第303話:異例の引退セレモニー
1月、橘周は日本に戻って、挨拶回り。
ジャイアンツ、愛媛マンダリンパイレーツ、
スポンサー企業等
ジャイアンツには、1年間のみ在籍した壮太郎も同行した。
愛媛マンダリンパイレーツの本拠地である
坊ちゃんスタジアムは大騒ぎになり、急遽球場に
ファンを入れて、橘周のスピーチを行った。
スポンサー企業は、日米全体で契約終了や減額が
あったものの、約半数の企業が残り、契約料は
全体で前年の30%程度となった。
ありがたい話である。
日本では、合わせて、寄付活動にも精を出した。
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2月に入ると、俳優生活がスタートした。
映画のサブキャラで、身体能力抜群のスパイの役。
途中で死んでしまうが、合計10分程度の出番になる予定。
成功すれば、巨額のオファーが舞い込む可能性がある。
アクションの訓練、セリフ等演技の特訓では、
ハリウッドのアクションスターである妻のアドバイス
が有効だったことは、言うまでもない。
これ以外にも2月は大きなイベントの
プレゼンター等の仕事をこなした。
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3月、異例の引退セレモニーが行われた。
通常引退した球団で、1日限りの契約で、
試合に1打席のみ出場当たりが普通なのだが、
まずニューヨークのヤンキースタジアムで1日、
次にロスのドジャースタジアムで1日と、
2日間に渡って行われた。
まずピッチャーとして、1人の打者に投げ、
次にその裏バッターで1打席。
これも異例だが、ピッチングも特殊だ。
1球目がスリークォーターから、お馴染みのナックル
2球目がサイドスローでカーブ
3球目以降は、アンダースローでストレート
アンダースローは、昔の地上10cmではなく、
地上50cmから投げるフォーム。
しかし、ファンの目には焼き付いているアンダースロー。
そのアンダースローで投げた時は、本当に球場が
壊れるかと思えるぐらいの熱狂に包まれた。
ドジャースタジアムでの本当に最後となる打席。
あろうことかライトスタンドにホームランを
叩き込んでしまった(笑)。
最後までスーパースターだった。
ヤンキースとドジャースで引退セレモニーが終了し、
これでもう、球場の中に降りることは、当面無い。
寂しいけど、肩の荷が降りた感じもする。
自分に言い聞かせる。
「さあて、俺の1つのヒストリーが終わったな。
これからも、とにかく元気でいて、どんどん
新しいことにチャレンジしないとな」
いよいよ、次回が最終話になります。ここまで私の長い長い妄想にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。




