第3話〜
引き続き 書かせていただきます。小沢くん はちきりにする可能性があります。お許しくださいませ。お読みになっていただけましたら幸いです。
芳郎は、はっとして応えた。
「あ・・・。いえ。そういう理由では御座ーせん。ちょっと考え事をしていたので、そのう・・・」
「そうか。まぁ、それでは仕方ない。兎に角、これをやっておいてくれまいか?」
言いながら、何枚もの紙とUSBメモリを渡してきた。芳郎は、嫌な顔ひとつ漏らさなかった。貝塚さゆりとして、彼女本人の名誉や給与に傷ひとつつける訳にはいかなかった。
「畏まりました」
女性らしく、そして快く返事をした。
とはいえ、人事の仕事などただの一度も経験したことはなかった。どうやら、社員の給与とその振込額の最終チェックをしてくれという意味らしかった。
仕舞に課長と部長、そして社長の署名捺印を求める書類であった。間違いは赦されない。
芳郎は緊張した。緊張しながら作業を続けた。ウスノロと渾名されたのは、中島芳郎の方だったが、それはいいとしても、今の芳郎の見た目は、貝塚さゆりそのものなのである。だから彼は精一杯努力しなければならなかった。きっと、貝塚さんのことだ、こんな風に座っている時に膝を空けてる訳がない!
思った。慌てて両膝をぴたりとつけた。女性には股の間に邪魔者が取り付けられてはいないので、その姿勢のほうがしっくりきた。スカートの中身も見られたくないし。
しばらく作業を続けていると芳郎にはわかってきた。
この社の社員の給与はなんでこんなに高いのだ?と。
お呼びになっていただきまして誠にありがとうございました。次も書かせていただきます どうぞよろしく御願い申し上げます。




