覚悟と裏切り?
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余裕ができたので投稿します
おじさんは私の予想通りかなりの実力者らしく私の言葉に反応し、すぐに警戒し始めた。
「良く気づいたなと言いたいところだが確かにこれは気づくな…」
そう、おじさんの言葉の通りおじさんに対してもそうだったようだが、私を相手にするにしては技量が低すぎる。
なぜかはいまいち理解が及んでいないが、この世界に来てから周りの物質や生物に対する感知能力が上がっているのだ。
日本にいた時には気づけなかっただろうが、これもスキルの恩恵か私の技量が上がっているのか、確かに私の感知能力は上がっていた。
「さて、嬢ちゃんは一体どうするつもりだ?」
私はそのことをずっと考えていた。
(やっぱりこの世界では命がとても軽い。その事実に慣れ自分を落とし込むためにもこの機会に殺しを経験しておくのがいいかな)
「おじさん、私は今つけてきている奴らが敵だったら戦うよ。おじさんはどうする?付き合わなくてもいいよ?きっと私の客だから…」
おじさんは少し考えると明るく言った。
「嬢ちゃんが強えのは良く分かっているが、そこそこ人数もいそうだしな!それに俺が一緒についていかせてもらっているのに、ここで戦わないっていうのもカッコ悪いだろう?」
カッコ悪いとかは良くわからないが大人の使命感みたいなものかな?
「あと嬢ちゃんの客だけでなく多分だが俺の客もいる予感がするんだよな…。直感だが俺のはよく当たるし、いるのならつけてきている奴らを見張って隙を狙っているはずだ。俺を狙っているのなら実力も結構高いだろうしな…」
ああ、だから一つ妙に薄い気配があったのか…それにしてもおじさん狙われてる自覚があるんですか?なんで私そんな人の動向を許可しちゃったんだろ?まあこの襲撃の裏におじさんを狙う人が便乗しているっぽいし私も容赦なくおじさんを利用させてもらおうか…
「ならしっかりあてにするよ?本当にいいの?」
「ああ問題ねえ」
「なら囮になってくれる?」
「ん?」
<おじさん目線>
しばらく道の真ん中で待機していると襲撃者達は隻眼のおじさんに隙がなく、また動こうともしないことに痺れを切らしたのか、姿を見せ包囲しながら少しずつ近づいてきた。
「よおよおにいちゃん、突然なんだがさっきまであんたと一緒に歩いていたこれくらいの子供知らねえか?」
「知ってどうするつもりだ?」
「ああちょっとまちな、これは俺らの質問だ。にいちゃんも分かるだろう?あんまり首を突っ込まない方がいいことがあるってことがよお。まあ俺たちもタダで教えろとは言わん。教えてくれて捕まえたらにいちゃんにも一回使わせてやるよ」
(…ゲスがよ)
「お前らみたいなのと話すことは何もない」
「ああそうか…せっかくの好条件だったのによ。仕方ねえ、無理やり聞き出してやる!」
「できるかな?嬢ちゃんやれ!」
…「何を言ってるんだ?お前?」
「おい嬢ちゃん?嬢ちゃん!?どう言うことだ!?」
「奴は1人だやっちまえ!」
「しゃあねえ、嬢ちゃん後で覚えとけよ!」
そう言いながら彼は大剣を抜き放った。
次本編か別視点です




