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第28話 王都学院入学

カンギルの街から王都までは3日の道のりだった。

その間、着せ替え人形になるのを覚悟してたけど、そういう事にはならなかった。


さすがに馬車の中ではね。


その代わり、クラリッサ様から学院の事や、この国の常識なんてものをひたすら教えられた。

半分くらいは覚えられなかったけど。


クラリッサ様はホントに私の事を娘のように可愛がってくれる。無表情だけど。

あまりにも世話を焼いてくれるから、うっかり、ママって呼んでしまったら、目に見えて表現が柔らかくなった。


お付きの人が泣いてたよ。


そんなやりとりをしていたら、学院が休みの日のたびに、王都のグラナド邸に帰ってくるように厳命されてしまった。


ああ……、図書館ライフが……


そんなこんなで王都に着く。


王都自体はそこまで広くなかった。カンギルの街と同じくらいかな?

でも、格式というか、雰囲気は段違いだね。

どこのお店も高そう。

ていうか、露店がない。


ああ……放課後買い食いライフが……


その日はグラナド邸に泊まり、朝、クリストフとともに学院へ。

クリストフ、隣でウキウキするのはいいけど、二桁の足し算引き算、そろそろできるようになったのかね?

いきなり落第とかやめてよ?


重厚な門をくぐると、広場を中心に白い建物が立ち並んでいた。広場には同じ様に学院に入学するものなのか、略装を着た子供たちがキャッキャしてる。


初々しいねぇ、ってわたしも見た目は変わらんけどね。


この年齢では、貴族と従者でカリキュラムが変わるということはないらしく、まとめてひとつの建物に入っていく。

チッ!


ホールみたいな講義室に入っていくと、チラチラとこちらを見てくる視線を感じる。

わたしじゃないよね?

ここで見ても金眼は珍しい。

だからクリストフ狙いかな。

よし!ドンドン狙え、女子共!


席に座ると間もなく、壇上に一人の女性が立った。


ん?んん!?

あれって……。


リーンさんだよね!?


「皆さん、ようこそ王都学院へ。今日からあなた達には王国最高の教育を受けてもらいます。年齢も身分も家柄も関係ありません。ただ優秀であること、それがここでの立場となります。

心しておきなさい」


……なんか雰囲気違う……、ゆるふわお姉さんじゃなくなってる……違う人?双子とか?


「私の名前は、リーン・フェルドネ。あなた達を担当します。ただし救いはしません。しっかりとついて来なさい」


やっぱりリーンさんだ。

凄い……なんか……圧倒された……


「では、それぞれのクラス毎に指定された教室へ行きなさい、そこで現時点での能力を測ります」


周りも同じらしい。わんぱくそうな男の子も気圧されて静かになっちゃってるよ?


一斉にみんなが動き始めた。


ちらっと、リーンさんの方を見ると、少し表情が揺れてる。虚勢、忍耐、安堵…、かな?


先生やるのも大変なんだねぇ。



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