第74話:東京とハワイで、兄弟で合宿だ
1年目とはまた異なる伝説のシーズンを送った橘周のシーズンオフ
メジャーリーグの2年間を驚愕の成績で終えた、左のアンダースロー橘周は、11月の休養、表彰、CM撮影等が一段落して、日本に帰国した。
日本ではまず、都内の施設で体幹強化中心のトレーニングをした。傍らにはトレーナー高井と弟の壮太郎もいた。壮太郎は、ベイスターズでの2年目を9勝3敗で終えていた。時々ローテーションを飛ばしながら18回の先発登板をした。3年目の来シーズンはエースとしての活躍が期待されている。
壮太郎「周のメジャー2年間での活躍はとんでもないな?2年で50勝と800三振
って」
周「自分のレベルとチームの打力や守備力がかみ合ったから、かなりラッキー
やったな」
壮太郎「それと年収100億超えかーー!ビビるよ(笑)」
周「俺もビビッてるわ(笑)。壮も二十歳で9勝はなかなかやん」
壮太郎「来年は一気に20勝目指す。それと1億。それは無理かーー」
周「20勝じゃなくて、22勝ぐらい目指せよ!最後にチームの協力で20勝だと
ちょっとイマイチ感が残るけど、21勝以上するとそれが無い」
壮太郎「分かった。そのために投げるボールの質を上げたい」
12月中旬、橘周・壮太郎、高井とドジャースのチームメイトやスタッフ合計10名でハワイに向かった。2週間かけてここでやるのは、あやゆることのレベルアップだ。
周「来シーズンに向けて、投球での強化ポイントは?」
壮太郎「2年でストレートが158キロに上がって、カーブとチェンジアップは
自信がある。そんでスライダーとツーシームの質を上げたい。できれ
ばストレートのスピードとキレももうちょい上げたい。周は?」
周「低いところから捻るボールがちょっとしんどいんよね。パワーカーブと
シンカーね。歳かな?(笑)。だからちょっと試したい球種ががある」
壮太郎「まだ球種増やすんかい?でもまああんな低いところから投げ続ける
こと自体信じられんから、捻るボールは確かにしんどそうやね」
周「ん、ちょっと待て、お前ストレート158キロ?俺よりずっと早いやんけ!
抜かされたーー」
壮太郎「いやいやアンダースローの150キロは165キロ相当やから俺も後
7キロ上げて同じになるんだよ」
ハワイでの2週間は長いから、途中マウイ島とハワイ島にも異動して、球場借りて練習した。ちょっとした観光を兼ねている。もう一つの島カウアイ島は、雨が多いことで有名なので練習はなく、1日観光で訪れた。ちなみにカウアイ島はジュラシックパークの撮影場所で使われたことのある、幻想的な景色が広がっている。本島であるオアフ島だけでなく、行く先々で熱烈歓迎を受けた。特にマウイ島とハワイ島の球場には、相当数の島民も集まったのだ。」
橘周と弟の壮太郎は、お互いに意見交換しながら、握り方を色々と試して、まずまずの成果が得られた。また、兄から弟へ守備や走塁の指導を行った。早く走るコツ、ベースランニングやスライディングの技術なども。壮太郎はこの時に193cmで98キロと、兄より二回り大きい体躯となっていたため、怪我が心配だ。なので守備や走塁のレベルアップは怪我予防もかねていた。
橘周は、自分自身の成功も嬉しいが、弟がエース格になりつつあることが何より嬉しかった。いつかメジャーリーグの同じチームに入れるとさぞ楽しいだろう。
さて、ハワイ合宿を終えて、橘兄弟は、日本に帰国した。
高井は、ここから10日ほど日本の家族と凄し、橘周は、トレーニングとCM撮影等を行い、1月中旬に揃ってアメリカへ戻った。メジャーリーグ3年目も絶頂期を保てるのか?さらに進化するのか?




