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初登校

誤字脱字なんて気にせず読んでください。

入学以来、初めての中学校。

そんなわしのことを世界が祝福しているみたいだ。

朝、スッキリと目が覚め、カーテンを開けた。瞬く間に暖かく、優しく、美しい光が私を包み込んだ。少しの希望とたくさんのそれと相反する気持ち。二つが混じり合い、気持ちよく起きれた。だが、憂鬱でもあった。


明の朝は早い。今日からは5時起きだ。

ピカピカのカバン。ピカピカの教科書。それとピカピカのセーラー服。どれもピカピカ。ツッコミたいことはあるけど寝起きでそんなことをする元気がない。

リビングに行くとおばあちゃんがお弁当と朝ごはんを準備してくれていた。

それを淡々と食べ、「行ってきます!」の声とともに家を出た。

学校へ行く途中、とてもとても恥ずかしかった。女装している姿で堂々と公衆の場を闊歩しているのだ。

「もしバレたらどうしよう。もしバレたらどうしよう。」

と心の中で念仏のように唱えていた。





時間が経ち、靴箱についた

結局、誰にもバレなかった。安堵の気持ちとともに、なぜか悲しみまで心の泉から湧き出てきた。何かこの世界は間違っている。そう強く思った。



やはり全て自分ではなく、あの副校長が間違っているのではないか。そもそもお年頃の男子を年頃の女子の中に入れる事事態間違っているのではないか。個人の意見なくして勝手に入れられた。いくら人権を建前にしたって、こっちの人権も考えて欲しいものである。これでは昔、最初は資源がないから他国に侵攻してたけど、超大国が入ってきてから「民族解放のための戦争」という綺麗ごとの建前と一緒である。歴史はくり返す。この言葉は本当に名言だと思う。人間の心理をよくついている。

このようなことを歩いている途中に考えていたら、教室に着いた。





静かだった。物音一つ聞こえない。宇宙に行ったらこんな感じなのだろうか。ここには空気があるのか?そう考えるほ静かだ。廊下を歩いている音が教室に響きわたり、話しながら廊下を通り過ぎ、教室に入った人は気まずそうに口の動きを封じ込める。そして、不安そうな顔で椅子に物音一つ立てずに座る。

全員員が緊張しているのだ。

だが、自分のような常識人からしたらこれは教室の緊張ではなく恐怖に近い感情が湧き出てくる。今から命を捨てて戦いに行くのではあるまし。緊張しすぎではないのか。よく、緊張を弓の弦に例える。弦がちぎれんばかりというか、裂けてきそうなぐらいだ。

そんな中、足音が聞こえた。そしてドアが開いた。

「私は今日から諸君らの担任だ。よろしく頼む。」

見るからに気が強そうな人だった。顔は整っているのだが、プライドの高さがにじみ出ていた。

「今日は早速だから、新しいクラス、いや、学校というわけで自己紹介をしてもらう。まず、私だが、趣味は読書とウォーキングだ。諸君らも自己紹介を頼む。」

そう、淡々と先生は告げた。



いつも思うことがある。それはなぜ、新しい学校、新しいクラス、新しいお友達と一緒になった時は毎回、毎回自己紹介をしないといけないのかということについてだ。自己紹介をしたとこで絆が生まれるのか。自己紹介をしたとこで友達ができるのか。否、自己紹介とは、偽りの自分を披露する場でしかない。もし、わしが、幼女を好きだとしよう。これを包み隠さずに言う。結果は見えている。わしが幼女を異性としてではなく、天真爛漫で素直で、無邪気に遊んでいる姿が好きだと言ったんですならば、この人は子供が純粋に好きなのだなと思う。今の例で何が言いたいかと言うと、オブラートに包見込むと何事も良く聞こえる。だが、内容の芯は見えない。最初の友人関係はいいとして、後々、口を滑らせたりした時はどうする。全員から一目別の意味で置かれて、嘘つきだと言うレッテルを貼られる。最悪だ。自己紹介で本当のことを言う人は少数だ。だから、自己紹介をやめて、自分から他人に趣味、好きなものなどを聞き出し、コミュニケーションの技術を磨く訓練をするべきだと思う。







そして、後々厄介になってくる、事故紹介が始まった。


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