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とある青年の酔狂

今回ツッコミ要員のアルトさんです。

大量の飴をお礼にと言われ、抱え込むことになったリリア。相手の女性はテンションが高く、リリアは何も言う事が出来ずにいた。

とにかくリリアは一度飴を籠に詰めるため店の横で待っていてもらい、俺は昼食を買いに店に入ったのだが……


「……なんでお前がここにいるんだ」

「お久しぶりです!団長!」


元気よく挨拶した彼は右手にはメモのような物を持ち、左手にはこの店の商品の一つであるサンドイッチが握られていた。


「団長、今日は女性じゃないんですね」

「俺は生まれた時からずっと男だ!」

「この間お会いした時は女性の姿だったじゃないですか」


それはあれか、この間エルとリリアと三人で痴漢事件を調べに行った時に面白半分でエルに着させられた時の事を言っているのか?

そうか、こいつその時たまたま街で出会ったんだったか。それでお化けの話しをしたり女装見られたり……

思い出しただけで死にたくなってきた。何が楽しくってあんな恥ずかしい事をしなきゃいけなかったんだ、確実にいらなかっただろアレ。



「それでお前はこんな所で何をしてるんだ?」

「もちろん、幽霊さが……昼食を兼ねたパトロールです!」

「……そうか」


前言っていた少女の幽霊探しか。昼休みを使ってパトロールと言う名目で街を回ってるのか、そのメモは幽霊の噂なんかが書かれてるんだな。


「そういえばお前はそんな趣味をしてたな。」

「なんか勝手に推理された!?」

「まぁ、頑張れ」


そして俺は頼んだ昼食が出来たのを受け取ると、さっさと店を出た。あの大量の飴を持たせたままリリアを待たせるのも悪いよな。

そして俺が店を出ると店のすぐ近くにいたリリアがいないので周りを見渡して探してみた。


さっきより人が多いな……何かあったのか?


「団長!」


周りを見渡している俺に、すぐ後ろからさっきまで話していた声が聞こえた。

軽く溜め息をつくと後ろを振り向いて確認する、やはりさっきまで店の中にいた彼がいた。


「何か用なのか?」

「ふっふふ、俺の霊感がビンビン言ってるんです!団長について行けと!」

「付いてこなくていいぞ」

「わぁあ!!見捨てないでくださいよ!」


そう叫ぶと彼はいきなり飛びついてきた、避けたけど。おもいっきり地面に顔面をぶつけていたけど。

分かった、分かった避けたのは悪かった。だから泣きつくな、軽く鬱陶うっとうしい。


「団長、俺の霊感を信じてないですね!なめないでくださいよ!俺はこの霊感で騎士団でのいくつもの戦いを切り抜いてきたんですから!」

「お前そんなので切り抜いてきたのか……」


その力は凄いんだか無駄なのか。

大体お前はその霊感を使って幽霊を見つけてどうする気だ?サインか?サインをもらうのか?幽霊にはペンが使えないと思うんだが。


しばらく二人で騒いでいると路地の方にしゃがみ込んで何かをしているリリアを見つけた。あのぶかぶかのローブは間違い無くリリアだろう。

付いて来る彼を無視しながら進みリリアの近くまで来るとリリアの前に誰かいる事に気付いた。その人もリリアと同じようにローブのような物を着ている、丁度フードを被った所で顔はよく見えない。


「リリア?」


俺が呼び掛けるとリリアの前にいたのは子供らしく、ビクッと肩を震わせると立ち上がったリリアの後ろに隠れてしまった。

何となく昔のフレアを思い出したが今は忘れる事にした。


「……アルトさん」

「団長?どうしたんですかこんな路地で?」


後ろから付いて来た彼はそう質問したが、直ぐにリリアと子供の姿を見ると黙り何かを考え最終的に俺を見てこう言った。


「まさか団長、キッドナップ(幼児誘拐)に手を出して……」

「違う!どうしてお前はこの状況だけでそんな判断が出てくるんだ!」


なんで俺がそんな事をしなきゃならない!完全に可笑しいだろう!

俺と彼がめていると彼の存在に気づいたリリアは一瞬怯えるような反応をしたかと思うと直ぐに彼に対して警戒をした。

そういえば……リリアは若干、男性恐怖症だったか?

そんなリリアも彼が騎士団の制服を着ている事に気付くと警戒を少し緩めた。


「ところでお前はリリアを知らなかったのか?」

「いや、俺にこんな明らかに怪しいローブを着た幼女の知り合いはいませんよ?」

「誰が幼女ですか」


怒った雰囲気の口調で言ったリリアは一度落ち着いて完全に警戒を解くと被っていたフードを取った。ここは路地、人はいない訳じゃないが暗いここならリリアの黒い容姿はバレないだろう。


「始めまして、リリアです。えっと…一応騎士団のメンバーです」

「騎士団?女の子の?……あぁ!最近団長と副団長が連れてきた協会事件の子かぁ!」

「き、騎士団……?」


リリアの後ろに隠れていた子供が驚いた表情でリリアと俺達を見ると、掴んでいたリリアのローブの裾をさらに強くギュッと握るとまた後ろに隠れた。

しかし、一体なにがあったのだろう?

こんな路地で、リリアの後ろにいる見たことのないローブの子供。だが間違い無く何かが起きたハズだ。


「それで、アルトさん、その……」

「……報告を受ける必要があるみたいだね」

「はい、先ほどこの路地で起きた事を報告します」




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