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第13話

よろしくお願いします。

 この騎士は、20歳くらいか。

 4人の中で、一番若かった。

 捕虜にした騎士の武器、鎧、服は、全て取り上げて、ストレージに回収する。

 こいつは現在、生まれたままの姿だ。


「なんだと。『ち〇げ』が生えてない。脇を見たら、腋毛も生えていない。」


 どうやら、こっちの世界に人は、髪、眉毛、まつ毛、ひげくらいしか、毛が生えていない様だ。

 パラライズを解く。


「逃げるなよ。魔法も無しだ。殺すぞ。」


と言って脅しをかける。


「なぜ、私を狙った。本当の事を言って。」


と質問をすると


「先輩が、攻撃を開始したからだ。命の恩人だが、貴方の剣が欲しかったのだろう。」


「私を殺すつもりだったのか。本当の事を言って。」と質問する。


「殺すつもりは無かった。だからバインドを使った。」


「あの貴族の小僧は、なぜ私に仇をなした。本当の事を言って。」と質問する。


「貴族は、大人も子供も狂った奴が多い。あの子は、収集癖があったから、強い貴方を自分の物にしたかったのだろう。」


「この女の子達は、どうする予定だった。本当の事を言って。」と質問する。


「性奴隷にしつつ、虐待して遊ぶつもりだったと思う。屋敷には、こういった奴隷が何人かいる。」

「先日、2人死んだから、その補充だ。エルフは、珍しいから、買った様だ。」


「お前たちは、奴隷を買いに行っていたのか。本当の事を言って。」と質問する。


「その通りだ。王都ドルトムントの奴隷オークションで買った。今は、その帰りだった。」


「奴隷とは、どういうものだ。本当の事を言って。」と質問する。


 騎士は、


「公有奴隷は、犯罪奴隷や捕虜奴隷が多く、鉱山奴隷や農場奴隷として、強制的に働かせる。」

「私有奴隷は、借金奴隷や奴隷狩りで捕まった者で、貴族、商人などが、個人的に使う。」

「公有奴隷は、隷属の首輪をしているから、見れば判る。」

「私有奴隷に目印は無いが、主の趣味で奴隷紋の焼印をしたり、首輪をしたりする。」


と説明した。



「奴隷は逃げられないのか。本当の事を言って。」と質問する。


「奴隷には『ギアス』の魔法で、買主に忠誠を誓うように強制されている。ギアスを使われると、逃げようとすら思わなくなる。」


との事だった。大方の事情は判った。


 そのほか、この国の貨幣や物価などについて質問した結果、


   大金貨 銅貨100,000枚分

   金貨  銅貨 10,000枚分

   大銀貨 銅貨  1,000枚分

   銀貨  銅貨    100枚分

   大銅貨 銅貨     10枚分

   銅貨


の6種類があるそうだ。


 物価については、


   外食は、1食あたり大銅貨5枚から銀貨1枚

   普通の宿屋は、1泊あたり銀貨2枚から銀貨5枚

   入街料は、1回あたり銀貨1枚


といった感じだ。


 だいたい、銅貨1枚10円くらいかな。

 金貨と銀貨の価値の開きも、地球と似た様なものだ。


 ちなみに、少女達の買値は、


   9歳のエルフは大金貨5枚

   少女1と少女2は、各金貨5枚


だった。

 少女1人が50万円くらいか。

 日本人の私からすると、「人間の価値が低いな」と感じる。


 街へ入る際の手続きについて聞いたところ、


「身分証の無い者は、銀貨1枚だ。」

「貴族のほか、Cランク以上の冒険者や行商人に、入街料は無い。」

「身分証の確認をし、身分証の無い者や有効期限の切れた者は、『罪人の水晶』で鑑定をする。」


と説明した。


 そのため、「罪人の水晶」について質問したところ、


「罪人の水晶に手を当てる。」

「過去3年以内に、理由もなく人を殺していると激しく光る。」

「盗賊やマフィア等の犯罪集団を殺すのは、正当な理由があるので、水晶も反応しない。」

「盗賊などの一味というだけで、殺される理由になる。」


等と説明し、さらに、


「今回、貴方は貴族や騎士を殺しているが、自分に害をなそうとした者を、返り討ちにしただけなので、水晶は反応しないだろう。しかし、そこの少女たちを殺したら、反応するぞ。」


と説明した。

 さらに、冒険者について、質問したところ、


「街の中にギルドがある。そこで登録すればなれる。」

「登録の際、試験があり、それによりランクが決まる。」

「ランクは、Gから始まりAまであり、Aの中でも特別な奴はSと呼ばれる。」


と説明し、さらに、


「冒険者になると、登録した街での入街料がタダになる。」

「冒険者ランクが、C以上になると、どこの街でも入街料は掛からない。」

「冒険者の仕事は、魔物狩り、迷宮の探索、薬草等の採取などだ。」


という説明だった。


 おお、冒険者制度は、定番のままだった。

 面白そうだ。


 一番重要な迷宮についても質問したところ、


「冒険者になり、Dランク以上であれば入れる。出入口は、衛兵が管理している。」

「入る者のランクチェックと、出てくる者の確認だ。魔物が出てきたら、困るからな。」


と説明し、さらに、


「アーレンの迷宮は、600層付近まで探索が進んでいる。迷宮で魔物を倒すと、外の魔物と違い素材や魔石が残らない。」

「その代わり、『トレゾール』を落とすことがある。トレゾールとは、魔法の武器や防具、魔道具といった宝のことだ。」

「迷宮の深層を探索すると魔素が溜まりやすい。魔素を溜めると強くなる。」


といった説明だった。


 ついでに、「外の魔物」についても質問したところ、


「迷宮の外にも、魔物はいる。迷宮の魔物と違い、迷宮の外の魔物は、普通に生きている。」

「だから、倒せば毛皮や角などの素材や、肉が手に入る。魔物の肉は美味いし、食べると魔素が増える。」

「魔物を解体すると、身体の中に魔石がある。魔石は、魔道具の材料や、燃料に使える。」


といった説明だった。


 魔法についても質問したところ、


「人は誰しも魔力を持っているので、勉強をすれば、誰でも使える。魔力を練って、呪文を唱えれば、魔法は使える。」

「『魔力を練ること』と『魔法の操作』に技術の差が出る。得意不得意な属性はあるが、不得意だからといって使えないことは無い。得意な属性は、威力が高くなる。」

「しかし、神聖魔法だけは、聖職者の洗礼を受けないと使えない。教会が神聖魔法に関する情報を秘匿している。」

「魔法の勉強をするには、学院に通うか、魔導士に弟子入りするか、独学か。私は、独学だ。今も勉強中だ。」


と言った感じだった。


 最後に、


「お前に家族は、居るのか。」


と質問したところ、


「両親は、魔物に襲われて死んだ。兄弟も、居ない。」


との回答だったため、確認のため、


「彼女も、いないのか?」


と聞いたが、


「付き合っている女は居ない。屋敷のメイドで、気になっている人はいる。」


との回答だった。


 さて、困った。


 少し話をしたから、この騎士を殺すのに躊躇ためらいができた。

 罪を数えたが、少なかった。


 仕方ないので、この騎士に再度パラライズをかけて、マジックバックに入れた。

 遠くの街に行った時、そこに捨てるとしよう。


 所払いの刑だ。


 次に困ったのが、女の子3人だ。

 とりあえず、3人にディスペルをかけて、ギアスを解いた。


 いままで、平然と立っていたが、ギアスを解いた途端、その場に座り込み泣き出した。

 さてさて、泣く子にゃ勝てない。


 何を聞いても、答えてくれない。

 完全に怯えてる。

 ここは非情になって魔法を使うか。


「君達は、どうして奴隷になったの。本当の事を言って。」


まず、金髪碧眼の少女1と少女2は、


「親に売られた。」


と言い、エルフの少女は、


「奴隷狩りに遭った。」


と答えた。

 そのため、エルフの少女に


「家に帰れる道は分かる?一人で帰れる?本当の事を言って。」


と聞いたが、


「家が何処か判らない。帰れないし、一緒にいたお父さんは殺された。」


との回答だった。


 ああ、闇が深い。どうしたものか。


「はぁ、失敗した。」


 探索をしないと帰れないのに、3人も荷物が増えた。

 探索に連れて行くしかないか。

 とりあえず、街に入って宿を取るか。


「君達、名前を教えて。本当の事を言って。」


と言うと、9歳の少女1は


「オリビアと言います。アメリアの姉です。」


と言い、7歳の少女2は、


「アメリアと言います。オリビアの妹です。」


と言った。


 この子達は、姉妹だったのか。

 そして、9歳のエルフの少女は、


「アイラ」


と言った。


 エルフも言葉が同じなのだろうか、確認のためアイラに


「エスリンゲン語は、判るのか。」


と聞いたら、


「少しだけ判る。」


というので、エルフの言葉を使うように言った。


「#$#$%&%」


 やっぱり、何も判らんが、言語習得の宝玉を使ったところ、「アヴァロン エルフ共通語」の項目があったため、それを選択し習得した。


「これで、エルフ語も話せるよ。エスリンゲン語で判らない時は、エルフ語で聞いて。」


と話しかけたら、アイラは驚いた顔で、


「なぜ、エルフ語が話せるの?」


と聞いてきた。


「特別な魔道具を使ったのさ。」


と答えておいた。


 魔法によって強制的であったが、会話をしたことで、少しは落ち着いた様だ。

 3人は泣き止んでいる。


 この地に訪れた時、お昼頃だったはず。

 現在、太陽は西に傾きつつある。

 スマホで時間を確認すると、午後4時だった。

 スマホの時間が当てになるか判らないが、少なくとも3時間は経っている。


 現在の所持金は、貴族、騎士、盗賊から奪った


   大金貨   7枚

   金貨   21枚

   大銀貨 102枚

   銀貨  217枚

   大銅貨 109枚

   銅貨   79枚


があるので、入街料は充分に払える。

 まず、街に入って、冒険者になり、アーレンの迷宮を探索する。

 とりあえず、これだ。


 少女達に私と一緒にアーレンに行くかどうか尋ねたら、3人とも一緒に行くと言った。

 私は、腰に付けた剣をミスリルのバスタードソードから、魔鉄のバスタードソードに変更した。

 そして、少女3人を連れ、アーレンの街へ行くことにした。



 アーレンの街の門番に、入街料として、銀貨4枚を払った。

 罪人の水晶に4人とも手をかざしたが、何の反応も示さなかった。


 門番をしている衛兵に銀貨1枚を握らせ、


「冒険者のギルドは、どこか教えてくれ。」


と言ったら、銀貨を返され、


「向こうだ!行けば判る。」


と言い、


「こういう物は必要ない。」


と言って、受け取りを拒否された。


「ありがとう」


と礼を言って、先へ進んだ。


 稚拙な文章で、申し訳ありません。

 人気作家の方々と比べたら、欠点だらけだと思います。


 それでも、ブックマークを付けているユーザー様がみえるので、本当に感謝しております。

 今回は、楽しんで戴けたでしょうか。


 よろしければ、「ブックマーク」と下の☆マークを★に変えて戴けたら、幸いです。

 この数が増えれば、増えるほど励みになります。

 よろしくお願いします。

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