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第29話 実力試験

あらかじめ知らされていた教室。

クリストフも同じ教室だった。なんだか不安そうな顔をしてる。リーンさんの迫力に飲まれたかな?私の後ろから離れない。


「クリストフ様、大丈夫ですか?ちゃんと勉強したこと、憶えてますか?」


失礼な質問かもしれんけどね。従者としては宥めて褒めて伸ばしてやらねばならない。

まあ今はどちらかというと引率者かもしれないけど。


「だ、大丈夫だ!ルナこそ平気なのか?」


まあ、優しいリーンさんしってるからねー。

あと、入学シチュエーションは都合4回目だし。


「まぁ、なんとかなってます」


曖昧に返事して教室に入って席につくと、すぐに教官らしき人がきた。リーンさんじゃない。いかにも体育会系な男性。ちょっとゴリラに似てる。


「ではこれから、今の能力を測らせてもらう。まずは学力だ。今から配る問題に答えてもらう。分からないところは空欄で構わない。解答用紙は別にあるから問題用紙に書き込まないように。時間は正午の鐘まで。……いきわたったか?じゃあ、はじめ!」


どんな問題かな〜♪

……算術……四則演算まで

……国史……王国紀の内容をだいぶ薄めた感じ

……国語……文章読解(小学校レベル)、貴族言葉遣い

……地理……王国内のみ

……自然科学……なし

……芸術……色の名前と、簡単なお絵かき


え?これ……だけ?


ちらっと周りを見るとみんな頭を抱えてる。

分量はそれなりだけど、これくらいならだいぶ時間余っちゃうよねぇ……

まあ、仕方ない、とっとと片付けよう。


んーーーー、んん?


何かそれぞれの学科ごとにちょっとだけ捻った問題がある……。

算術なら、四則演算に混じってつるかめ算的なのが入ってたり、国語で作文が入ってたり、貴族言葉で男女の使い分けが必要なケースが入ってたり……。


まあ、こういうのが無いと差がつかないのかもね。初等クラスとは言え。


とは言え、まったく問題はない。

なんたって、元女子高生だからな!

微分・積分とか確率とか出てきたらお手上げだけどね!


作文なんて短編小説書いちゃうぜ!!


さっさと終わらせちゃおう。

次、芸術!


色の名前……赤、緑、青………


ん?これひょっとして……


魔法の適性チェックか!

全部答えられちゃったよ!やっぱり適性無しなんだな!


はいー!次!

お絵かき!!

無駄にリアルに描いてやる!!時間あるしな!!


……

……

遠くで鐘がなった……。あ!終わりか!


顔を上げると教官が今まさに終了を告げたとこだった。


「よし!終了!解答用紙をここに提出したら、昼食だ。その後、次の鐘で訓練場に集合だ。遅れるなよ?解散!」


やっほーい♪ご飯〜♪ご飯〜♪

美味しいものが出るといいなぁ。


「クリストフ様、ご飯ですよ!行きますよ!」


呆然としてるクリストフ様の背を押して解答用紙を提出した。

クリストフ様の解答用紙は半分くらい白かった。


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