いよいよ第100話:初の兄弟リレーでニューヨークが騒然となる!!
おかげ様で100話目
メジャー初勝利をかけて橘壮太郎が8回のマウンドに上がる。
勝っているが1-0の痺れる展開だ。でも今日は1点もやれないとか考えず、1人1人の打者に集中していた。
今までは、兄が同じチームにいるとはいえ、観客が外国人ばかりで、アウェー感を味わってきたが、4試合目でようやく当たり前と思えるようになっていた。ひょっとしたら縮こまっていたかもしれない腕も、今日は思い切り振れているので、若干甘いコースにいってもストレートの威力と変化球のキレで抑え込んでいる。
でもちょっと疲れているのか、1人目にフォアボールを出してしまった。
これまでの3試合緊張からか得意のチェンジアップが、ほとんど落ちずに打たれることが何度もあったので、ストレート、スライダー、ツーシームを軸にたまにカーブ。チェンジアップは数を減らし、ワンバウンドになっても構わないつもりで投げていた。
しかしこの8回は、もうチェンジアップを使わずに、攻撃的な投球を続けた。
そして何とかツーウト2塁にこぎつけた。
ここで、監督が出て来た。橘周にピッチャー交代だ。
ついに、兄弟リレーが実現したのだ!
昔のヒップホップで登場した橘周は、
「お疲れさん、よく無失点で頑張ったな」
「ごめん、回の途中に。ちょい疲れた」
「オーケー。まかしとけ!」
簡単な会話でマウンドを引き継ぎいだ左のアンダースロー橘周は、アドレナリン全開だった。何故なら、一瞬だけど、初めて10コ歳が離れた弟と一緒にマウンドにいて、後のマウンドを託されたから。
「俺、今から全盛期だ」とふと感じた。
その通り、以前の剛腕が戻っていた。明らかにこの前の登板よりボールに勢いがある。浮き上がるストレート、さらに浮き上がるライジングカッター、鋭く沈む縦割れシュートを使って、4球で三振だ。
9回もアドレナリンが出たままで、三者三振!!球場が一体となって、最後は騒然となった。これはバッターが浮き上がるボールのかなり下を振って空振りする様が、他のピッチャーでは味わえない特別なものだから。
よし!!弟の壮太郎も叫んだ。念願のメジャー初勝利。これで弟だけでなく、兄弟としての1つのハードルを越えた。
当然ながらファンもメディアも綺麗に手のひら返しだwww。




