チーズポテト
ある日のこと、魔法の森の広場にニャーコとニャオタが遊んでいました。
そこに、莓沢に住むハルシがやって来て、「あの~・・・」と声をかけます。
「ん?ああ、莓沢のカメ君。名前はなんて言うんだったかしら?」
「ハルシ、です。今日、広場にギフトが来るんだ~」
「そうなの?待っていようかしら?」
ニャーコがそう言うと、「それがいいニャー」と、子猫のニャオタが言いました。
「莓沢で美味しい莓狩りなんてどうです?」
「それはいいわね。案内して?」
「うんうん」
一方、そこ頃・・・ギフト君は、お家の台所にいました。
「じゃがいもを洗って、茶色い皮を剥いて、乱切りにして・・・レンジで炊く」
レンジは600Wでじゃがいも2個目安5分~6分加熱。
「フォークで潰してぇ・・・」
マッシャーを使ってもいいよ。
「スライスチーズを割いて入れて、溶けるまで混ぜる」
粉チーズでもいいよ。
温かいうちに、がコツだよ。
「マヨネーズをかけて、さらに全体を混ぜたら・・・できあがり!!さぁ、広場に行こう!ムルムル~」
「はいよー♪」
――・・・
草で編んだカゴに、ニャーコとニャオタは美味しい莓をつんで集めます。
「また1個、また2個、3個目あたりはパックと食べちゃう・・・またたびみたいに嬉しいニャー♪」
ハルシが嬉しそうに、「そのカゴをギフトに見せる予定なんです」と言う。
「あら、もしかして手作り?」
「そうなんです。勘で作ったものなんですけど、ギフトが見せてもらう代わりにお料理をしてくれるんです。僕は感想が欲しいだけですけどねぇ。ギフトがお料理、ふるまいたいって~」
「うんうん。なんだか可愛い話ね♡」
そこに、頭にムルムルを乗せたギフトがやって来ます。
「あ。ニャーコとニャオタもいる~っ」
「本当に来たんだニャー♪」
「こんにちは、ギフト~。お料理したの?」
「うん。ハルシから聞いたの?」
「そう。これ、ハルシのカゴ」
「すごーいっ」
「うんうん」とハルシは嬉しそう。
「僕のお料理を食べてみて~?」
「なんてお料理?」
「チーズポテト」
「ほうほう。ニャーコとニャオタも食べたらいい」
「いただくわ。よくって?」
「かまわないよ」
「うんうん・・・あら、美味しい」
「じゃあ、僕も。おお!おいしーーー!!」
「ニャオタも・・・あーん・・・おいしーーんだニャー♪」
ニャオタとハルシは小躍りを一緒に踊っています。
ムルムルはそれを見て、リズムを取っています。
頭の上でムルムルが動いているのに、ギフト君はニャーコを見ています。
「バジルとかパセリを入れたほうがよかったかなぁ?」
「それは『がいねん』ってやつよ、きっと。気にしないで。じゅうぶん美味しいわ」
「うーん・・・塩コショウあたりは?」
「気にしすぎよ~」
「そうかなぁ・・・ムルムル、さっきから頭の上でどうしたの?」
「てんてこまい、ですよ~」
「きりきりまいじゃなかったけ?うーん・・・ありがとう、ニャーコ」
「いいのよ~」
「ハルシ、またね~」
「え、もう帰るの~?莓を食べませんか?」
「持って帰ってもいーい?今、悩んでるんだ」
「ええ、ええ。ニャーコ、こちらのカゴから少しわけてもいーい?」
「もちろんよ。ギフト、美味しいお料理のお礼よ」
ギフト君は莓を容器に入れて風呂敷に包むと、心ここにあらずで歩き出します。
「ありがとう、じゃあね・・・うーん・・・塩コショウはどうしよう?」
チーズポテトに更に味付けは必要か、ギフト君は悩んでいるみたい。
お家に帰ってぱっくとひとくち食べてみました。
結局、他に何もしなくても美味しいや、と気分が晴れたギフト君だったとさ。




