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31 四門流・野分(のわき)

朝ご飯は永谷園のお茶漬けに小田原の梅干しを入れ梅茶漬けを頂く。

ほど良い酸味で口がさっぱりする。


朝食後、トミーカイラ ・マーチに4人乗り箱根に出かける。

七曲がりの旧道には曲がらずそのまま真っ直ぐ1号線を登る。

湯本駅周辺も相変わらず人が多い。

別れ道を右に曲がりガラスの森美術館に入る。

ヴェネチアンガラスやスワロフスキーが美しい。

太陽の光の反射がなんとも美しい。


美術館を出てまた山坂道を登り箱根神社の駐車場に車を入れた。

坂を登り本殿に行きお参りする。途中、静は屯所の侍に挨拶されていた。

お守りを買った後、ちょっとトイレに行くので先に駐車場に向かっててもらった。


向こうの世界の箱根神社と建物の位置が若干違うので迷う。

トイレに行き、これまた向こうの世界に無い駐車場への道を下っていく。


ザッザッ!


突然目の岩陰と樹木の裏から「オリ」が出た!

素早く周辺を見回すと柔種型が5体出現してる。

人が多い本殿に移動しようとしている。


まぁ、帯刀し左手短い槍を持って前を歩いてあら、金髪の歌舞伎者みたいな兄ちゃんに任せれば良いだろう。

「侍さんよろしくお願いします」と声をかけた。

「!?ちっ違うんです!僕違います!」

半べそをかきながら歌舞伎者が言う。

よくわからないが歌舞伎者の背中を「オリ」の方に押した。

「侍じゃないんです!」

絶叫を残して歌舞伎者は逃げた。

最近多い刀剣不法所持者だった。

捕まった場合、罰はかなり重い。

自動的に3年の実刑となる。

(まずいな、逃げるなら刀置いていけよ!いや模擬刀か?)

歌舞伎者が捨てていった短槍を拾う。

なるほど先端はナイフか?だがしっかり固定されているようだ。


(四門流・野分(のわき))をつかう。

この技は乱戦用の技である。

敵を鳥瞰(ちょうかん)し無駄の無い動きで掻き回す。

この技の大事なポイントの半分は実は武器側にある。

敵と間合を開けられるそこそこの長さがあること。軽い物を使うことだ。 数多くの敵を相手にすると重い武器の場合、筋肉疲労を起こしてしまう。筋肉疲労はヘタをすると2〜3日回復しないぐらいのダメージを受けてしまう。

軽い物であれば心拍は上がるが、短時間で整えられるので、不覚を取らず動きが激しい戦闘向き。と言う教えだ。


工藤に絡み付こうとする一体をくるっと回した石突で押す、刃を返して1体を真っ向に切り2つにする。

切り下げた槍を下から大きく踏み込みながら切り上げ一体倒す。

切り上げた槍を横に払いさらに一体。

手を持ち替えながら振り上げ、絡み付くのを避けながら斜めに4体目を切り捨てる。

工藤の動きは留まらず、暴風のように荒れ狂う。

最後の一体の首に差し込んだ槍を横に払い首を飛ばす。

ナイフで出来た槍の穂先が抜け落ちた・・・

槍の柄を拭き道の端に転がし駐車場に急いだ。

 

駐車場に行くとみんな車に乗り込んでいた。

運転席に乗り込むとお父さんの好きな70年80年の洋楽が流れていた。

ニューヨークシティセレナーデからシャニースのラヴィン・ユーに変わった。先ほどの戦闘で高まっている心に沁みるとても良い曲だ。


車を湿生花園(しっせいかえん)に向かわせる。

色々な草花をゆっくり歩きながら、写真を撮りながら歩いて行く。秋の空が気持ちいい。

 

向こうの世界でバイクでよく来た近くの釜飯屋(かまめしや)さんに入り、炊き上がるまだ奥の温泉でのんびりする。

ここも向こうの世界では店じまいをしているが、こっちでは別の人が店をやって継続している。

(はぁ生き返る・・・)

風呂からあがると釜飯が炊き上がっていた。

おごげをカリカリ削いで食べるのが美味である。


釜飯屋を出て仙石のススキを見て、足柄金太郎ラインで帰宅した。

途中、大雄山最乗寺にお参りをして、下で静の好物のもちもちのお饅頭を購入する。もちろん杏達のお土産分も購入した。


秦野に到着しお饅頭をおやつにした後、両親に別れを告げ高速が混む前に東京に帰宅する。




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