72 番外編 1・受け継ぐ者・壱
番外編を1つ書いたのでアップします。
ちょっと変換ミスがあったので修正しました。
突然世界が変わった。化け物が湧いて出て人を襲うんだ。なんで人間には天敵が居ないのだろうと思ってだんだよ。でもコイツらがそうじゃないのか?
世界はパニックだよ。だって銃やミサイルが通じない、いわゆる飛び道具ってのが全て無効。
でも素手や刃物で対抗出来るんだって!そんな無茶な事ってある?
化け物が出て直ぐに日本国内で帯刀許可が出た。剣道とか居合の有段者は刀を帯びることが出来るようになったのだが、コレがまた金で段位を売り出す流派が出てきた。
なし崩し的に、制度を作るまでの間は誰でも刀を持つ事が出来るようになった。事実上銃刀法の廃止になった。
そして当然、刀の価格が爆上がりした。刀匠の年間作れる数も撤廃、鋼も何を使ってもOKになり、鍛造では無くストック&リムーバルで刀を作る者も出て来た。
政府は一般人が刃物を作るのを禁止にしたが、直ぐにその後に武器不足になり結局、誰でも刀を作れるようになった。
その事に伴い帯刀は再び許可となった。
現在許可を受けている者及び武術高段者の推薦→警視庁公安部による審査が必要となった。
なお推薦者が連続して2人不合格を出した場合は、3年間の推薦停止となる。
これは実力の無い者を安易に推薦しないようにする為である。
推薦・合格の際3万以上の金品の授受があった場合、互いに永久剥奪と4年の実刑となる。
このような厳しい審査により帯刀許可は一種のステータスになった。
ただ帯刀許可証が発行された者は、帯刀中「オリ」に遭遇した場合は必ず戦う義務が発生する。
拒否の場合は永久剥奪となる。
ここまででほんの数ヶ月の話なのだ、とにかく日本の政治家の対応は後手にまわり全く機能しなかった。長い平和な安定政権で考える力、能力ならぬ脳力が足りないのだ。
そんな世界的混乱の続く真っ只中にもかかわらず、急遽東京でサミットが開催された。各国もどうして良いか分からなかったのかも知れない。
この時に遠縁の工藤のおじちゃんが死んだ。いや行方不明になった。
その後、本当に国を憂う政治家や官僚が出てきた。
この人達の努力により、やっと最近いい方に向いていってるようだ。
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うちの三枝道場は幕末から続く剣術の道場だ。古流と言うほど古くもない。
明治に榊原健吉が撃剣会という剣術興行を主催していた。その中にうちのご先祖も居て一座が解散した後、この地に住んで剣術を教えて飯の種にしたそうだ。
一刀流と陰流らしき古流の形が何本かあり、あとは現代の剣道を教えている。特に何流と言う名前は無い。
ただの三枝剣術道場だ。
うちは2つ上の兄と2つ下の弟の3兄弟だ。
兄・一と弟の正行はとても仲が良い。2人ともイケメンで勉強・剣道・スポーツ全般得意で学校でも有名だ。名前が名刀一文字の一と、正行は四谷正宗こと清麿の初銘でもあるので、名刀兄弟と言われる。
この俺は兼廣と言う銘鑑落ちしかねない、とてもマイナーな刀の名前だ。
兄、弟の名は父だが俺は10年前に他界した母が名付けた。母の遠縁で近所の工藤家に伝わる、酔芙蓉って言う抜けない刀の名前らしい。くだらない争いで刀を抜く事が無いように。不要な争いはしないように名付けたとの事だ。
結構、古風なこの名前は気に入っている。人と争う事は得意では無いしね。
全5話になります。




