放送の呼び出しにいい話題はなかなかないよね♪
爆音とともに校舎が燃えていた。
間違えるなよ?萌えていたわけじゃないぞ。そんなんで萌えるほど俺は変態じゃないし、それならどれ程よかったか。
……こんなくだらないこと考えちまうんだからそうとうパニクッてんだな、俺。
「ぜ、全員、廊下に出て出席番号順に並んで!!」
平和島の声に、固まっていたクラスメートは全員意識を取り戻した。
「ちっ!なめたことを」
自称赤ずきん様が舌打ちをした。
「平和島は正しいことをしたと思うぞ」
「ちげぇよ。お前、この前のやつら、おぼえてるか?」
ああ、あの2本足でたった狼モドキと人造人間をパクったしたっぱか。
「ああ。さっきの爆発は多分あいつらのせいだ」
「なっ…」
なんだと!!
そう言おうとするが、俺の言葉は不意に横入りしてきた放送によって止められた。
『ああ~♪マイクテストっ!!ん?入ってる?大丈夫?』
「「……」」
すげぇ…馬鹿っぽいわ
『ああ、神谷紡。今すぐ、赤ずきんを連れて出てこい。じゃねぇと…』
バァーン
その言葉の続きをしめしたかのような爆音。
『全部、灰になっちまうぜ?』
大声で笑う犯人。
その声は殺意と狂気にかられたもので、体中が嫌な寒気に襲われた。
『場所は…この放送室のある校舎の屋上だ。待ってるぜ~』
そう言って、放送は途切れた。
「お呼びよ」
「だな」
俺は肩に乗せた自称赤ずきん様と軽いアイコンタクトをとり、中が口もとを歪めた。
「か、神谷くん!!皆、並んだよ!!神谷くんもはやく!!」
平和島が、空気を読んだか、俺を呼びにきた。
にしても、嘘が下手すぎだろ。
クラスにまだ半数は残ってるじゃねぇか。
「平和島…ちょっと伝言頼まれてくれ」
「へ?」
「俺、早退するわ」
そっからのもうダッシュ
後ろでいいんちょの怒鳴り声が聞こえるが気にしないでいこう。
でも、あとで謝らなきゃな
「ま、とりあえず」
「そうだな」
「「あのバカを殴りに行くか!!」」




