表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地上10センチから世界を征する 剛腕の左のアンダースロー  作者: 伊藤ライリー
ニューヨーク・ヤンキース編
101/223

第101話:弟壮太郎の初勝利で、橘周も楽になった

弟から兄への兄弟リレーからの、弟の橘壮太郎がメジャー初勝利した翌々日、試合前の練習で壮太郎の表情が明るかった。アメリカに渡って2ヶ月で一番だろう。


壮太郎は、プロ野球で若くして20勝を3回達成した大物ルーキーだからこそ、1勝するまでは落ち着かなかったのだ。改めて先人達の凄さ、特に野茂英雄さんと兄の凄さを思い知った。おっとりした壮太郎が、キャンプ以来ソワソワしていたわけだけど、やっとふうっと一息付けた。


兄の橘周は、「さあこれでやっと、壮が落ち着いて技術的な打合せができるな」と笑った。


ここから、シーズン完走に向けて、兄弟で助け合って高めていけば、いい結果が待っていると考えていた。


特に壮太郎の球種や配球等がどこまで通用しているか?どう改善すると良いのか?その他守備や審判との相性問題等一度全体を棚卸して、改善ポイントを探っている作業をしていくことが重要だし、真っ先に取り組むもの。


橘周としても、弟が先発投手として力を発揮すればするほど自身のセーブ機会が増えるので、相乗効果が大きいのだ。


でもそれ以上に、壮太郎がメジャーで大投手になっていくことに寄り添うことができることが、兄として大きなやりがいを感じていたし、高いモチベーションになっていた。


その日も、クローザーとして9回にマウンドに上がった。弟の初勝利で少し余裕できたのか、初めてチェンジアップとスローカーブを使った。しかし、1球ずつだ。クローザーとして遅い球種を使うのは、絶対にタイミングを合わせられないと確信がある時だけだ。


2三振で試合を締めてセーブポイントを獲得した。


翌日、久しぶりにバッティング練習の機会を与えてもらった。


気持ち良くホームランを連発したが、130m級の飛距離もあり、ちょっとした騒然とした雰囲気になった。後はベースランニングを80%の力でしてみたが、やはりヤンキースでも最速なのだろう。何をやってもトップレベルというか、走力は今でもメジャーでNo1かもしれないから、他の選手達はヤレヤレって感じで見ていた。


若い選手からは、バッティングやベースランニングについての質問を受けていた。クローザーのピッチャーが有望な若手に、ピッチャーではなく野手としてアドバイスするのは、まあ初めてだろう。


監督も「あれを見ると、バッターや走者としても使いたくなるな。いや安易に頼るのはまずいな」と笑った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ