転生人語 #001 ― 春と青春(桜が呼び起こす記憶) ―
桜の一瞬の美しさは、今も昔も多くの人の心を打つ。どうしてこうも人を魅了するのだろう。おそらく誰もが、自分の青春と桜の季節をどこかで重ね合わせてしまうからだ。
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すっかり春だ。桜はいつの間にか満開になったと思ったら、春の嵐であっという間に散ってしまう。長い冬を耐えてようやく咲いたのに、その美しさは儚く散ってしまう。
それでも木々は再び葉を茂らせ、来年の春のためにエネルギーを蓄え、暑い夏と寒い冬を越えていく。たった一瞬の春のために。
僕たちも同じだ。誰かに恋をし、別れ、また誰かを好きになる。嵐のような別れもあれば、その人の仕草や声、匂いのすべてを好きになり、夢中になることもある。
気づけばそのバトンは次の世代へ渡されていく。意図したわけでもないのに、人生はそうやって続いていく。
若い頃の出会いは場当たり的で、非効率だ。偶然に出会い、偶然に別れる。それでも多くのカップルは結婚する。上手く両思いになる秘密があるのだろうか。桜の美しさのような、説明のつかない何かに心を動かされるのかもしれない。
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そもそも、春になると人は何か新しい挑戦をしたくなるものだ。日本の春夏秋冬という季節は、人生そのものの縮図なのかもしれない。前世でも今世でも、春はいつも、自分の青春をそっと思い出させるのであろう。
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