転生人語 #013 ― 不思議な魅力(男には分からない“何か”)―
なぜかモテる人、なぜか注目される人、何かを持っている人。昔から、自分にはないものを持つ人に憧れたり、悪口を言ったりする。こんな会話は何度聞いたことだろう。
***
僕の男友達の中には、決してカッコいいわけではないのに、なぜかモテるやつがいる。三人くらいいる。彼らの共通点は——
背は高くない。
スポーツマンでもない。
話が特別面白いわけでもない。
要領も良くない。
安い中古車に乗っている。
それでも彼らはモテる。
昔から彼女がいない時期がほとんどない。
本当に不思議だ。
この三人を知る友人と飲みながら、僕らは考察した。
「なんであいつらいつも彼女いるんだ?
俺なんか三年間いないんだぞ。どう考えても俺の方がモテるだろ」
「女の子たちはあいつらのどこに惚れるんだ?」
「それが分かったら苦労しないよ」
「別れてもすぐ新しい彼女できるじゃん。俺なんか出会いすらないのに」
「不思議だよな。女の子にしか分からない何かを持ってるのかもな」
「それは何だ?」
酔いも手伝って、僕らは彼らの欠点ばかり挙げ始めた。
「あいつ二浪してるし」
「あいつ大学五年通ってたよ」
「あいつ車でぼーっとしててカマ掘ったし」
「あいつイベント会社で土日ないし」
結局、理由には辿り着けなかった。
でも僕は、一つだけ思い当たるふしがある。
彼らは共通して“育ちがいい”。
裕福な家の出身で、どこかゆったりとした余裕がある。
僕や友人は庶民の出で、どちらかというとガツガツしている。
いい高校、いい大学、いい会社——
そんなことばかり考えてきた。
でも彼らは、そういう焦りを微塵も感じさせない。
その“余裕”が、女性を惹きつけるのかもしれない。
そして、それは今から僕が真似できるものではないのかもしれない。
***
そもそも、隣の芝は青く見えるものだ。
こういう話題は昔から井戸端会議の定番で、盛り上がる。
確かに、育ちがよく精神的な余裕を感じさせる人はモテるのかもしれない。
でも、そうではない男たちも昔からたくさんいて、多くの女性を魅了してきた。
もっと自分に自信を持って、顔晴る姿を見せてほしいものだ。
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