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許嫁、は?

皆様お久しぶりです!暁でございます。

毎度ながら感想ありがとうございます。


それはそうとやってしまった!

変な展開になってしまいました。

……妥協してください。

「これから皆さんと共に学業や学校生活に励むことになった一文字夕です。よろしくお願いします」

 6月11日、月曜日。

 制服を着こなし、私に流し目をしながら一文字はこのクラスのメンバーに自己紹介をした。

 女子は黄色い悲鳴を上げ、男子は新堂に向けるような嫉妬の視線をかます。

「それじゃ~、一文字の席は~」

「お手数をお掛けしますが八十一さんの隣にさせていただけませんか?」

 先生の言葉を遮り問題発言をする。

 空気が凍って、すぐに解凍された。

 女子はさらに悲鳴を上げた。





 時は戻って、遊園地。

「あなたの許嫁、一文字夕いちもんじ ゆうです!」

 格好のいいハスキーボイスで告げられた。

「帰ろう、終電に遅れる」

「あ、ああ」

 ――――が、無視。

 この手の奴はいろいろめんどくさい。

 放置が一番。

 おそらくお婆ちゃんの差し金。

「……って、ちょっと待って!何か反応しろ!」

 無視。

 何かわめいてる声が公園に轟いたが無視である。

 無事に電車に乗り、一哉に家まで送ってもらい、翌日真也の誕生日パーティーをした。

 そして今に至る。

 何故か転校してきた。

「これからよろしくお願いします」

 にこやかに笑って私の手を取り、キスを落とそうとしたので逆に手を取って背負い投げ。

「危ないじゃないか」

 奴は床に叩きつけられず、跳ね起きの様な感じで体制を立て直し、逆にそのままの勢いを利用して何故か奴の腕の中。

 所謂、お姫様抱っこ。

 そりゃ瞬息で逃げたよ。父さんにも何回か食らってたから。

 そのまま険悪な状態で授業へ入っていった。

 変に女子に騒がれ、新聞部の佐々野が駆けつけ、質問攻めにあったのは余談である。

 結衣にも変な誤解をされ八つ当たりで片手でシャーペンを折ったりもした。



 

 約2週間がたち、クラスや教室の奴らが落ち着いてきたころ。

 奴のアプローチは無駄にかっこよく、まるでマニュアル通りな変なものでもあった。一緒に帰りませんか?とか、この前いい喫茶店を、とか、その他もろもろナンパで使われるようなものが多かった。

 そして、いつものようにお弁当を二つ持ち、屋上に、ではなくフェンスを補強している関係で中庭へ向かおうとしたのだが、

「お前この前の」

「……いつかの八十一さんの横にいたアレか」

 一哉が迎えに来たのだが、バッタリと衝突。

 そして戦闘態勢。

 だが、

「行こう」

「おい、ちょっと!?」

 一哉の腕を組み、教室を出よとした。

「なっ、お前と八十一さんの関係はなんだ!」

「「彼氏彼女の関係」」

 スパッと二人でタイミングよく言う。

 これが効果絶大になったのか、奴は崩れ落ちる。

「彼氏、いたのですか……」

「キミに会う10分ほど前に」

 しかもハモってた、相性は抜群なのか!?

 と、小さな声ですねた子供のように呟く。

 が、やはり無視をして変な状況になりおどおどする一哉の手をひぱって屋上へ行った。




「なんであそこまで無視をしているんだ?」

 中庭の一角に着いたとき、一哉が質問をしてきた。

「…………中1の時にアイツと一度会ってるんだ」

「それで何かトラウマでもあるか?」

「いいや違う。神聖な道場で、だ。父さんに他流の人との試合をするように促されてアイツの実家の、一文字の所に行ったんだよ。そのほかにも何人か他流が集まっていたりもしたけど」

 思い出せば懐かしいことが思い出させられる。

 そしてゆっくりと語り始めた。

 一哉は途中で目を点にしながら聞いていた。

「一文字の家は代々剣術を主流とした流派で戦っていた拍子にお互いにバランスを崩してしまってな、その時に気が付いてしまったんだよ。そう――――――」

 中庭に驚くほどのなぜが吹き、青々と茂る一本の大きな木を揺らした。



 side: 新堂 錬


「そんな……」

 結衣を呼びに昼休み教室に行ったときに、長い黒髪にカッコいいハスキーボイス、女性の様な顔立ちをした美人と呼ばれる部類の人、一文字夕君が床に膝をつき項垂れていた。

 僕はすぐさま声をかけた。

「だ、大丈b「煩い!貴様のような奴にの気持ちがわかってたまるか!」ちょっと!」

 突如走り出した一文字君。

 僕は彼を追いかけた。

 向かったのは屋上。

 息を切らしながら屋上につくと、

「は、はっは……」

 一文字君の目は虚ろになっており、今にも崩れそうだ。

 一文字君がフェンスに背中を預け、空を見上げるが、


 フェンスが嫌な音を立てて崩れていく。


 先日大雨が降り、少し錆びついていた屋上のフェンスにガタがきてダメになっているので近づかないでください。って先生が言った気がする。


 気が付いた時には走り出していた。

 校舎、屋上の縁を蹴り、一文字君を助けようと手を伸ばした。

 ……縁を蹴ったということはつまり、空中だ。

「あ、」

 一文字君を引き寄せて頭を守るようにして下に落ちていく。

 大きな水柱を作りながら着水した。

 屋上の下の方にプールとゆうことが幸いして大けがにならなかったけどずぶ濡れ。

 着水した際に水中で一文字君から離れてしまった。

 急いでプールサイドへ運ぶが、一文字君は完全に気を失っていた。

 ……これは、もしかして、

「じ、人工呼吸………いや、人の命がかかってるんだ!」

 人の命がかかってるのにこんなことを迷ってる場合じゃない!

 顔の位置を動かし気道を確保し、大きく息を吸って唇を大きくかぶせて空気を流しこむ、

「――――けほっ」

「だ、大丈夫一文字君!」

「だ………れ…だ…」

 彼は少し目を開けると、また目を閉じ意識を失った。




「じゃ、彼の服着替えさせてくれる?年頃の男の子って気にしちゃうから」

 保健室に一文字君を連れて行くと、保険医の先生に二組の体操着とタオルを渡され、部屋を後にする。

 ……一度ベットに横にされた一文字君の顔はすごく綺麗だった。

 眠り姫、そんな言葉が似合いそうな顔だ。加えて髪も長い。さっきの衝撃で彼を着替えさせるのには生唾ごっくんだった。

 同姓のはずなのに緊張しながら服の裾に手をかけ、脱がせていく。胸元近くを慎重にやっていたせいか彼は目をさまし、状況確認と言わんばかりに右へ左へ顔を動かし、正面の僕の位置と自分の胸元を見て、顔を紅潮させ、

「変態だ――――!?」

 すごい勢いで顔を殴られ、隣のベットに背中をぶつける。

 薄れゆく景色の中、目にきっちり残ったのは、胸元を抑えて足を所謂女の子座りにした濡れた黒髪が色っぽい美少女だった。



「女の子だったのか……」



 


……書き終えてから口の端っこから血がダラーって流れる気持ちになりました。

うん、やってモータ。


更新おそくなるかもですがよろしくお願いします。

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