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7話

翌朝


「私…そのまま寝てしまったのね…」ユーフェミアはベットから起き上がり鏡台の方へ向かった。


その時身体にかかっていた毛布が床へ滑り落ちてしまった。


あら?私…確か何も掛けなくて寝たはずだけど…もしかしてメルがしてくれたのかしら?後で聞いてみましょう。


コンコン……

「ユーフェミア様…起きてらっしゃいますか?」


「ええ。」


「失礼します」とメルは部屋に入ってきた。


「おはようございますユーフェミア様」

「おはよう。」

「昨日…旦那様は訪れなかったみたいね、心配で様子を見に来たんだけど…寝てたから…」

ユーフェミアは昨日の事を思い出して表情が暗くなって「心配かけてごめんなさい…あれくらいで落ち込んではダメね…」

「ユーフェミア様…」メルもまた切ない表情になった。


「落ち込んでる場合ではありません!!旦那様の支度が終わってもう邸を出ようとしています。急いでお着替えを!!」


「ええ!!分かったわ!!」と言ってメルに手伝ってもらい慌てて着替えを済ませウォルシードの元へと急いだ。


今にもウォルシードが出ようとしたがどうにか間に合って、

「申し訳ありません…遅くなって。」ユーフェミアはまた緊張し、表情が堅くなってしまった。

「いや…私が早く準備を済ませただけだ。」

すかさずディードが

「勝手に旦那様が早起きしただけですからお気になされなくても大丈夫ですよ」とすました顔で言うと、すかさず…

ウォルシードが「ディード!!」と珍しく声を上げ、そのやり取りにユーフェミアは驚いて二人の顔を見比べていた。


そこへメルがユーフェミアに声を掛け

「ユーフェミア様これを」

「ええ…」

ユーフェミアは緊張しながらウォルシードの前に来て「ウォルシード様…あっあの…これを」といいながら昨日作った刺繍入りのハンカチを手渡した。


ウォルシードは嬉しいのと、まさか自分にくれるとは思ってなかったみたいでびっくりして固まり、ディードが慌てて声を掛けた。

「ウォルシード様!!」

声を掛けられウォルシードは

「私にか…」

「はっはい…!!」ユーフェミアはもしかすると受け取って貰えないかもしれないと思い、怖くて頭を下げたまま返事をした。

すると

「あっありがとう…。」

御礼の言葉が頭の上からこぼれ落ちて…思わずユーフェミアは顔を上げた、すると一瞬ウォルシードが柔らかな表情をして微笑み、それを見たユーフェミアは顔を真っ赤にして固まってしまった。


「では行ってくる…。」と聞こえて慌ててユーフェミアは…

「いってらっしゃいませ!!」といつもより少し大きな声を出して言ってた。


ユーフェミアは閉まった扉をずーっと見ていたところにアゼル家のメイドから朝食の準備が出来たと聞きダイニングの方へ向かった。


ダイニングへ向かう途中でディードに声を掛けられ…「奥様…先日おっしゃっておりましたご友人の件ですが、旦那様が呼んでも構わないとのです。」


「えっ!?ホントですか?」

「ありがとうございます。」と満面な笑みでディードに向かってお礼を言った。

ユーフェミアはセシルが来ることが嬉しくて頭をいっぱいにだった。しかし、ディードやアゼル家の使用人達はユーフェミアの笑顔を初めてみてびっくりしていた。


「あれは…ウォルシードじゃなくても邸に閉じ込めるぞ…」とディードは主人より先に笑顔を見てしまったことを後悔することとなり、メルは溜め息を深くついていた。


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