第49話:メジャーデビューでいきなり!!!
左のアンダースロー橘周のメジャーリーグデビュー。不調だったように見えたオープン戦から立て直しているのか・・・
アナ「いよいよ橘周がメジャーデビューします。エンゼルス戦のマウンドに上がりました。オープン戦では打たれましたが、いかがでしょうか?」
解説「ちょっと心配ですね。でも最後の登板はまあまあでしたので、今日は日本の時の調子に戻っていて欲しいです」
アナ「橘周は、思えば6年前の夏の草野球大会で注目されて、あれよあれよと言う間にジャイアンツ1位指名で入団し、その後はご存知の通りですが、2年目で15勝、3年目からは3年連続20勝以上、奪三振も300以上と脅威の成績を上げてきました。しかも歴史上初の左のアンダースローでの先発完投型として」
解説「勝率も防御率もダントツの成績で、MVPが3年連続、沢村賞は4年連続です。」
アナ「成績が凄いのはもちろんですが、多くの信じられないなプレーでも魅せてくれました。1番ピッチャーでの先頭打者ランニングホームラン、ライトの守備でライトゴロ。そしてなんといっても外野の壁の上に素早く立ち上がって、大ジャンプしてのホームランボールキャッチは今でも世界でバズっています」
解説「WBCでのアメリカ相手の脱三振ショーも見事でした」
アナ「そうですね。WBCでの大活躍以降、日本にいながら世界の野球の中心にいたような、そんな気がします」
解説「今日は、高めストレートの伸びがあれば問題ないです。心配なのはそこだけです」
プレーが始まる。
アナ「初球は左バッターのアウトコース低目にストレート。いわゆるバックドアになるストレートでストライクを取りました。」
解説「WBCの時のように、バッターが”えっ”て橘周を見ましたね。キレの良さに驚いたようです」
アナ「2球目は外角カットボールで空振り。いきなりツーナッシングと追い込みました」
アナ「3球目は、高めストレートで、空振り三振。どうですか?今のストレート」
解説「浮き上がりましたね。いいです。これで今日は大丈夫でしょう。今もバットとボールが20cmほど空いていました。これは慣れるのに、かなり時間が必要そうです。バッターがかなり驚いてクビをかしげていましたが、間近で浮き上がるボールを見るのは初めてでしょうから、仕方ないです(笑)」
アナ「相手チームの選手や監督が、皆お手上げポーズで驚いていますね(笑)。WBCの時と同じ光景です」
2番打者は、シンカー、チェンジアップ、高めストレートで三振。
3番打者は、シンカー、高めストレート、高めストレートでやはり三振。
WBCとの時と同じく三者三球三振に切ってとり、早くもスタンディングオベーションが出た。2回途中からは、縦に沈むスプリットのようなツーシームを追加し、さらに打者を翻弄した。
オープンではパカパカとホームラン打たれていたからか、相手チームは少し舐めていたようだ。
橘周は、4回1アウトまで10人連続三振といきなりメジャーリーグのタイ記録を達成した。2回途中からは、スタンディングオベーションの輪が広がり、10人連続で達成した際には大騒ぎとなった。
アナ「これは、またいきなり大事件ですね。デビュー戦で先頭打者からずっと三振取り続けて10人。40分足らずでメジャータイ記録です!」
解説「いや、驚きました。いくら大舞台に強いといっても、デビューからいきなり10連続三振って、信じられない快挙です。しかもわずか39球です」
アナ「橘周らしいとはいえ、デビューでいきなり伝説が生まれました」
この次も皆の度肝を抜くプレーをした。
11人目、ようやく打球が前に飛んだ。バウンドしてピッチャー頭上に高く跳ね上がった。それをまた忍者のようなジャンプでつかんで、ピッチャーゴロ。これにも観客が沸いた。何故なら、めちゃくちゃ高くジャンプしたのだ。
アナ「いや高く飛びましたね。元々垂直飛び1mと言われていましたが、今のは少し助走があったとはいえ、1mよりだいぶ高く見えました」
解説「バネ付きの足ですね(笑)。マイケルジョーダンか!ってつっこみたいです(笑)。ピッチャーゴロでもこんなに球場全体を沸かすとは恐れ入りました」
この日はデビュー戦ということで80球の球数制限があったため、6回で上がった。6回1安打、無失点、14奪三振の完璧投球だった。




