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先を見据えて
花の御所で義教は、各地からの知らせを梶井義承と確認していた。
「四国で読み違えがありましたが、後は順調ですな。」
義承は言ったが、義教はやや不満気であった。
「御所様、いかがなさいました?」
「吾の意図を正確に理解していたのは朝倉、織田ぐらいであったな。」
「意図?」
「これは、単なる領地争奪ではない。新しき秩序を作る為の戦さよ。吾の新しき政を行うことを理解したものを大将として選んだつもりだが、これでは、新しい守護を作るようなものだ。」
吐き捨てるように義教は言った。
「なるほど、播磨ですな。確かに幼き子の命を奪うことまで御所様は望んではなかったですな。」
「あゝ、既に赤松の一件の前に、関東で奪った。あれは悔いている。」
「しかしながら、あれは関東を支配する上では致し方なかったはず。」
「新しき政では、民が安堵して暮らせる世の中を作る。例え武家であってもだ。今は秩序を作る為に致し方なく戦さをしてる。」
「では、こうしましょう。各地の武将に降伏したもので有能なものはこの都へ送るように申し伝えましょう。
また、幼きものも、この義承達が新しき秩序を教えるから都に送るようにと伝えましょう。」
「あいわかった。そうしてくれ。」
義教は既に先を見据え始めていたのであった。




