41 4人抜き
「工藤さんよろしくお願いします」
さて俺の番だ。
可愛い嫁が竹刀を下げ無表情で立っている。
瞬発力のある静は大きくステップしいきなり斬り掛かってきた。
(四門流・下がり藤)
俺は剣担ぐように構えの刃を立て前に出て静と交差する。
静が剣を落とす。
下がり藤は甲冑を着込んでいる敵の指を切り落とす技である。
「静、大丈夫か?」両手を握り指を確認する。
静は顔をほんのり赤くして嬉しそうだ。
「はーい!夫婦イチャコラは後にしてくださいー」
杏がハルバード竹刀を持って立っている。
遠間から顔面に切り掛かってくる。
剣先で軸を軽くずらしてのそまま面を斬る。
一刀流の奥義切り落としだ。
(ん?浅いか?)
やめの声がかからない杏はハルバートを短くもち、石突で水月を突いてきた。
(四門流・引き落とし)
直刀の鎬を使いハルバードを右にいなす。
(直刀なのでやりにくいな・・・)
杏は身体ごと飛ばされ、手からハルバードが離れ床に転がる。
杏が下がり社天位が出て来た。
ニ刀を抜き右手を前に出し半身で構える。
と同時にその剣を軽く上から押さえる。
(四門流・登竜門)
抑えられないように社天位が力を入れた瞬間剣を巻き上げ右に飛ばす。
すぐに左手の剣を突き出す。
(四門流・巻き落とし)
右足を軽くひきながら剣を手前に巻きながら突きをかわし、体を乗せ左下に剣を投げるように力を流す。
社天位はバランスを崩し剣から手を離す。
社天位の喉元に工藤の剣が突きつけられている。
社天位は驚き剣を拾い下がって行った。
清水天位が出る。
剣をゆっくり中段に構える。
動かない・・・
(釣ってみるか・・・)
工藤が少し剣先を下げた一瞬を狙い小手を打って来た。相手の左側に抜けながら剣を回し体を沈め、カウンターに小手を切り落とす。
太刀はくねる・・・
新陰流のくねり打ちである。
「工藤さんもう1本よろしいですか?」
「構いませんよ?」
清水天位は何か作戦を考えたようだ。
いきなりフェイントをかけ剣を伸ばし気味で突っ込んでくる、剣を立てて合わせると鍔迫り合いの体制に入っていく。
(なるほど鍔迫り合いか?だか甘い)
(四門流奥義・影踏)
鍔迫り合いになる前に左手を相手の右手上に突っ込んだ。下がろうとする清水天位のつま先をふむ、と同時に手の力を抜き剣を回し清水天位の首に剣を付け斬る、すぐに剣先を下に持ち変え、左足で踏んでいた清水天位の右足に剣を突き立て甲の部分にコツンっと当て下がる。
本来なら下がる時に、相手の足を剣で床に縫いつけるのだ。
「工藤さんありがとうございました」
清水天位は深々と頭を下げた。




