第50話:衝撃のデビューの後、大きな話題となっていた
左のアンダースロー橘周が、メジャーリーグ初勝利を飾った試合後のロッカーで高井と会話していた。
「お疲れ、すごかったな。25三振ぐらいいきそうだったな」
「いえ、内緒ですけど、4回終わった時点でちょっとへばってました(笑)」
「珍しいな。それがメジャー初登板のプレッシャーかなあ」
「そうだと思います。でも今日は勝ち投手に拘りたかったので、なんてことない素振りしてました(笑)」
「そりゃーそうだろうね。奪三振ショーして勝ち星つかなかったら、疲労が過労になりかねん」
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その頃アメリカのテレビでやネット番組では、橘周の奪三振ショーの話題が多かった。なんせ注目のオールドルーキーがオープン戦で打たれた上で、いきなりの10人連続三振で勝ち投手になったのだから。
レジェントOBやジャーナリストのうち、ポジティブな意見は・・
「俺の言った通り、メジャーで充分通用することが立証された。15勝以上の可能性が高い」
「紙飛行機のように途中から浮き上がる軌道が続く限り、中々打たれないだろう」
「身体能力と野球センスに加えてスタミナまであり。アメリカにも慣れている。爆発的な活躍が間違い無い」
「今回メンタルが強いことも立証されたので、もう心配無い」 等
少数派となったネガティブが意見は・・
「とはいえ、160キロには遠く及ばないスピードには、やがて慣れるだろう」
「身体の負担が大きそうなフォームだ。メジャーでは中4日か5日で手抜きもできない。日本のようにはいかないだろう」
日本のDH制の無いセ・リーグでは、ホームランバッターが9人のうちせいぜい4人程度だが、アメリカではパワーがありDH制でもあるから、ホームランバッターが7人以上揃うことが珍しく無い。だから下位打線だから力をセーブしてとはいかないのだ。
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もう一つ大きな動き。実は世界的なスポンサー企業は、橘周がメジャーでは通用しないかもしれないと、様子見のところが多く存在していたのだ。今回の衝撃的なデビューにより、それらの企業に安心感を与えた。
そしていくつかの企業が早急な契約に向けて動き始めた。珍しくもかっこいい左のアンダースローという特殊性に加えて、アメリカ育ちで元ダンサーというおしゃれ目で親近感のあるところと、元陸上選手でもあるから、幅広い層への訴求もできる点もスポンサーは注目している。
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もちろん10連続三振は、日米以外でも話題になり、動画が回りまくっていた。




