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とある姉妹の問題

ルウちゃん視点のお話しです。前後編になったらいいな!

わたしの名前はルウ・フローリア。フローリア家の長女です!

ルウにはお兄ちゃんがいます、けどルウは女の子の姉妹がいいのです。お姉ちゃんならたくさん遊んでもらっていろんな事を教えてもらうのです。妹ならルウが一緒に遊んであげて、たくさん可愛がってあげます。


でも、たくさん遊んでくれるフレアはルウを『おじょーさま』って言うのですよ!それはお姉ちゃんじゃないですよね?ルウはルウの事を『ルウちゃん』って呼んでくれるのがお姉ちゃんがだと思うのです。


そして、それからしばらくするとルウにお姉ちゃんができました!




     ※




「できました、できましたけど……」


ドアの影に隠れながら部屋のなかを覗いているルウはもう一度確かめるようにそれを見ました。

仲良しこよしで繋がれている手……


なんでリリアお姉ちゃんが知らない女の子と手を繋いでいるのですか!?

よく見たらミキも繋いでます!ひどいです、ぬけがけです!ミキなんてフレアに言いつけられてバイバイしちゃえばいいんですサヨナラです!


「誰なのですかその女の子は……」


あぁ、リリアお姉ちゃんが楽しそうに笑ってます。


「もちろん肌が透けるような薄さよ!」

「……」


……たった今リリアお姉ちゃんの笑顔が消えましたが。そ、それでもずっと手を繋いでますよ!しかもその女の子に笑顔でお願いしてるのです!

もしかしたらリリアお姉ちゃんはルウの知らない所で知らない女の子と深い関係とやらを持っているのかもしれないです……


「お、おはようルウちゃん?」


お母さんが言っていたのを聞いた事があります。確かそう言う関係の事を、『あいじん』とか『ふりん』とか言うのだと!


「リリアお姉ちゃんが……」

「えっ?私?」


このまま行けばリリアお姉ちゃんがたくさんの女の子を連れてハレムを作っちゃうのです。そしたら、すごい『ばとるろやいやる』が始まってしまうのではっ……!?


「リリアお姉ちゃんがハレムですけすけで修羅場ですっ!?」


血で血を争う戦いです!はーとふるらふすとーりーなのです!『らぶ』ではなく『らふ』なのです!


「あのね、ルウちゃ……」

「うわぁあーん!リリアお姉ちゃんがぁあああ!!」


ルウはドアの影から飛び出すと大急ぎでお部屋の前から走り去りました。

リリアお姉ちゃんがハレムなんて嫌です!そしたらリリアお姉ちゃんはルウともう遊んでくれないかもしれません。それにあの白い女の子……


「ああぁ!ルウのお姉ちゃんなのですぅうう!」


初めて出来た大好きなお姉ちゃんなんです!




     ※




 数日後。


「勘違い……?」

「少なくともシノちゃんは私のハレムじゃないよ、フローリア家の新しいメイドさんだよ。てか…なんでハレム?」


リリアお姉ちゃんがルウの所に来てくれて、そう教えてくれました。全部ルウの勘違いなのだそうです。あの白い女の子はシノという名前でメイドさんでリリアお姉ちゃんが助けた……。

リリアお姉ちゃんが助けた?


「リ、リリアお姉ちゃん。今日は一緒に遊べますか?」

「あー…、ごめんねルウちゃん。今日は騎士団に行かなきゃいけないの。シノちゃんの事もあるし……」


――!!!?


「あっ、でもね。シノちゃんがルウちゃんにちゃんとお話ししたいって言って……ルウちゃん?」


わたしは下を向いて黙ってしまいました。目がじんわりと熱くなって、すごく泣いてしまいそうになって、それでも我慢してゆっくりとリリアお姉ちゃんに聞きました。


「リリアお姉ちゃんは、もうルウと遊んでくれないのですか?」

「えっ……?」

「ルウはリリアお姉ちゃんがいいです。あの女の子よりルウはリリアお姉ちゃんと一緒にいたいです」


リリアお姉ちゃんの騎士団の服の袖をギュッと掴んで言い寄ります。

リリアお姉ちゃんが遠くに行っちゃったような感じがするのです。ルウの大好きなお姉ちゃんはあの白い女の子に取られちゃうんじゃないかと思ってままならぬのです。


するとリリアお姉ちゃんは袖に掴まれたルウの手をゆっくり放すと優しく握り返しました。


「それは、私も心配してるの事だよ」

「ふぇ……?」

「私が騎士団にいるのは私がそうしたいと思ったからだけど、それでルウちゃんが離れちゃうんじゃないかって。いつも思ってるよ」


とっても悲しそうで、申し訳無さそうな表情をしたリリアお姉ちゃんは、ルウがじっと見つめると少し恥ずかしそうにしながらもルウを見つめ返してくれました。


「じゃあ、じゃあ!リリアお姉ちゃんも寂しいと思っているのですか?」


どうしても、ちゃんとそれを確かめるためにリリアお姉ちゃんの袖をさらに引っ張りながら聞くと。始めはびっくりしたようなリリアお姉ちゃんも直ぐににっこり笑ってルウをギューッとしてくれました。


「あたりまえだよ、ルウちゃん」


やっぱり、やっぱりです!リリアお姉ちゃんも寂しいのです。ルウだけじゃなく、リリアお姉ちゃんもまたおんなじ思いだったんですね!


「ルウも、ルウもですよ!リリアお姉ちゃん!」


ルウはギューッとしてくれているリリアお姉ちゃんをさらにギューッとしてあげました。リリアお姉ちゃんはギューッとすると柔らかくてふわふわした感じになります。


「リリアお姉ちゃんは雲みたいです」

「雲?」


黒色のリリアお姉ちゃんは真っ白な雲だと思うのです。

……そうですよ!だからルウはあの白い女の子がうらやましいと思ったのですよ!黒いリリアお姉ちゃんと白いあの女の子は正反対だけど一緒みたいで。


「リリアお姉ちゃん、あのですね」

「なに?」


ルウはリリアお姉ちゃんがだいす……


「……なにしてんの2人共?」


ビキッ。


「あれミキ?」

「なんでこんないきなり抱き合ってんのさ……ご主人ー、いましたよ!リリアもう行かなきゃ行けないんじゃないの?」


バキッ。


「あぁそうだった。あっ…ごめんねルウちゃんもう行くね」


そしてリリアお姉ちゃんはルウをもう一度ギューッとするとバタバタとお部屋から去って行ってしまいました。

ルウの心はバキバキと崩れて行きました。しばらくは全く動けないままリリアお姉ちゃんが離した状態で呆然としてました。すると、お部屋から出たリリアお姉ちゃんの声が少しだけ聞こえるのでした。


「あっ、アルトさん。シノちゃん見ませんでしたか?」

「さっき居間にいたけど、今日の事?」

「はい、もう一度だけ聞いておこうと」


ルウは分かってしまいました。リリアお姉ちゃんはすごく優しいです、お兄ちゃんもすごく優しいのです。そしてルウはそれをなんと言うのか知っています。


「ルウちゃん様?どうしたんですか固まって?」

「ミキ……」

「はい?」

「『ふぇみにすと』を好きになってしまった女の子はどうしたらいいんでしょうか……」

「フェミッ……」


リリアお姉ちゃんは『ふぇみにすと』さんかもしれないのです。




     ※




騎士団、団長室。


「アルトさん……」

「?」

「寂しがる彼女をどうやって安心させてあげられるんですかね……」

「かのっ……」


はぁ…とため息をつくリリア。

やっぱり、妹がいたらこんな風なのかなー……。


そして、そう言って空を見つめ合う彼女達は今日1日中2人の女の子の質問に悩み続けた2人の青年がいた事を知りませんでした。




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