表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/367

60話 狐と竜の力比べ・・・2

バトルっぽいのが続いてます

「烈破! 烈震! 烈破! 烈震! 打ち消すまで何度でも!」


 100回以上繰り返してるけど、まだまだいける!

 それにこの調子ならもうすぐ


「う、うそ、本当ですの!? 同じ術技を何度もあてるだけで、わたくしの黒竜滅衝破が!?」

「これで、さいごぉぉぉぉぉぉ!!!」


 最後の烈破を放った後、エレンの放った奥義は魔力の残滓すら残さず消滅したわ。やったね!

 それじゃゆっくり着地しよっと。ちゃんとスカート抑えて捲れないようにしないとね。


「ふぃ~、さすがにちょっと疲れた。1000回はやってないはずだけど、結構繰り返したよ」

「正直驚きですわ……。切り札だけあって相当な威力のはずなのに、それを烈破と烈震を繰り返すだけで防ぐとか」

「はふぅ。えっと、正確には十六連を繰り返したけどね」


 腕を伸ばし大きく深呼吸してー、よし、だいぶ落ち着いた。魔力の残量もまだまだ大丈夫。

 それにしても相当驚いてるようだね、顔に思いっきり出てるよ~。


「わたしは月華の二刀流だからできたけど、もしも一振りだったら無理かも? 正直すっごい強かったから、この状態だとぎりぎりだったよ」

「だとしても凄いですわ。恥ずかしながら今の技、防がれたことが一度もなかったですのよ? わたくしもそれなりに自信があったのですが」


 竜族で受け継いできた技なんだろうねぇ、技の内容や魔力の使い方など、文句のつけようがない洗練されたものだったし。伝統は伝統ですごいんだよね。

 ただまぁ術技がねぇ……。


「エレンも使えるから言っちゃうけど、術技はすごく考えられた技なの。わたしのように二刀で交互に撃つとか、十六連のように同じ術技を重ねることもできる。あとは複数の術技を合成させることもできるという、使い手次第でいくらでも改良できる技なんだ」

「そうなのですね。それに対し竜族の魔法と奥義は、わたくしが改良できる余地が皆無なのが残念ですわ」

「伝統の物って完成されてるからね。むかーしの人の集大成でもあるから」


 完成してるから、ちょっとやそっとの改良は無意味なくらい洗練されたものになっている。

 だけど改良ができないということは、弱点や無効化する対策がでてきたらどうにもならないリスクもあるけど。


「術技は自分で改良できるけど、通常のままだとあまり強くないっていう欠点がある。だけど魔力の使い方ひとつで化けるとんでもない技でもあるけど」


 術技の基礎はお母様が作り、それをさらに改良できるようにしたのがお父様なんだよね。月華の各形態もベースは術技だったりするし、術技ってほんとすごい。

 なにより、自分で試行錯誤できるところがわたしは大好きです!





「さてと、それじゃ終わりに……にはならないみたいね」

「みたいですわ。わたくしも今ので終わり、引き分けでいいかなと思っているのですが」


 あのお爺さんが他の貴族向けになんか解説してるんだけど、なんか今のはウォーミングアップみたいなこと言いだしてるんだよね。

 あーあ、エレンもかわいそうに。これで終わりなら二人とも怪我しないで終われたのにね。


「まぁしょうがないですわ。なので、この先はもしかしたら互いに傷を負うかもしれませんが、よろしいですか?」

「さっきのでも十分怪我したと思うけど、まぁいいよ」

「では、変化、赤竜!」


 エレンの魔力が一気に変わる。今までの魔力に何かが追加されたような、そんな感じ。これがドラグーンの力なの?

 それに魔力だけじゃない、ドレスが漆黒から燃えるような赤に変化、しかも角も尻尾も、さらに髪色まで赤くなる。これじゃまるで


「赤竜族みたい……」

「その通りですわ! わたくし、黒竜以外に赤青黄緑、それと白竜族になれますの」

「そ、それってこの世界の全竜族じゃん!?」


 赤竜は火の力を得意とする竜族

 青竜は水の力を得意とする竜族

 黄竜は土の力を得意とする竜族

 緑竜は風の力を得意とする竜族

 白竜は光の力を得意とする竜族

 黒龍は闇の力を得意とする竜族


 エレンはこのすべての力が使えるってことだよね。

 しかも元となる黒竜の力に、さらに他の竜族の力を加算している感じだし。ほんととんでもない化け物だね。


 でもそっか、それなら


「月華、朱雀!」

「あら? 白い刀身が真っ赤になって、さらに火の粉を散らしてるような。わたくしの赤竜と同じような感じでしょうか?」

「そうかも? もっともわたしは精霊と神獣の力だけど」

「なるほど、ユキさんも複数の力が使えるのですわね。ますます親近感を感じますわ!」


 同じような能力だからかな、エレンが嬉しそうな顔してるね。

 でもね、この能力ってカイルも持ってるんだよ? というかさっき、思いっきりカイルが使っていたよね? まぁアリサの一撃でレイジと一緒に倒された印象が強すぎて、戦いの内容とかすっかり忘れてそうだけど。


「さってと、それじゃいっくよー、月華、神炎開放!」

「受けますわ! 赤き炎を纏いなさいドラグーン!」


 ではでは、術装の力を使った接近戦の開始だよ!





 エレンと何度も切りあうけど、ほとんど互角。

 力はエレンの方が上回ってるけど、速さはわたしの方が上。最初は手こずっていたリーチの差も、今は速さで十分カバーできている。


 そして、わたしが玄武の力を使えばエレンは青竜の力を、蒼龍の力を使えば緑竜の力を使ってくる。同属性同士の打ち合いに徹しているからか、どちらも決定打が無い感じになってきた。


 そういえば青竜は水だったけど、蒼龍は風なんだよね。同じような名前なのに、わたしが使う四神とエレンが使う四属竜は違うみたいでちょっと不思議。


「んーむ、互いにほとんどダメージはない感じだね」

「ですわね。ほんと嬉しいですわ、わたくしとここまで互角だなんて」


 エレンのまわりって、同じくらいの強さの人があまり居ないみたいだね。あのオッサンは論外、お爺さんも天魔かもしれないけど、どうみてもうちのアリサの方が強いしなぁ。

 となると、身近で相手になるのはレイジくらいなのかな? 修行相手を見つけるのが大変そうだわ。


「このままって訳にもいかないだろうし、せっかくだからエレンの奥義みたいな、わたしのとっておきを披露するよ!」


 そう言ってから月華を水平に構え、柄頭同士が接合するくらい近づける。

 近づけたら月華に魔力と精霊力を思いっきり込めていく。すると目の前に一つの精霊石が現れ、互いの月華を接合するように融合する。


「これがわたしのとっておきだよ!」

「あら、それって両剣や双刃刀、ダブルセイバーとか言うものですわよね。カッコイイのですが、あまり実用的とは」

「普通はそうだね。でもわたしの場合はちょっと違う」


 わたしも二刀流のままの方がやりやすいんだけどね。でも、これにはこれで利点があるわけで。

 ではでは


「月華、朱雀! そして月華、麒麟!」


 片方には朱雀を、片方には麒麟の状態にする。術装が二振りの精霊刀だからこそできる技。

 そういえばこれ、カイルはできないんだっけ。同じような術装でもやっぱ違うってことなのかな?


「二つの属性を同時に扱うわけですわね。ですけど、それだけでしたら別に」

「まぁね~。でもここにある石、何かわかる?」


 月華同士をくっつけている精霊石を指さす。

 おっとエレンさん、まさかって顔してるね。あー視界に入っちゃったけど、あのオッサンが顔面蒼白になってるわ。


「精霊石、ですの? 先ほどまでそこに無かったのに、まさか生み出したとでも?」

「せいかーい! これってわたしが身に着けてる精霊石と同じくらい純度の高い物なんだ。しかも月華が使える精霊と神獣、それにわたしの魔力と精霊力を込めて生成した、ちょっとすごい精霊石なんだよ」

「そのような物で一体何を」


 おやまぁ興味津々って顔しちゃって、かわいいですね!


 そもそも精霊石は巨大な魔力や精霊力の貯蔵庫という役目だけでなく、使い方によっては強力な爆弾にもなる。

 そんな便利だけど非常に危険な物をこれからどうするのか、ワクワクするのもわかるよ~。


 まぁエレンに対し『話などせずにさっさと攻撃しろ』ってあのオッサンが叫んでるけど、それはそれ、知的好奇心は誰にも止められないよね。


「ちなみにエレン、風車って技を知ってる?」

「えぇ知っていますわ。武器を回転させて相手にあてる、もしくは飛んでくる矢などを弾く技ですわ」

「その通り。でもあれって中心部に魔力とかを集めることもできるんだ。技名の通り、回して発電するみたいな感じにね。で、それをこの状態でしたら、どうなるかな?」


 そう言いながら、頭上に月華を掲げ、魔力と精霊力を思いっきり精霊石に流し込む。

 すると月華は手の上から少し浮きあがり、精霊石を支点にゆっくりと回転しだす。月華は徐々に加速していき、ついには頭上に小さな竜巻ができるほどの高速で回転するようになる。


「な、なんですの!? 魔力だけでなく、精霊力もですの? それがどんどん集まって」


 むふー、ちょっと驚いてる感じだね。

 ただ回転してるのではなく、わたしの魔力と精霊力、さらに周囲の魔素や霊素も集めてる状態だからねぇ。


 そういえばこれが使えるようになったとき、お母様にすっごい褒められたなぁ。精霊としての力が一段上の物になれたからだっけ。


「えっとね、これらからエレンに向けてこの力をぶつけちゃいます。さっきのエレンの奥義と同じくらいだから、ちゃんと守ってね?」

「うふふ、それは面白そうですわ。でしたら全力で受けて見せますわ! 変化、白竜!」


 白竜に変化した後、ドラグーンに魔力を集めてる。さっきの奥義を白竜の状態で撃つわけだね。

 こっちも集めた魔力と精霊力を集束させ、巨大な力の塊にする。


 準備万端! さぁ真っ向勝負だよ!


「いくよー、月華、神炎雷開放! 術技、烈光炎雷破!!」

「受けて立ちますわ! ドラグーン全魔力開放! 奥義、白竜滅衝破!!」


 炎と雷を纏った巨大な光弾と、白い竜の形をした魔力の塊がぶつかり合う。

 ぶつかった瞬間、魔力と精霊力の巨大な衝撃波が発生したけど、技自体は互角なのか拮抗してる。


 だけど、ぜったいに負けないから!

エネルギー弾同士のぶつかり合いは外せない(定番ですし)

次回、観客者目線みたいなのになります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ