表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。繁栄も滅亡も、私の導き次第で決まるようです。  作者: 木山楽斗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/100

83.騎士団襲来⑤

 ローディスは、アルバナスの町へと向かっていた。色々と仕事があったため、ウェルデインとともに訪れることができなかったが、それが終わったので、目的を果たすことにしたのである。

 アルバナスは、既に目前に迫っている。近くの町で一夜を明かし、早朝にすぐに出発したので、すぐに着くはずだ。

 フェリナとリルフが、未だに無事かはわからない。ウェルデインとナルジャーが倒しているかもしれないからだ。

 だが、それでもローディスは楽しみにしていた。再び、あの二人と対峙できることを。


「む……」


 町の近くまで来て、ローディスはあることに気づいた。一人の男が立っているのだ。まるで、ローディスの進路を阻むように。

 その男の服装が、騎士団のものであることも、ローディスは理解した。同時に、部下が迎えに来たという訳ではないこともだ。


「……誰かと思えば、お前はアルバナスの駐在騎士か。確か、アラーグといったか……」

「……」

「だが、何故お前がこんな所にいる? 確か、お前も終末を望む会の討伐に参加するようになっていたはずだが?」


 騎士団長であるローディスは、騎士団に所属している者の顔は覚えている。そのため、近づいて確認して相手が誰であるかは理解した。

 しかし、その男が何故立ち塞がっているかまでは、ローディスにも理解できていない。相手の意図が、彼にはまったくわからないのだ。


「あなたを止めに来たのです」

「俺を止めに来ただと?」

「フェリナとリルフは、俺が守る」

「……そういうことか」


 アラーグの一言で、ローディスは理解した。彼は、フェリナ側の人間なのだと。

 それなら、自分の前に立つ理由はよくわかる。自分の前に立たなければ、おかしいと思うくらいだ。


「この俺の前に立つということが、どういうことかはわかっているのか?」

「もちろん、わかっています」

「今、引き下がるなら、まだ許してやる。そう言っても、お前は引かないのだろうな……」

「ええ、引きません」


 ローディスは、アラーグが決意してきていることも理解していた。その目を見れば、それはすぐにわかることだったからだ。

 それは素晴らしいことであると、ローディスは思っている。できることなら、そんな男を叩き潰したくなかった。

 しかし、自らの前に立ち塞がる以上、そうしないことはできない。相手が騎士であるならば、それは猶更だ。


「もっとも、俺はもう引き下がれない所まで来ていると思いますよ」

「……何?」


 そこで、アラーグは後方を示してきた。その方向を見て、ローディスは驚愕する。

 そこにいたのは、副団長のウェルデインだった。明らかに、意識はない。状況から考えて、アラーグがそれを成し遂げたのだろう。


「馬鹿な……ウェルデインは、騎士団でも随一の実力者だ。お前が奴を倒したというのか?」

「やってみればわかりますよ」


 ウェルデインが負けたことが、ローディスは信じられなかった。だが、ここにアラーグが立っていて、ウェルデインが横たわっている以上、それが紛れもない事実であるとわからされていた。

 だからこそ、ローディスは気持ちを切り替える。今は、目の前にいる強大なる敵を倒すことに集中するべきなのだと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ