リトル・ムグーラのお家
ある日のこと、ギフト君のお家にムクラがやって来ました。
ムクラとは魔法の森の『小森』の番人で、ふくよかなヒツジみたいな姿をした精霊。
もこもこした白い毛玉みたいな胴体から、虹色が時々見える透明な羽根があります。
「ギフト。リトル・ムグーラたちのめんどうが大変なんだ」
「それはどうして?」
「僕の妹のムグラが風邪かなにかで熱を出してるんだよ」
「なるほど。子供たちのめんどうを見るのを手伝うよ。ついでにお見舞いにも行こう。ね、ムルムル?」
「それでいいですよ~」
ムクラの妹のムグラの子供『リトル・ムグーラ』たちはなんと30!
小さな体でギフト君たちがビックリするほどはしゃいで、歓迎してくれました。
そしてその底なしを思わせる無邪気と元気さに、目が回る思いのギフト君。
追いかけっこ、だるまさんがころんだ、水遊び、一緒におやつ。
いつの間にか目をしょぼしょぼさせたリトル・ムグーラ達はどうやらおねむ。
お家に帰りたいとぐずりだします。
リトル・ムグーラ達のお家は、建築に向いているおおぶりなキノコでできています。
キノコの軸にはめてある玄関のドアをノックして、中に入るギフト君たち。
「このキノコ、成長の薬グローで大きくしたんですかね?」とムルムルは不思議そう。
「分からないな」とギフト君は真面目に答えます。
ムクラがリトル・ムグーラ達に「それぞれ眠りなさい」と言いました。
「えらそうに聞えるけど、立場じょう、しょうがないよ」
リトル・ムグーラ達はそう言うとベッドやハンモックに移って眠りだしました。
ギフト君たちはため息を吐いて、お見舞いのお花をムグラにプレゼント。
するとムグラのお腹が鳴って、まだごはんを食べていない事に気づきました。
「まだ、頑張るっ!!」ギフト君がそう言います。
ギフト君はキッチンをかりて、ムグラのためにお料理をします。
作ってもらったミルク粥を食べたムグラは、少し元気になりました。
「リトル・ムグーラのためにも作っておいたから、よーく休んで」
「ありがとう、ギフト」
「あとは僕ひとりでどうにかなりそう。ありがとう、ギフト、ムルムル」
「いいんだよ」
「しょうがないのでーす」
キノコのお家から出たギフト君はため息を吐くと、「ムルムルおつかれ」と言いました。
ムルムルは長くため息を吐きます。
「若さを吸われてる気がしたけど、違うみたいです。お疲れ様です、ギフト」
「あんがいと楽しい一日だったね」
夕暮れの中、ギフト君はムルムルを頭に乗せて帰路につくのでした。




