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バケモノに至し暗殺者  作者: ヤヒド
冒険者編
36/115

ブレン改ブレイ語り

お願いします

<ハクミ商会跡取りブレン改めアプメイ公爵家長男ブレイ>


私はこの国、ランテル王国で5本の指に入る有数の貴族であるアプメイ公爵家の長男ブレイ・フォン・アプメイだ。四つある我が国の公爵家はそれぞれ司っているものがあり、その中でもアプメイ公爵家は「政」つまり政治を司っている。他の三家にも司っているものがあるがそれは今は置いておく。


そんな四つの公爵家ではそれぞれ試練というものが存在し、それぞれが司るものにまつわる試練を受けなければ家を継ぐことができずまたこの試練の事はこの国でも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。それなのに…!


この試練でアプメイ公爵家は長男が12歳になったときに平民の暮らしぶりを体験しどのように政治を行っていくかということを考えるもので試練というよりかは学習なのだが…そのはずなのに私にはこの槍とこの待遇が理解できなかった。まず何故平民のように暮らし考えるという試練のはずなのに「王鉄」で出来た()()()()()()()()()()()形をした槍と実際にある商会での恵まれた立場を用意しこの試練のことと立場を朧げながら訪れる宿の方や街ゆく人々に見せつけているのが…理解に苦しむ…


このような意味のない行動をし始めたのは私の試練のみでお祖父様に手紙で聞いたところ父上の試練はお供もつけず影からの護衛のみで本当の意味で平民の旅人のように行動したそうだ。


何故私の代からこんなことになってしまったのか思い当たる節はないわけでは…ない。最近叔父上の様子がおかしくなりそれに続いて父上がボーッとすることが増えた。叔父上は夜中にコソコソとどこかへ抜け出したり、父上に甲斐甲斐しく()()()()酒を勧めたりしていた。叔父上は酒に弱いというのに…叔父上自ら毒味をしたので父上も疑いもせずそれを飲み…

そして父上がおかしくなった頃、叔父上はどこからか王鉄を持ってきたかと思うとそれを二本の槍にし私に試練に口出しし「心配なんだ」ともっともな理由で護衛をつけて槍を持たせた。

いつの間にか国内でもそこそこ有名なハクミ商会の協力を得てきて私の身分を偽装した。

私はそこで怪しいと思い、昔から私をよく支えてくれている信頼できる女護衛のセイラを無理やり護衛の1人に捩じ込み自分の安全を確保しようとした。あの時の駄々のこねか…お願いの仕方は中々良かったと思う…んっ!

父上も簡単に承諾してしまい(父上はあの時絶対に上の空だった)全てが叔父上の手のままになるところだった。


試練が始まり何個か主要な街を回り私達は商業都市カイロスへやってきた。

何度目かの明らかに試験にそぐわない街への入り方と宿への予約がまたあるのかとため息をつき、父上のことが心配ながら周りで巧妙に隠れている護衛(監視役)にうんざりしもどかしく感じているとどうやら今回は宿が予約ができない宿のようだった。最高級の宿に泊まるのもそぐわないと思いそれならばと拒否しようとすると表立った監視役としてつけられた男の護衛(名前は知らない)が「貴族たるものその威厳を示さねば」とか言ってこの街一番の最高級宿「聖神の抱擁」に突撃して行った。

1人にした方が何をするかわからなく危ないと考えた私とセイラは嫌々ながら宿の中に入るとセイラと男の護衛が持っている槍を見た瞬間サーっと人がはけていった。

やはりこんな試練はおかしいと私は確信すると私が進む道に1人の「夜」が…いた。

きっとそれが私の人生の転機で始まりだった。

次回もこのまま別視点かもしれません

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