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-10.4-03 時間3

 "アイテムボックス"の中に食料、物資、そして金属製のコンテナを詰め込んでから……。ワルツたちはエネルギアが停泊していた場所から、自力で移動することにした。エネルギアが着陸していた場所に人影はなかったものの、これから向かおうとする場所には、古くから住まうドワーフたちがいる可能性が高く、そして何より、森の中に用事がある者がいたために、その場からエネルギアを動かせなかったのだ。なお、その人物は、剣士ビク()()()と他数名を連れて、嬉しそうな笑みを浮かべながら、早朝の森の中へと消えていったとか……。


 そして、ワルツたちが出発する直前。


「俺も連れてってくれ!」


 彼女の後ろから、そんな声が聞こえてくる。


「ん?小さい方の勇者?何か用かしら?」


 ワルツが後ろを振り向くと、そこには小さい方の勇者——エンデルス少年と、大きい方のメイド勇者——レオナルドの姿があって……。さらにその後ろには、魔法使いのリアと賢者ニコルが立っていた。それも皆がいつでも冒険に出られそうなフル装備の状態で。


「心を入れ替えるから、どうか働かせてほしい!だけど、俺に出来ることなんて限られてる……。だから……外の危険な森の中に行くときは、護衛として——いや壁として働かせてもらいたいんだ!それくらいしか出来ないから……」


 それを聞いて——


「心を入れ替えるねぇ……。どうなの?勇者。貴方の判断は?」


——と、エンデルス少年に付きっきりで対応しているメイド勇者に問いかけるワルツ。

 すると勇者レオナルドは少し考えてから——


「……行動でご確認されれば良いかと思います。あと、カタリナから定期的に魔法を使わせるよう申しつけられております」


——神化のナノマシンからエンデルス少年を救ったカタリナからの言伝を口にした。


「ふーん……(確かに、ここで死なれる訳にはいかないか……)。いいわ。なら、壁になってちょうだい。まぁ、私たちの速さに付いてこられたら、だけど」


 そう言って、同行するメンバーたちに対し視線を向けるワルツ。その対象は、魔力で空が飛べるルシア、翼をもったユリアとダリア、体力だけは(ほぼ)誰にも負けない勇者レオナルド、転移魔法が使える魔法使いのリア、それに天使化すれば空が飛べる賢者ニコルで……。全員が、ワルツの言葉に頷いていたようである。どうやら皆、山林の中を、高速で移動することに否やは無いらしい。


 そしてそんな一行を前に、エンデルス少年は返答するのだが……。彼がどんな答えをしたかは、あえて言うまでも無いだろう。



「…………セイッ!」


ザンッ!


「やるじゃない」


 エネルギアから降りてしばらく進んだところで、茂みから出てくる兎のような魔物。それがワルツたちへと襲いかかる前に、エンデルス少年は目にも留まらぬ速さで移動し、魔物を斬った。


「これくらいは……」


「余裕よね?じゃぁ、次」


「えっ?」


「ほら、来てるわよ?」


 森の中を普通に歩きながら、生体反応センサーに意識を向けるワルツ。そこには赤い光点が無数に輝いていて……。まさに魔物の巣、といったような雰囲気だった。


「くっ!」


ザンッ!


「一撃、っていうのはすごいわね。……ん?今度は2匹に増えたみたいよ?」


 ワルツたちの前に現れたのは、直前と同じく兎のような魔物。それが2匹いっぺんに現れ、ワルツたちに襲い掛かってきた。それもただ襲い掛かるのではなく、奇声を上げながら……。


ギィィィィッ!!


 ちなみにこの奇声は、彼らの()()()である。まるで、重力に引っ張られて落下するかのように、身体の自由が利かなかったようだ。


「こいつら……こんな凶暴だったか?!」


ザンザンッ!!


「凶暴だったみたいねー」しれっ


「くそっ!」


ザンザンザンッ……ドゴォォォォ!!


 2体の次は4体。4体の次は8体。8体の次は16体……。2のべき乗で増えながら襲ってくる(?)大量の魔物たち。それをエンデルス少年は必死になりながら切り刻んでいった。剣だけでなく、時には魔法を使い、場合によっては体術も使う……。まさに、戦いの申し子とも言えるような振る舞いを見せていたようだ。


 ちなみに、その後ろでは、こんな会話が交わされていたようである。


「勇者?断首頼むわよー?ルシア?転移魔法でエネルギアの格納庫に送ってあげて?リアも転移魔法で手伝ってあげてね?賢者は……まぁ、出来ることして?エネルギアの中にある食品関連は全部未来に届けなきゃならないから、私たちが食べる分は自分たちで用意しなきゃならないんだからさー?」


「かしこまりました。お任せ下さい」

「うん!」

「分かりました」

「なんか私だけ扱いが雑だが……分かった」


 要するに、ワルツたちは、エネルギアに乗っている全員分の食料をまかなうべく、狩人たちとは別に、狩猟していたのである。それも、エンデルス少年のことを上手く使って……。


 それからも一行は定期的に魔物を狩りながら、山脈を目指したようである。その際、エンデルス少年がおよそ半日ほどで戦闘不能に陥ってしまったのは、短いと捉えるべきか、よく耐えたと賞賛すべきか……。


少しずつ地の文の改良を行っておるのじゃ。

もちろん改悪の可能性も否定は出来ぬがの?

今のところ気になることがあるとすれば、改行の頻度かのう……。

文字の密度が物理的に高いと、やはり読みにくい気がするのじゃ……。


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