111 収穫祭 (4)
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「さて、話を始めましょうか」
ノエルが落ち着くのを待っていたのか。
セイジェルは視線をノエルから客人たちに移しながら話を切り出す。
「まずは、叔母上たちには少し辛いことからお伝えしなければなりません」
改まったセイジェルの口調に、二人の叔母は眉をひそめて表情を曇らせる。
そんな前置きをされればよくない報せであることは誰にでもわかるだろう。
ノエルとの関わりもわからず不安半分、戸惑い半分の二人の夫人を、隣にすわる伴侶が落ち着かせようとする。
アスウェル卿ノイエは膝に置いたマリエラの手に手を添え、ラクロワ卿オーヴァンはエルデリアと視線を交わしてゆっくりと大きく頷く。
それぞれが不安や戸惑いながらも話を聞く心構えをすると、姉のエルデリアがセイジェルを促す。
「……聞きましょう」
「クラウス・クラカラインが亡くなりました」
エルデリアとマリエラは五人兄妹である。
姉妹は二人だけで、兄が一人と弟が二人いる。
兄は先代のクラカライン家当主であり、白の領地の先代領主でもあるセイジェルの父ユリウス・クラカライン。
五年ほど前に突然領主の座を一人息子に譲って引退し、現在はクラカライン家の直轄領アベリシアの南東にある保養地で自由気まま……いや、身勝手すぎる隠居生活を送っている。
隠居以来領都ウィルライトには一度も戻ってきておらず、姉妹はもちろん、息子のセイジェルとも会っていない。
二人いる弟は双子で、生まれつき体が弱かったマリウス・クラカラインはすでに病死。
残る末っ子のクラウスは兄ユリウスとの壮大な兄弟喧嘩の末に追放され、養子先のハウゼン卿家を出奔して以来行方知れずとなっていたのだが、こんな形で久しぶりに聞くその名を聞くことになろうとは二人も思っていなかったに違いない。
いや、思っていたかもしれない。
わかっていたけれど、思いたくなかっただけなのかもしれない。
改めて現実を報された姉妹は、早すぎる弟の死を嘆く。
「クラウスが……」
エルデリアは沈痛な面持ちで呟き、マリエラは言葉もなく両手で顔を覆う。
そんな二人を隣にすわるそれぞれの伴侶が支える。
事情を知らなかったミラーカは戸惑い、説明を求めるようにセルジュを見る。
だがセルジュはなにも答えず、首を横に振るだけ。
ミラーカと同じく事情を知らなかったルクスだが、クラウス・クラカラインは叔父である。
それに母親エルデリアが時折思い出したように弟クラウスの身を案じていたことも知っている。
会ったこともない叔父には興味のないルクスだが、さすがに死んだと聞いて、余計なことは言わず静かに母親や叔母の様子を伺っている。
「……そう、亡くなったの」
涙を浮かべながら呟くマリエラにエルデリアが続く。
「きっと、もう二度と会うことはないと覚悟は決めていたけれど……」
「そうね、まさかこんなに早く……姉よりも先に逝くなんて」
「でもセイジェル、なぜあなたが知っているの?」
尋ねるマリエラは、セイジェルの足下でおとなしくぬいぐるみとすわっているノエルをチラリと見る。
その視線に釣られるようにセイジェルもノエルをチラリと見る。
だが気づかないノエルはしろちゃんたちとご機嫌に過ごしている。
「赤の季節の終わり頃、書信が届いたのです」
「クラウスから?」
理解出来ない……という顔で尋ねるエルデリアに、セイジェルはゆっくりと頷きながら答える。
「なぜクラウスがあなたに?」
クラウスが兄であるユリウスに書信を出すことはあり得ない。
それは姉妹だけではなくそれぞれの伴侶もわかっているが、だからと言って会ったこともないセイジェルに連絡してくるというのもよくわからない話である。
「クラカラインの現当主だからでは?」
率直に尋ねるエルデリアに、セイジェルはそのぐらいしか心当たりがないと言わんばかりに素っ気なく返す。
そもそも書信の内容はセイジェルである必要はなく、それこそユリウス以外のクラカライン家の当主であれば誰でもいいような書き方であり内容だった。
「……その書信にはなにが書いてあったのです?」
身も蓋もないセイジェルの返しに、エルデリアは気を取り直して話を続ける。
マディンを経由してセイジェルに届けられたクラウスの書信は、普通に文字で書かれたものではなく実に珍しい魔術の応用が使われており再生が可能である。
おそらく紙に描かれていた魔術陣が消えたり紙が破損するなどで魔術陣が欠損しない限り半永久的に再生出来るはず。
だがセイジェルはそのことには一切触れずに話を続ける。
「これを預かって欲しいという内容でした」
セイジェルの視線が指し示すものを見て 「これ……」 と呟いたエルデリアだが、その先を継ぐ前にマリエラが口を開く。
「つまり、ノワールはクラウスの……」
「娘です」
ノエルが兄ユリウスの子ではないことは予想していたマリエラだが、やはり事実は意外だったのだろう。
言い掛けて途切れた言葉の先をセイジェルが継ぐと、瞬時にエルデリアが 「え?」 と意外そうな声を上げる。
その理由は……
「わたくしはてっきりお兄様の娘かと……」
セイジェルがノエルを 「ノワール・クラカライン」 と紹介したのだからクラカラインの血筋であることは間違いないだろう。
父親の可能性があるのは姉妹の兄弟であるユリウスと双子のマリウス、クラウスの三人だが、マリウスは10年以上前に亡くなっている。
どう見ても年齢的にノエルの父親ではあり得ない。
残るはクラウスだが、その無事を祈っていた二人の姉も、まさか出奔した先で結婚をして子どもをもうけているとは予想していなかったのだろう。
結果としてエルデリアは、ノエルを兄ユリウスの娘と考えたのである。
消去法である。
それに今のユリウスの生活を見ればその可能性は大いにあった。
だが妹のマリエラは言う。
「そんなはずはないではありませんか、お姉様ったら」
「でも、マリエラ……」
「だってお姉様、セイジェルはお兄様が大嫌いでしょう?
もしノワールが腹違いの妹だったとしたら、手許に引き取ることなんてあり得ませんわ。
どんな事情があっても引き取らないでしょうし、それこそ使用人として屋敷に置くことだって許さないでしょう」
「それは……確かに」
思いもよらないマリエラの指摘に驚くエルデリアだが、その通りだと思ったらしい。
マリエラの隣で夫のノイエは苦笑を浮かべ、少し気の毒そうにセイジェルを見ている。
当のセイジェルは澄ました顔のまま 「酷い言われようですね」 などと呟いているが怒ってはいなかった。
「でも見ましたところずいぶんと世話を焼いているようですし、それなりに可愛がってもいるようではありませんか。
セイジェルが子どもの相手をしているだけでも驚きですのに、ノワールもセイジェルに懐いている様子。
ですから絶対にお兄様の娘ではないと思っていたのですが、まさかクラウスの子だったなんて……」
ノエルが弟クラウスの娘という事実は、やはりマリエラも意外だったと小さく息を吐く。
するとここで、今までおとなしく大きなしろちゃんとすわっていたノエルが口を開く。
「セイジェルさま、にいさん?」
とても不思議そうな顔をしているが、どうやらずっと大人たちの話を聞いていたらしい。
だがノエルはノエルでエルデリアやマリエラの話していることがよくわからず、そういう疑問を抱いたのだろう。
自分を見上げているノエルの視線に気がついたセイジェルは、静かに 「違う」 とだけ答える。
やはり怒ってはいなかったが、二人のあいだにエルデリアがぴしゃりと割り込む。
「当たり前です!
セイジェルがクラウスの子だとしたら、何年も母親の腹にいたことになります」
「そういえばその噂、忘れた頃に流れますね。
1年くらいですか?」
元々セイジェルの母レジーネ・ハルバルトはノエルの父であるクラウスと恋仲だったという。
クラウスの追放後に兄のユリウスと正式に婚約、結婚したのだが、セイジェルの出生直後から、実はユリウスの子ではなくクラウスの子ではないかという噂が流れた。
その噂が20年が経った今でも、時折、誰かが思い出したようにひっそりと流し宮城内に漂うのである。
だがセイジェルは間違いなくクラウスの子どもではない、ユリウスの子である。
噂のことを思い出したように話すルクスに、エルデリアはまたしてもぴしゃりと返す。
「2年近くです!」
クラウスがクラカライン家を追放されてから、レジーネがユリウスと結婚してセイジェルが生まれるまで約2年。
クラウスの子では絶対にあり得ないとエルデリアは断言する。
その鼻息の荒さを、妹のマリエラは 「お姉様ったらむきになって」 と笑う。
「2年も母の腹で甘えていたなんて、セイジェルったらどんな甘えん坊さんなのかしら」
「生憎と胎児の記憶はございません」
それどころか生まれて数日後に亡くなったため母親のことも記憶にはない。
そんなことを澄ました顔で返すセイジェルに、見上げたままのノエルが言う。
「レジーネのむすこ」
「どうした?」
「おとうさん、ときどきいってた」
「そうか。
それはわたしのことだ」
「セイジェルさま、レジーネ」
「レジーネはわたしの母の名だ」
「セイジェルさまのおかあさん」
「そうだ」
一同が集まっているのは広い談話室だが、大きな声で話さずとも聞こえる距離にそれぞれ腰を落ち着かせている。
のんびりとしたノエルの言葉に淡々と答えるセイジェル。
そんな二人のやりとりを聞いていたエルデリアが改めて尋ねる。
「ノワールがクラウスの娘だということはわかりました。
つまりクラウスは結婚していたのでしょう?
お相手はどういう方なのかしら?
今はどうしていらっしゃるの?
子どもはノワール一人なの?」
おそらくマリエラも同じことを思っていたに違いない。
だが話を進めるためにも質問を姉に譲り、夫のノイエと意味深な視線を交わしながら成り行きを見守っている。
「これは公にしませんが、これは赤の領地の生まれです」
「赤の領地?
ではノワールの母親は赤の領地の女性なのですね?
クラウスは赤の領地で亡くなったのですね」
少し早口に続けられるエルデリアの質問に、セイジェルは大きくゆっくりと頷きながら応える。
「叔父上からの書信にはこれを預かって欲しいと書かれていましたがそれ以上はわからず、かといってわたしが城を離れて赤の領地までお話を伺いに行くことも出来ません」
「そこで代わりにわたしが赤の領地に足を運びました」
セイジェルのあとを受けたセルジュが話し出したのは、アーガンたちを連れて向かった赤の領地でのことである。
彼らがノエルたちが暮らす村に着いた時にはすでにクラウスが亡くなっていたこと。
葬儀が終わった直後で、死因ははっきりしていない。
そしてクラウスの妻エビラやノエルの姉ミゲーラと弟マーテルのこと。
さらにはノエルが家族からどんな扱いを受けていたかを話す。
そんな少し長い話が終わると、最初に口を開いたのはセルジュの母マリエラである。
「セルジュとアーガンが領都ウィルライトを離れていたことは知っていましたけれど、まさか赤の領地に行っていたなんて……。
色々と合点がいきましたわ。
ミラーカがクラカライン屋敷にいることも」
そういってマリエラが視線をやると、セルジュの隣にすわるミラーカは 「申し訳ございません」 と小さく詫びる。
「いいのですよ、どうせセイジェルとセルジュに口止めされていたのでしょう。
あなたの立場では仕方がありません。
断ることも出来ませんし」
立場上、ミラーカがセイジェルの指示に逆らえないことはここにいる誰もが理解出来る。
それこそルクスにも。
セルジュの頼みを断りにくいことも。
だがそれだけで終わらないのがクラカライン家である。
「ですが領主、我々にはもっと早く明かしていただきたかった」
これまで妻エルデリアの立場を重んじて黙っていたラクロワ卿オーヴァンがゆっくりと口を開く。
「これはクラカライン家だけの問題ではございませんぞ。
クラウス様は追放された身でございます。
その姫君をお屋敷に引き取られるとは……いや、クラカラインを名乗らせるというのは問題がございましょう。
そのへんはいかがお考えでございますか」
「早速手厳しいな、ラクロワ卿」
「当然でございます」
オーヴァンの返事はとりつく島もないが、セイジェルも気にすることはない。
公邸にある領主の執務室ではよくあるやり取りだからである。
「先程セルジュも話していたが、屋敷に着いた時のこれがあまりにもひどい様子でな。
気づいていると思うが、今もあまり芳しくない。
しかもひどい人見知りだ」
「確かに、我々を初めて見た時、ひどく怯えておられましたな」
「医師とも相談をして落ち着くのを待っていたのだが、収穫祭が区切りとして丁度いいと思ったのだ。
それで今日みなに紹介することにしたのだが、言い聞かせるのにずいぶん苦労した」
「なるほど……わかりました」
オーヴァンは言葉の中程に溜め息を挟む。
「ですが帰属の手続きとなりますと少々厄介かと」
「赤の領地にはこれの出生は届け出されていない」
そもそもクラウスが勝手に赤の領地で暮らしていたのである。
侵略行為とまではいかずとも、クラカライン家直系の一人ということもあり、赤の領地だけでなく緑の領地や青の領地からも非難されかねない事態である。
だからこそクラウスはエビラと正式に結婚せず、いずれ自身の帰還とともに連れて行くつもりでノエルの出生届だけを出さなかったのかもしれない。
だがすでに本人が亡くなっており真意を確かめる術はない。
だからオーヴァンもあえて深くは追及しなかった。
「では手続きは必要ございませんな」
「白の領地で改めて出生を記録する。
必要な書類はセルジュに用意させているが、承認はラクロワ卿にお願いしたい」
「それについては先程申し上げた件がございます」
ノエルの父クラウスはクラカライン家を追放されている。
だから現状ではそのクラウスの娘であるノエルをクラカライン家の一員にすることは出来ないのである。
これをセイジェルはどう解決するのかと尋ねるオーヴァンに、セイジェルは意外なことを言い出す。
「それは過去の出来事だ」
「領主」
そんな言葉では誤魔化されないという強い意志を現わすように咎めるオーヴァンだが、セイジェルは変わらない調子で続ける。
「簡単な話だ。
クラウス殿の追放を取り消し、籍をクラカラインに戻す」
「そんなことが出来るとお考えですか?」
「出来るも出来ないもない、クラカラインの現当主はわたしだ」
「それでは筋が通りますまい」
「元々あの一件は確たる証拠があったわけではないと聞いている。
むしろ父上とハルバルト卿がクラウス殿を陥れるために仕組んだ罠である可能性のほうが遥かに高い。
というか、おそらくそれが真実なのだろう」
「領主、お慎みを」
「問題ない、今の当主はわたしだ。
貴殿たちに同意を求めるつもりも意見を求めるつもりもないから安心しろ。
ハルバルト卿の耳に入れば多少はうるさいことになるかもしれぬが、クラウス殿のことについては全てが今更だ。
ご本人がすでに亡くなっているのだからな。
クラウス殿の追放を解いたところで、すでに父上も領主の座を降り、再び兄弟で争う理由もない。
父上には入城も許しておらぬしな。
ならば過ちを正すのは今だろう」
「そんな簡単にいきますかな?」
慎重な姿勢を崩さないオーヴァンだが、セイジェルは不快に思うことなく話を続ける。
「ゆくかゆかぬかではない、するのだ。
但しこの一件に関して、赤の領地に籍があるクラウス殿の妻と他の二人の子については、この先もクラカラインとは認めない」
セルジュの話から推測して、おそらくノエルの母エビラはクラウスの本当の正体を知らない。
ならばこのままなにも知らせず、親子三人、生まれ育った赤の領地で暮らすほうがいいだろうというセイジェルの考えにはオーヴァンも異議はないらしい。
だが本当の問題はここから先、いや、先程からずっとオーヴァンが追及を続けている本題にはまだ触れていない。
わざとセイジェルが誤魔化しているのではないかとエルデリアなどは苛立ち始めているが、隣にすわっているオーヴァンがそれを静かに制止。
それを受けて今度はエルデリアがじっと我慢をしている。
一方のアスウェル卿夫妻は、そもそもノイエは神官である。
もちろん名門アスウェル卿家当主として政治に関わることもあるが、義兄に当たるオーヴァンは宰相として政務の中枢にいる。
抱いている疑問も同じなら、やはりここはオーヴァンに任せたほうがいいと考えたのだろう。
時折妻のマリエラと視線を交わしながらも沈黙を守っている。
「母君が赤の領地の平民となれば本来は庶子として扱われるところでございますが、クラウス様の境遇を思えば平民との婚姻も止むなしでしょう。
ましてすでに亡くなられ、改めて白の領地で婚姻をすることもない。
現在のクラカライン家の事情も合わせて鑑み、庶子ではなく嫡出として領主がお手元に引き取られた。
……まぁ筋書きとしては悪くないでしょう。
悲運のクラウス様から姫君の後事を託され、領主がその御遺志を汲まれたという美談も受けはよさそうですな」
ラクロワ卿オーヴァンがノエルの存在を知ったのはつい数時間前のこと。
その背景や今回の件について知ったのは数十分前のことである。
しかもノエルをクラカライン家に引き取ることはもちろん、クラウスの追放取り消しにも反対の立場をとっていたように見えたが、この短い時間でそんな筋書きを立てられる頭の良さはさすが宰相である。
実際その筋書きには、セイジェルはもちろん、黙って事の成り行きを見守っているアスウェル卿夫妻も 「なるほど」 と納得したほどである。
だがこの場にいる全員が納得したわけではなかった。
「父上、さすがに美談というのは……」
苦笑いを浮かべながら口を挟んでしまうルクスにオーヴァンは言う。
「ルクス、美談というのは実に有用な手段だ。
特に政治とは直接関わらぬご婦人方はそういうお話が好きだからな。
もちろん母君の身分の低さは反発を生むだろうが、こればかりはどうにもならぬ。
だが領主が姫君にクラカラインの名を与える理由としては十分だろう。
そなたは神官とはいえ我がラクロワ卿家の一員。
もう少し社交や宮廷を学びなさい」
淡々と父親に詰められたルクスは 「う」 と言葉を飲む。
もちろんセイジェルやオーヴァンが描いた筋書きどおりに行くとは限らないが、大筋はこんな感じで……ということなのだろう。
だが実はセイジェルの話はまだ終っていない。
「その台本にもう一つ、わたしとこれの婚姻をくわえてもらおうか」
【側仕えヴィッターの呟き】
「本当に側仕えは有能ですね。
その気になれば、わたくしたちが旦那様に口利きをして差し上げましょう。
特にそこのあなた、魔術師としてもなかなかのようです。
無能な主人を見限るのなら、わたくしたちから旦那様に推挙してあげましょう」




