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まちがい
黄昏の電車でまどろむ
こどものころの友達を思い出して
連絡先もしらないのに
会いたくなった
車窓から
やわらかい
むらさきを帯びた陽射し
暮らしに疲弊しているよ
コップ一杯ぶんの
あまいお酒くらいしか
すがれるものもあまりなくて
こころをどこかに
あずけることができない
右腕に
ちょっとしたけだるさがある
電車は揺れる
新しそうなスーツを着た女の子がいる
胸のうちがあたたかくなる
すこし目を閉じる
そういえば
いまは まだ
春だった
電車は揺れており
すこしずつ終点へちかづく
まぶたをあげる
季節のまちがいをさがしながら
電車に揺られている




