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プロローグ 沈黙が似合う場所

 そこは、裏通りにひっそりと佇む古いバー。

 ネオンの反射が届かない路地の奥、扉を開けた者だけが知っている空間。

 bar DESCEND(ディセンド)


 扉には、酒樽のような湿った染みと、アルコールの甘い匂いが漂っている。

 店内には重く伸びる木のカウンター、緩やかに流れる古いジャズ。

 そして、カクテルが注がれる音、無色透明な時間がそこにあった。


 バーテンダーの名は清水。

 踏み込むことはしない。ただ、言葉を一つ二つ、グラスに添える。

 それだけで、訪れた客は、誰もが何かを置いていく。


 泣けない人、怒れない人、笑われたくない人──

 何かを抱えた客が、夜更けのこの場所に、導かれるように訪れる。

 懺悔のためでも、明日のためでもなく。


 グラスの中で氷が音を立てるたび、今夜も、

 誰かの「話したくなかったこと」が、ゆっくりと、静かに沈んでいく。


この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・地名・事件・サービス名などは、現実のものとは一切関係ありません。

実在の個人・企業・団体・宗教・NPO・メディア等を批判・肯定・評価する目的で描かれたものではありません。


筆者:蛯永 終 (えびなが おわり)

音楽とお酒、そして「沈黙」を愛する物書きです。

感想やスキ(♡)をいただけると、店の照明が少し明るくなります。


noteでは、作中のジャズに関する情報や物語とリンクしたオリジナルカクテルのレピシなども公開中です。ぜひそちらもご覧ください。

https://note.com/owari_ebinaga


短編小説 bar ディセンド ~沈まる場所~ プレイリスト

■Spotify

https://open.spotify.com/playlist/4R4RSwzqq6m5ug2jCVcj6u?si=l8Gz_nYFT2qIyi-Tlq2Rpg


■Youtube

https://music.youtube.com/playlist?list=PLG61IYnktsjSGSkIzavao5ncwhen83mr9&si=kdO9a4mBjSJXfm_k


【著作権に関する注意事項】

本作品『bar DESCEND』の著作権は、著者えびなが おわりに帰属します。

本文・画像・あらすじ等を含め、無断での転載、複製、改変、朗読、再配布、および生成AIの学習データとしての利用を固く禁じます。

著作権法上の「引用」の範囲を超える無断使用が発覚した場合、法的措置を検討する場合がございます。


Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited.

©蛯永終

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