表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/4

第4話「幼馴染」

俺には『幼馴染』と言える奴がいた。


母親から聞いた話によると、俺が初めてそいつと顔を合わせたのは、

2人が2歳のときだったらしい。


母親どうしの中が良かったから、2人が話すついでに話のネタとして連れてこられる、

そんな感じだったのだろう。

まさにありふれた幼馴染。 THE幼馴染である。


毎日のようにどちらかの家に集まって遊んだり、

幼稚園に入る前に2人して剣道のクラブに入ったり、

時々喧嘩をしてはすぐに仲直りをしたり。


親友と呼べる存在だったのだろう。


ましてや幼いころから人見知りだった俺にとっては、幼馴染というのはかけがえのない存在だったのだろう。

何せ、もしそいつすら失ってしまったのなら、俺には友達など一人も残らないのだから。


無論、幼いころの俺は、そこまで考えることなどできもしなかった。

「もし友達が友達ではなくなったら」そんなこと考えもしなかった。



しかしそれは、小学を卒業し、中学に上がってからも同じだった。


もともと好んで人付き合いをしようとしないから。

コミュニケーションを取ることを極端に恐れていたから。


俺は、人との付き合い方が分からなくなっていただけではなく、

唯一いた親友の大切ささえ、忘れてしまっていたのだ。



そして俺は中学1年の秋を迎える。

俺は、十数年間も付き合った来た親友との関係を、一切迷うこともなくぶち壊した。


3年になって剣道部部長となったそいつに、幾度となく暴言を吐いたりもした。



もはや今となっては、

2歳で初めて出会い、その後の十数年間を共に生きてきたはずの幼馴染の、


顔すら思い出すことができない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ