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第1話 どうしたら入隊できますか

通りを歩いていると大日本連邦軍の軍服を着たはっきりとした顔立ちに、手足と頭の大きいがっしりとした体型の人達がいた。中には女性もいたが、特徴的な口元の刺青をしていて少し驚いた。

 皆それぞれ腰からはデザインに特徴のある木製の短刀を下げていた。

「エィワンケ ヤー?」

「クィワンケ。」

「スイ ウヌカルアン アニ、イペアンロ。」

「ピリカ ネ、イペアン ロ。」

 アイヌ語のようだが、やはり渡島の言葉はよく分からない。男も女も低く重みのある声に一定のリズム。喉は鳴らさないが、東奥とは口を閉じ気味に一息でボソボソと喋る力強い発音は似ている。

 言葉では少し親近感を覚えるような気がするが。

 僕ら東奥の人間は、あまり口を開かなくても発音ができてしまうが、陸奥北部と陸奥南部では言葉が変わる上に、地域によっては外国語に聞こえなくもない。

「あんた達、ニシヌシマの人達ね?!」

 おや、渡島の人かと思ったらあいつは琉球か。似たような顔立ちだとは思ったが、こちらの方が背は低く、歌うようにはっきりと喋っている。 

 こうしてみると僕ら東奥と西国の人間は似ているのかもしれないが、そうでもない。案外顔立ちでわかるものだ。西国は平坦で一重の人間が多い一方、東奥は彫りが深く、二重。

 東奥の中でも北の方の人は目が青く、背が高い。そして色が白い。僕もそうだ。

 西国だと琉球に近い方へ行けばなぜか南北でまたわかれる。北は高身長で、西国の中でも一重ですっきりとした目元になり色が白いらしい。南へ行けばとても濃い顔に小麦色の肌にがっちりとした体型。喧嘩になればきっと勝てない。

 渡島の人と琉球の人で何やら会話は成立しているようだが、お互い共通語混じりで何となく通じるのだな。

 西国の人は東奥の北の方の人の言葉を少し馬鹿にするような言い方をする人もいるが、西国も西国だ。あちらの言葉もなかなかだと思う。まあ、この大日本連邦軍の近くにいるとそういうものを見ることもあるが、あれはあれで仲がいいらしい。時々、言葉じゃなくて飯で言い合いをしているが。

「オメのとこの飯、味付けが薄くてんめぐね。もっと濃くしてくれ。」

「あんたとこの味付け、濃すぎるだけやで。薄いのがちょうどええんちゃう?」

「濃いないいんでろが。酒のつまみにもなる。」

「酒酒って、あんたがた東夷は酒ばかりやね。」

「あんたら西国は酒よえもんな。」

 おっと、こちらで喧嘩の気配だ。本州の人だとこうして共通語を混ぜなくても通じてしまうものだから、渡島と琉球よりは良いのかもしれない。


 北は蝦夷大国

 東は東和奥国

 西は和西国

 南は琉球諸国

 これが大日本連邦である。


 日本列島を一つの国に統合せず、それぞれの文化や人々が色濃く残った四つの異国。

 現代になるにつれ人の行き来こそ簡単にはなったが、定住するのは難しい。連邦軍の人間か、それなりの理由があって自国を離れることになった人間、他にも理由はあるだろうが、僕は知らない。軍人か公務員、運送業くらいだろうか。自国を離れているのは。

 教員ですら他国の人間もいるくらいだ。僕が学生の頃共通語を教えていた教師は渡島の人だったそうだが、相当努力をしたのだろう。

 軍人や公務員になるためには共通語は必須であるため、共通語、自国の言葉、そしていつ使うのか分からない英語。実質この三ヶ国語を話すことになる。

 言葉も文化も違えば学校で習うことも違うとなると、学生時代の話も変わってくる。

 渡島なら自然・狩猟に関する知識。東奥なら修身・倫理。西国なら商業・算術。琉球なら航海・交易と言った感じだ。これの他にそれぞれの自国史、礼法、武道、武術を習う

 国によって長けているものが違うため、面白いのだろう。

 国境は海や地形で区切られていて、国境監視警備隊がいる。一般人がむやみに国境を越えようとすると、捕まって送り返されてしまう。渡島や琉球だと他国の不審船が大日本連邦の水域に侵入することを許さない。水域に入ってしまえば、渡島と琉球の間を走る監視船の連中がおっかない。

 乗っているのは琉球の人間か、琉球寄りの西国の人間、それと渡島の人間ばかりだ。

 陸の上では顔立ちも言葉も違うのに、水の上では妙に気が合うらしい。

 もっとも、彼らが本気で厳しいのは連邦の外に対してだ。

 連邦内の人間がうっかり水域に入り込んでも、捕まえて送り返す程度で済むことが多いが、外国の船が紛れ込もうものなら、話は別らしい。

 僕は血の気の多い隊だと思っている。

 こんなにおっかないのに、外の国と貿易をしながら取り入れたものは自国で改良を重ね、ついには独自の物を作り上げてしまう。東西関係なく、本州全域の職人気質な人間たちが集まった結果であろう。渡島から琉球までの広い地域のどこへいても使える通信機器や、インフラがある。世界トップクラスに入るらしい。

 工業に限らず、農業も自国の物ばかりだ。自国で生産した食品ばかりが出回るため、自給自足が大日本連邦でできている。担い手不足による問題はやはりあるが、野菜や穀物のほとんどは水耕栽培。果樹や肉類、魚類、菌類などに関しては工場の敷地内にて管理をされている。 それを監督するのは農家や漁師だった人達であって、現場で働いているのは専門の高校や大学を卒業した人達である。工場と提携しているため、実際にプロから学べる仕組みである。

 しかし、その中にも専門の学校を卒業していない人や、専門の学校を卒業してもそちらに行かない人もいる。



 大日本連邦 東和奥国 陸奥 片倉領

 神石城城下町



 街中は古い建物や堀が現代まで残り、商店街はシャッターが多く、人口が少ない。昔は人が多かったらしいが、東奥から西国への新幹線を開通させるための土地を、強欲な年寄りが譲らず寂れたらしい。年寄り達は強欲なだけでなく、余所者を受け入れない。

 何故かは知らない。だが、電車と新幹線の駅が別なので不便である。仕方がない。これは年寄り達が選んだ結果だ。

「おら、こんな町やんだわ。」

「んな事言ったってや、おめどごさいぐの。」

「あー、なんも考えでねぇや。」

「ちったァ考えねぇど、進路決まんねっちゃ。」

「うーん、どうすっぺなぁ。とりあえず伊達領の方さ行ぐか。」

 伊達領の方へ行けば、何かしらあるだろう。なんせこの寂れた片倉領よりは栄えているのだから。

「え、今から伊達領さ行ぐの?」

「おん。ここさ居ても遊ぶとこねぇからや。

 」

「あすこはあれだべ。連邦軍の人ら多くて、共通語でねぇと通ずねぇど?それに、ほれ、渡島だの西国、琉球の人らもいるべ?後…」

「いや、観光つってこっちさも来てっぺ。」

「んだけんともやぁ……。」

 話しながら歩いていると、いつの間にか駅に到着していた。掌端で僕だけ改札をぬけ、振り向いて友達を見た。

「甚爾。早よ来い。」

 そう言うと渋々着いてきた。

 こいつはあまり伊達領へは行きたがらないくせに、僕が行くとなると必ずと言っていいほど着いてきては毎回ビビっている。

 眼鏡に刈り上げたマッシュヘア、背が高いのに猫背で背を低く見せていて引きこもってばかりいるせいで、お国柄色の白い肌が更に白く見える。

「おい、猫背。姿勢わりぃ。」

「うぅ……。」

「巻き肩。」

「ひぃ……。」

「んなオドオドしてっから、伊達領で変な輩に絡まれんだど。」

「ほだ事言われたってしゃあねぇべっちゃ……。」

 こんな感じで話をしていると電車が来た。電車に乗って伊達領まで乗り換え無し。片道一時間かかるかかからないか。やはり田舎は不便だ。

 座席に座り、イヤホンをして音楽をかけて目を閉じた。

 一時間近くあるのだから寝るのが丁度いいのだ。



 大日本連邦 東和奥国 陸奥 伊達領



「……んぁ?」

 誰かに肘で小突かれた感覚で目が覚めた。

「ぼちぼち伊達領に着くど。」

「……あ?ああ。」

 伊達領の駅に降り立つと、コンコースの一角で連邦軍の軍人がチラシを配っていた。

 顔立ちとイントネーションからして、西国の人だろう。

「お兄さんら、若いなあ。ちょっとこれ、連邦軍の案内やし、見ていってみぃひん?」

「あぁ、連邦軍ですか。」

 何となく受け取って見たはいいが、連邦軍は人手不足なのだろうか。どこも人手が足りないのは同じか。

「制服着とるから、学生さん?もう進路は決まってはるの?」

「はい、学生です。進路はまだ決まってません。」

「お、おい。なんでんな事答えんのや。」

「聞かれたんだから答えねぇ訳にゃいかねぇべ。」

「んだけんとも……」

「はは、まあお友達も決まってへんのやったら、一緒にどうやろ。見るだけでもええから。」

 そう言ってチラシを渡されたが、大日本連邦の色んなところの生まれの人たちだらけだった。

「一番北は阿頼度。南は与那国やね。」

 二人で顔を見合せた。馴染みのない、おそらく地名であろう二つを出されてもピンと来なかった。

「あ、せやせや。今そこでイベントやってはるんやけどな、興味ある?」

「おめ、どうする?」

「い、行くだけなら……折角伊達まで来たし。」

「ほな、すぐそこやから案内するわ。」

 そう言ってコンコースを抜け、近くの公園に来た。

「そういや、お兄さんらの名前聞いてへんかったわ。なんていうん?俺、西洞院って言うんよ。」

 西洞院。聞いた事のない名字だ。

「おっ、俺…我妻甚爾です。」

「僕は本澤千都世です。」

「えっと、猫背の君が我妻くん。姿勢のいい君が本澤くんやんな。よし、覚えたで。」

 案外ちゃんと僕らのことを見ていたのかと少し驚いた。まだ出会ってたった数分だぞ。

 甚爾は猫背で覚えられているが、まだ背筋を伸ばす気はないようだ。まあ、この西洞院はあっさりした彫りの浅いイケメンという印象ではあるが、人懐っこい。甚爾には悪いが、この人懐っこさをほんの少しでもいいから見習って欲しい。この人懐っこさがあれば、甚爾は他人との会話で気弱なところに付け込まれたりはしないかもしれない。

 西洞院は歩きながら装備品コーナーや車両コーナー、体験コーナーなどを案内してくれていたがほぼ甚爾に話しかけていた。甚爾はあまり答えられず、僕が質問をする。そんな感じで回っていた。

「おい、浄臣。」

「ん?」

 西洞院が声のするほうを向くと、僕ら二人よりも背の高い短髪で肩幅が広く胸板や腕と足のしっかりした濃い顔立ちの男がいた。

 僕ら二人は身長がだいたい百七十後半。西洞院は僕ら二人に比べて少し背が低い。おそらく百七十前半あたり。この男は今ここにいる三人が見上げるほどなので百九十近くあるのだろう。 

「やぁ、エリグ。どうしたんだい?」

 今までの西国言葉はどこへやら。このエリグと言う大男に対しては共通語で西洞院が話し始めた。

「真面目に仕事してるか見に来た。」

「やだなぁ。酷いじゃないか。今この学生さん二人を案内しているのに…。ていうか、その言い方だと僕が普段真面目に仕事してないみたいじゃないか。」

「ふん、してないだろう。」

「もぅ…。エリグはそう言う酷いことばっか言うんだから…。」

 西洞院とエリグという男は随分と仲が良いようだ。

 渡島の人々に何となく似たような顔立ちをしているのに大柄なところを見ると、僕の知っている渡島の人間では無さそうだ。

「千都世、あの人どこの人なんだべか。」

「んー、外人さんみてぇだけんと違ぇべなぁ。」

 甚爾も気になりはするようだが、人見知りな為話しかける気にはならないようである。

 僕は共通語で話すこの二人の間に入る気になれなかった。

 そして甚爾は僕の後ろに隠れないで欲しい。

「浄臣、この学生二人は…誘拐か?」

「人聞きの悪い言い方せんといて!誘拐じゃなくて案内。こっちが本澤くんで、後ろに隠れてるのが我妻くんね。」

 僕は一歩横にずれた。紹介をされているのに甚爾が隠れたままなのは、何となく良くないような気がした。

「本澤…と我妻。エリグだ。」

 エリグに差し出された手を握った。多分握手ということだろう。

「エリグさんは、どちらの出身ですか?」

「俺はプル…樺太だ。」

「…樺太って、ロシアさ一番近いとこですよね?」

「ああ。」

「ロシアだと、甚爾。ロシアつったらあれだべ?」

「えぇっと…シベリアとか、マトリョシカとかだっけか?」

「樺太も雪、沢山降るんですか?」

「トッ、トナカイ!トナカイもいる…っますか?」

 あのふわっふわのカステラに、羊羹が挟んであるのが珈琲に合っていて美味しいんだよな。

 じっと西洞院が僕の顔を見るので、何か変なのかと少し首を傾げてみた。

「本澤くん、君の言うシベリアはお菓子やない?」

「あっ。」

「ふふっ、まあ、シベリア美味しいしええんちゃう?」

「…んまいもんに罪はねぇっちゃ。」

「ホンマにな。」

 ふと甚爾の方を見ると、エリグさんとトナカイの話を楽しそうにしていた。あいつ、動物の話なら初対面の人でも打ち解けられるのか。少し安心した。

「西洞院さん、さっきエリグさんが言ってたプルってなんですか?」

「プルは…確かエリグのところの言葉で樺太やったはずやけど、エリグはアイヌやないからなぁ。」

「えっ?でも樺太って渡島の方じゃ…?」

「そうなんやけど、渡島はアイヌだけやないんよ。アイヌ、ニヴフ、ウィルタやったかな。」

「え、そんなに?」

「そうなんよ。あ、案内せんと。あそこに制服着れるとこあるけど、行かん?」

 大日本連邦軍の制服。濃紺の詰襟は全軍共通で、白の差し色があれば海軍。淡い青の差し色は空軍。陸軍は深緑だったはずだ。西洞院の制服を見ると深緑の差し色が入っていた。

 陸軍なのか。この人。

 エリグさんはどうだったろうかと思って、エリグさんのいた方を見たが甚爾と二人でどこかへ行ってしまったようだ。

「あれ。どこさ行った。」

「おや、エリグもおらんくなった。まあ、ええか。」

 制服のコーナーへ案内されて気がついた。あるのは制服だけではなく迷彩服、装備品。西洞院が着ているような制服を着ているだけではないようだった。

「西洞院さんも迷彩服着るんですか?」

「まあ、基本はな。」

「ふぅん…。制服の方がかっこいいと思うけど。」

「え?そう?格好よくて似合っとる?」

「独り言、独り言だから!」

 刈り上がった頭を少し照れくさそうに自分で撫でながら西洞院が笑った。

 似合ってるまでは言ってないんだけどな。もう言わないでおこう。なんとなく僕が恥ずかしい。

 手に取った緑色の迷彩服に袖を通した。

 何となく洗濯糊の匂いがする。それに、洗濯糊のせいか少し硬いような感じもする。

 ボタンを締めてなんだかしっくり来ないような感じがして見ていると、頭に何か被せられた。

「うーん、本澤くん大きいからサイズ合ってへんやんか。」

「やっぱそうですよね。なんか、袖短いような気します。」

「腕長いんやね。というか、その迷彩服自体が小さいんやなぁ。」

「仕方ないですよ。僕がでかいんで。」

「こっちの制服着てみぃひん?」

 迷彩服を脱いでハンガーにかけて戻し、連邦軍の制服を着た。詰襟の感じが中学生の頃に着ていた学ランに似てると思ったが、こっちはなんだか帝国時代の軍服みたいだ。なんだか、こっちの方が格好いいな。工場で作業服着てるより、連邦軍の軍服着たり迷彩服着たりして働くのもいいかもしれない。

「本澤くん、写真撮ったろか?」

「え、いや。いいです。そんなん恥ずかしいし。」

「記念や記念。はいチーズ。」

「あっ!ちょっ!」

 いつの間にか西洞院が掌端をインカメにして構えていた。シャッターが切られたあとの写真を見せてもらったが、西洞院は笑顔なのに僕は少し不満そうな顔をしていた。

「そういえば、本澤くんと我妻くんってどんな高校通っとるん?」

「僕ら農業なんです。」

「へぇ。じゃあやっぱ栽培工場に行くん?」

「そう考えてましたけど、身内が居るとこで働くのなんかいずい気がして。」

「いずいって何?」

 いずいとは何かと聞かれるとなんとなく困る。いずい、いずい、いずい……

「不快っていうか、なんか居心地悪いとかそういう感じですかね。」

「へぇ。そうなんや。俺も農業高校やったんよ。実習大変やない?」

「まぁ、大変ですね。去年台風で学校の畑沈んだんですよ。」

「えっ、まじで?」

「まじです。」

 去年の秋、僕は窓を開けたままにして寝ていたせいで風邪を引いて寝込んでいたが、畑は実際に沈んでいた。植えていたネギが雨水に浸かってしまい、販売できなくなったので風邪が良くなってから、四十五リットルの透明な袋にこれでもかと言うほど土の着いたままのネギを詰め込んで持ち帰った。電車通学だったため、同じ電車に乗り合わせた乗客からジロジロ見られて恥ずかしかった覚えがある。きっと車内にネギの匂いが充満していたのだろう。欲張って持ち帰るべきではなかった。

「西洞院さんは、どうして連邦軍に入ったんですか?」

「俺はなぁ、元々入る気はなかったんよ。」

「えっ?」

「ははっ、えっ?ってなるよな。まぁ、今になって思うけどしょうもない理由なんよ。」

 しょうもない理由と聞いて僕は何も思いつかなかった。いや、思いつけなかった。金なのだろうか。それとも…いや、分からない。なんだろうか。

「このまま高校でて工場行くんはなんか嫌やし、でも大学行くほどの頭はないしで迷ってたら、先生にとりあえず受けてみぃ言われてなんとなく受けたら受かっちゃったんよ。」

「なんとなくで受かるのはすごいと思いますけど。」

「まあ、ちゃんと対策しとったら受かるわな。」

「そうなんですね。」

「入ってみたらおもろいで。本朝とか東夷、琉球、渡島から来た色んな人とか、エリグみたいな自分の知らんかったとこの人もおるし。

色んなとこに知り合いできるで。」

 色んなところに知り合いができるのか。じゃあ、あの片倉領を出て色んなとこにも行けるのだろうか。行けるのだとしたら行ってみたいし、他国の人達とも知り合ってみたい。 でも、なんとなく僕は今日出会ったばかりの西洞院ともう少し話したいし、色々なことを聞きたい。

 軍に入ると言えば、この人から色々なことを教えてもらえるのだろうか。

 この人のいる世界が知りたい。

「さて、次は車両でも見に行こか。」

「あの、西洞院さん。」

「ん?」

「僕、どうしたら入隊できますか?」

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