をしていた。


と、私の所へ駆けてきたルルクさん。

その姿を見ただけでホッとして、顔を上げればめちゃくちゃ睨んでる〜〜〜!!!なんでそんな今すぐ殺しますって視線なの?!



「る、ルルクさ‥」

「誰かさんに巻き込まれるなと言ってたのになんで外にいるんだ?」

「え、ええっと、ノイエさんを探してて、色々ありまして?」



ううっ!私は今回だって故意に巻き込まれた訳じゃないのに!!

と、ノイエさんが私の腕をぐいっと引っ張って自分の後ろに隠すと、キッとルルクさんを睨み、


「私のせいなの!でもだからってそんなに怒ることないでしょ!心配なのはわかるけど、そういう態度だと嫌われるわよ!!」


ズバッと斬り込んだノイエさんに、目を丸くしたルルクさん。

なんだか驚いたその顔がちょっと面白くて、こんな時なのについ吹き出しそうになってしまった‥。




今日も読んで頂きありがとうございます!!

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