第36話:契約更改で来シーズンの去就は?
4年目のシーズンは、日本1になって終えた。シーズンMVPと日本シリーズMVPのW受賞も果たした。
2年連続20勝、300奪三振達成し、野手としても少ない出場ながら記憶に残るプレーを連発した。
アメリカでは来年来るのか来ないのかと話題になったが、さすがに来シーズンにメジャーに渡ることはできない。そこで、今年の年俸更改でその当たりのことを詰めるのだ。
来シーズンの年俸は、一気に倍増の6億に決まった。そして、来シーズン終了後に、ポスティングでのメジャー挑戦の許可も降りた。
オフは、表彰ラッシュ、CM撮影ラッシュ、優勝旅行とスケジュールが建て込んでいたが、とにかく腰を中心に身体のケアの時間が必要なので、表彰への出席を半分ほど断った。疲れが溜まっているとの理由で・・・
でも日本シリーズまで全力で戦い抜いたから、疲れが溜まっているのは本当だ(笑)。「CM撮影はしてるのに大事な表彰すっぽかすなんて」といった声も聴かれたが、まあ無視だ(笑)。批判をやり過ごすこともスターになる重要な要素と分かっていた。
アメリカでは、橘周が先発投手として通用するのかしないのかの議論が再燃していた。「左のアンダースローでメジャーのローテーションを守るには激務だし、慣れると打たれるから、シーズン8勝が限界だ」とか「6月頃から中継ぎに回るだろう。短いイニングなら通用する」とかどちらかというとネガティブな意見が多い。後は2刀流としても使うのかどうかも話題になっている。足の速さ、バッティングセンス、アクロバティックな守備等大きな話題になっているから、専門家も意見が分かれる。
橘周本人は、帰国子女で英語ペラペラだから、当然英語のニュースも理解できるので、時々聞いたり見たりしてほくそ笑んでいた。ネガティブな声が多いほど成功して驚かせることができると。
宣伝広告効果は抜群にあると言う声は誰も否定しない。野球選手としての実績で華があり、左のアンダースローという希少価値、ダンサーや陸上選手としての実績もある・・・と過去にいないタイプだから余計にだ。
とにかく疲れを取り、また鍛え直して、来年は日本でケガ無く活躍するという目標に向かって1日1日を大事にするのだ。




